| 電化製品の影響について| モデムの製品比較| PLCの実用例|
こんにちは。倶楽部PLCのページへようこそ。
PLCって、「実際に設置してみないと、つながるかどうかわからない」とか、「家電機器から発生するノイズによって使えない」とか、
「分電盤の相が異なると、つながらない」とか聞きます。
そこで、実際にPLCを我が家に設置し、いろいろ評価して、その結果や感想を皆さんに紹介していきますね。
これからPLCを使ってみたい、すでに使っているけど、もう少し快適に使いたい方、 安心・快適なホームネットワークを簡単に構築したいんだけど、無線LANは、不安定で、 設定が大変そうだと思っている方の参考になればと思います。
PLCの実用例のページでは、WiiやひかりTVなどのIP TVへのPLCへの適用も紹介していますので、 Wiiをインターネット接続させたい方、ひかりTVサービスへの加入を検討されている方もご参考ください。
まずは、我が家のPLC速度測定結果をご紹介します。
測定に使用したPLCアダプターは下の【測定環境】にも記載しましたが Panasonic製BL-PA100KTです。スペックはメーカーのサイトをご覧下さい (BL-PA100のスペック)。
この機種は第一世代のPLC用LSIが採用され、短波帯を使用した高速電力線モデムで国内初の記念すべき製品です。
なお、現在、生産終了しておりますが、現在は第二世代のPLC用LSIを採用したBL-PA300KTなどが販売されています。
いずれ、BL-PA100KTとBL-PA300KTの性能比較を実施したいと思っています。ご期待ください。
(2009年4月11日にBL-PA100KTとBL-PA300KTの性能比較を実施しました。モデムの製品比較についてを 参考ください。)
PLC速度の測定方法は、以下の【測定方法】によります。以降、特に断らない限り、速度測定方法は この【測定方法】に従います。
図中のコンセント位置に記載した、例えば、図中央、FAX付電話(親)付近の 『1(1)』はコンセント番号1、分電盤内回路ブレーカ番号1のコンセントを表しています。
ここで、回路ブレーカ番号が奇数番号のコンセントは、分電盤の上段回路ブレーカ(L1相)に接続されており、 ブレーカ番号が偶数番号のコンセントは、分電盤の下段回路ブレーカ(L2相)に接続されています。
さらに補足しますと、送信と受信のPLCアダプターが接続されるコンセントの回路ブレーカ番号が同じ場合、 送受信間でPLC信号が回路ブレーカを経由することなく、直接やり取りされるため、PLC信号が減衰せず、 一般的にかなりの高速通信が可能となります(同相・同一回路ブレーカ内通信)。
一方、送信と受信のPLCアダプターが接続されるコンセントの回路ブレーカ番号が異なる場合(通常はこちらのケース の方が多いですね)、PLC信号が回路ブレーカを経由しやり取りされるため、PLC信号は減衰し、上記の同一回路ブレーカ内通信 ほどの高速通信はできないケースが多いです(同相・他回路ブレーカ間通信、および異相間通信)。
それでも、我が家では、洋室1のコンセント 5(3)⇒リビングのコンセント 1(1)の6Mbps※を除き、30Mbps 程度の通信ができています。
なお、ここでは、PLC用ノイズフィルタは使用しておりません。また、メーカの推奨の接続形態をとっておらず、なにも考えずにPLCアダプターを接続しており、 例えば、送信側PLCアダプターを接続した、洋室1のコンセント 5(3)には、PLCアダプター以外にOAタップ経由でデスクトップPC、液晶ディスプレイなどが接続されています。
※「家電機器の影響について」のところで詳細は紹介しますが、ここでの低速の要因は無線LANのアクセスポイントのACアダプターがノイズ源となっていました。
また、一部のWEB上で、「異なる相間の通信(異相間通信)は、つながらない、速度がでない、不安定」と噂されていますが、 間違いです。我が家の洋室1のコンセント 5(3)⇒台所のコンセント 4(2)、また、洋室1のコンセント 5(3)⇒和室のコンセント 2(4)は ともに、異相間通信ですが、30Mbps 程度の通信が可能です。
異相間通信のため、速度がでない、不安定だったのではなく、原因は、送受信コンセントと同一回路ブレーカにつながる コンセントに、電化製品の影響についてのページで紹介する電化製品が接続されていた、蛸足配線になっていた、 また、屋内配線長が長いなどで、異相間にはたまたまそうなっていただけで、直接の原因ではないと思われます。
同相・同一回路ブレーカ内通信が、同相・他回路ブレーカ間や異相間通信と比較して、 特別に送受信間の減衰量の少ない、きわめて良好なケースであって、短波帯PLCにおいては、 異相間通信が特別に悪いわけではありません。
PLCアダプター設置時には、特に『同相か異相か』気にしなくてもよいでしょう。 現在、PLCアダプターをお持ちの方で、異相間のせいで速度が出ないとお困りの方は、 『同相か異相か』といったことよりも、『PLCアダプターを接続する周辺のコンセントに接続される電化製品 の種類や蛸足配線の有無』を配慮し、後述するPLC用ノイズフィルターの使用をご検討されたほうがよいと思います。
また、余談ですが、ここでいう「回路ブレーカ」と「分電盤」を混同され、「異なる回路ブレーカにつながったコンセント間は PLCはつながらない、不安定だ」といっている方もいますが、完全に誤解です。正しくは、 「異なる分電盤につながったPLCはつながらない」です。例えば、二世帯住宅で一階と二階にそれぞれ分電盤が あるような住宅では、一階と二階のPLCアダプターはつながらない可能性があります。
ご参考までに分電盤の構成を下図に示します。
次に、PLC用ノイズフィルターを使って速度改善対策を実施した場合の速度測定結果をご紹介します。
見てもらうとわかりますように、送信側のOAタップにフィルタを挿入するだけで、20%程度の速度向上が確認できました。 また、送信側だけでなく、受信側の無線LANのアクセスポイント、携帯電話の充電器接続コンセントにフィルタを挿入すると さらに大きな速度向上が確認できました。
特に、洋室1のコンセント 5(3)⇒リビングのコンセント 1(1)においては、6Mbpsから31.2Mbpsと飛躍的に向上しました。
通常のWEBアクセスなら、特にPLC用ノイズフィルターは不要ですが、 PLCの実用例で紹介する、ひかりTVなどに PLCを使用する場合は、PLC用ノイズフィルターを活用すると、より安心して快適な映像視聴が可能に なるでしょう。
2010年3月7日現在の我が家のPLC設置状況を下図に示します。 現在、計5台のPLCアダプターを常設しています。機種名、用途、HGWに接続されたPLCアダプター (コンセント1(1)に接続)送信時のTCP/UDPレートも併記します。
レート測定時は、実際の使用状態を想定し、ひかりTV用のSTB、Wii、TV等は電源ON にしました。なお、図中のコンセント1(1)、5(3)には、効果が事前に確認されているため、PLC用ノイズフィルター を設置しています。
それぞれ20Mbps以上のTCPレートが確保できているため、WEBアクセスやひかりTV、アクトビラの視聴は、特に映像の 乱れなど発生せず、快適です。
以前は、HGWの隣に無線LANのAPを設置し、HGWとPC2は無線LAN接続していました。 しかしながら、APとPC2の無線LANカードのメーカが異なり、相性が悪かったのでしょうか、 1ヶ月に1回程度、インターネット接続できなくなり、そのたびにAPの電源OFF/ONを実施していました。 現在はAPを撤去し、HGWとPC2はPLC接続しています。
本サイトでは、以下の内容をご紹介していきます。
概要) 電子レンジ、充電器/ACアダプター、掃除機、インバータ照明、ドライヤーの影響
概要) スループット評価、レート安定性評価、消費電力評価
概要) ひかりTVを見てみよう!、インターネットアクセス速度、PLCに無線LANをつなごう!、WiiにPLCアダプターをつなごう!
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ゴルフスイングのコツ