天狗の話

 八坂村上籠(あげろう)部落の北澤某の家では3歳になる男の子がどこへ行ったか見えなくなった。夕方になっても見つからないので部落中の騒ぎになり、山の方までさがしたが見当たらなかった。3日目の朝になって家の人が戸を開けて見ると見つけて居た子供がぼんやり立って居た。子供に聞くと「遠くの山へ行って来た」というばかりだった。きっと天狗にさらわれたのだろうとのことであった。


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