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みかきもりの気ままに小倉百人一首

2026/04/29 歌人探偵定家

本屋さんで何とはなしに見ていると、創元推理文庫「歌人探偵定家
(著者 羽生飛鳥、発行 東京創元社)が目に留まりました。
最近「探偵」をよく目にするなあと思いながら購入しました。

No. 作者 コメント
57紫式部 めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に
雲隠れにし夜半の月かな
[みかきもり]
<文庫本「歌人探偵定家」の帯より>
「紫式部の和歌を屍に添えて汚した者を、必ず突き止める!」

なぜ紫式部の和歌が添えられた屍は、バラバラにされていたのか?
  「くもがくれにし よはのつきかな」
若き西行が遭遇した、密室からの人間消失の真相は?
  「かこちがほなる わがなみだかな」
都を襲った大火の真相を解く鍵は、菅原道真の和歌?
  「もみぢのにしき かみのまにまに」
----驚きに満ちた全5編

本書は、2024年に刊行された単行本の文庫化で 2026年1月9日初版となっており、全5編で
各エピソードは上の句(事件の経緯)、下の句(事件の解決)からできています。
一 くもがくれにし よはのつきかな
二 かこちがほなる わがなみだかな
三 からくれなゐに みづくくるとは
四 もみぢのにしき かみのまにまに
五 しのぶることの よわりもぞする

源平の戦いが終わって1年余り過ぎた文治2年(1186年)の都が舞台で、戦火の名残の焦土が目立って
治安の回復の兆しもなく、昼には物乞いが溢れ、夜には群盗が跋扈するような荒廃した状態です。
父・平頼盛から検死の知識を教わった武闘派の平保盛は屍を見極め、和歌を汚されたと憤る24歳の
若き藤原定家は聞き込みや事件の状況を分析し、藤原定家と平保盛の二人がバディとなって事件を
解決します。
平頼盛、平保盛って誰だろうと思いましたが、池禅尼の子が平頼盛だと知り、NHK大河ドラマ
「平清盛」で池禅尼(和久井映見)が平清盛(松山ケンイチ)に源頼朝の助命を懇願するシーンが
思い出されました。その背景を知って、平保盛に感情移入しやすくなりました。

文章のタッチが軽く、当時の文化・風習なども理解できるとてもおもしろい一冊でした。

86西行法師なげけとて月やは物を思はする
かこち顔なるわが涙かな
17在原業平ちはやぶる神代も聞かず龍田川
からくれなゐに水くくるとは
24菅原道真このたびは幣も取りあへず手向山
もみちの錦神のまにまに
89式子内親王玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば
忍ぶることの弱りもぞする

■参考文献
・百人一首 全訳注       有吉 保   (講談社学術文庫)

■参考URL
・Wikipedia 治承・寿永の乱Wikipedia 平清盛 (NHK大河ドラマ)Wikipedia 池禅尼Wikipedia 平頼盛Wikipedia 平保盛Wikipedia 藤原定家JBpress 「源平の戦い」を生き延びた平家唯一の男、平頼盛の数奇な一生Wikipedia 名探偵プリキュア!Wikipedia 名探偵コナン ハイウェイの堕天使劇団☆新感線『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』


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