堀り出した刀の祟り

 昔小田谷(おたや)(八坂村)の平瀬某がある時曽山(そやま)(八坂村)の大黒様のところで「あらこ」(開墾)を起こしていると、鍬の先からかちっとさわったものがあった。不思議に思って注意をしながら掘ってゆくと一振の刀が出た。それを手に取り鞘を払ってみるとぴかぴか光っていた。珍しいことに思い家に持ち帰ると間もなく病気になったので、付近の修験者に見てもらうと刀の祟りだということだった。平瀬某はつくづく恐ろしくなって刀を元の通りに納めさせると病気も段々癒ったという。


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