相川(あいがわ)の池の主

八坂村字相川には昔千坪位もある池があって、そこの主は大蛇であった。天気の良いある日のこと池田に住む大力の男が、友達と二人でこの池の付近へ草刈りに行った。大蛇の横たわっているのを見つけると大力の男は、友達に馬を頼んで置いて有り合わせの大きな棒で、蛇の頭を力まかせに打った。すると大蛇はするするとその池の中へ這入った。間もなくあたりは黒雲につつまれ大あらしになった。その男は後間もなく死んだ。池はその後だんだん水がひいて、今はその跡が葦原に変わっている。


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