2.なぜマニュアルシフトなのか。[04/10/31]


私のカリーナEDのシフトレバー(アルミシフトノブです)


 クルマのシフトチェンジの方式にはマニュアルシフトとオートマチックがあるのはご存知だと思います。 このページをご覧であればご存知の方も多いと思いますが、私の愛車はマニュアルシフトです。 ドアが4枚付いているクルマであることもあってか「このクルマ、マニュアルなんですね」と驚かれる方も多いです。
 私が免許を取得した頃にたまたま見た資料に「新車で登録される自家用車の80%がオートマチック車」だと 書かれていたが、現在ではそれが90%を超えるという。オートマ全盛の時代に「何ゆえマニュアルにこだわるのか?」と 疑問に思われる人も居るでしょう。実は、自分でもなぜマニュアル派なのかは良く分からないんです。
 そもそも「ギア」って何でしょう?例えば、私のクルマは180馬力あります。エンジンが一番力を発揮したときに馬180頭 分の力を出すことが出来る(厳密には単純に"馬何頭"って事ではないんですけど・・・)わけですが、それは早く走るために 使われるだけの力ではなく、私のクルマは車重が1.5tもあるので、止まっている状態から動き出すためにも大きな力を要します。 つまり、クルマの最高出力が180馬力だとしたら、「重いものを動かすために何%」「より早く動かすために何%」をそれぞれ 縦・横軸にとって反比例のグラフが描けるのです。例えば、同じスポーツマンでも、重量挙げの選手とスプリンターでは力の 使い方が違うわけで、重量挙げの選手がいくら力持ちでも早くは走れませんし、スプリンターがいくら速く走れても重いものを 運ぶのは無理です。クルマの場合はそれぞれのスポーツ選手が「歯車(ギア)」ということであり、マニュアルシフトというのは その状況に応じてドライバー自らが適切なギアを選び、それを機械が自動で行ってくれるのがオートマなのです。
 確かにオートマチック車は運転が楽ですが、欠点もあります。まず、エンジンブレーキの効きが甘いので、フットブレーキが過多に なりがちです。ブレーキパッドの減りも早いし、山道でブレーキにトラブルが起きる可能性も高いので、オートマ車に乗っている 人はそのあたりを意識して、積極的にエンジンブレーキを使う(Dレンジで走行中に「ODオフ」または「2」にシフトダウン することでオートマでもエンジンブレーキを活用する)ように心がけたいですね。そして、オートマ車は燃費が悪いといわれます。 マニュアル車ではクラッチ(ドライバーの左足のペダル)操作でエンジンの動力を車輪へと伝える歯車の切り替えを行いますが、 オートマの場合はそれを油圧を利用した機械で行うため、ギアは「ATF」というオイルで満たされています。オートマには 「クリープ現象」(Dレンジにシフトするとアクセルを踏まなくても勝手に動いてしまうこと)がありますが、マニュアル車の 「半クラ」に似たようなものだと思います。つまり、「走るスタンバイ」です。例えば信号待ちを考えてみれば、オートマ車では 「走ろう、走ろう!」ってしているものを無理にブレーキで抑えているわけで、これでは燃費は悪くなります。あと、意外に 知られていないことですが、ギアまわりにオイルが満たされていることにより、エンジンの動力を100%車輪に伝えることが 出来ない(パワーロスしてしまう)事もあって、燃費はマニュアル車より落ちるのだそうです。また、雪道では思うように走行 できない事があり(力の加減が出来ないのでタイヤが空転してしまうなど)、比較的雪国でマニュアル車人気が高かったのですが、 とはいえこれらオートマ車の欠点は改善されつつあり、むしろ雪国ではサイドブレーキを使わなくてもクルマが動き出さず、リモコン エンジンスターターなどの装着が可能なオートマ車人気が高まりつつあり、マニュアル車はマニアックなものになりつつあるのが 現状です。
 それでもなぜマニュアル車なのか?それは「楽しいから」なのかなあ。


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