小屋場城址の金の瓶

 八坂村大平(おおだいら)の小屋場城址のある場所に白い花の咲く藤の木があって、その根元に大判小判を入れた瓶が埋めてあると昔から言い伝えている。その瓶を掘り出そうとして掘った人もあるが、不思議にも一鍬一鍬掘る度に何となく体が疲れてきてついには眠くなってどうしても掘り出すことができなかったという。

小屋場城址

 八坂村大平部落の東北方山中の松林に隠れて大きな城址がある。これを小屋場城と呼んでいる。
 昔仁科氏の幕下北澤対馬というものの城であったといい伝えられている。城址は3段に分かれ、最上段には神様を祀ったらしい跡があり、中段は武人の起臥した所らしく、下段には厩・炊事場等があったらしく、北方には土居を築き矢玉をふせいだらしい跡もあり、今でも水を湛えた大きな堀も残っている。


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