死霊の祟り

 八坂村の北ノ澤地籍の水田の片隅から黒味を帯んだ悪臭の水が湧き出していて稲も育たない。昔ここで酒酔いが口論の末遂に格闘して一名はなぐり殺されてしまった。加害者はその跡を暗ますため、この水田に被害者を埋めてしまった。それ以来ここから死骸の腐敗した水が湧出し、その祟りで稲も成育しないのだという。この田の畔に石臼があったので大平部落の某が持参して使用したところ、家人が病んだりして大変祟って困ったので、またもとの場所へ返して置いたという。


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