(あらすじ) コラ(Asia Argento)という好き勝手にその日を生きている”いまどきの”娘と
アルツハイマー病でふらふら外出している老人コジモ(Michel Piccoli)との 「不思議な」旅の話。2人の住んでいるのはローマだが、いくらアルバイトと
はいえ、放浪癖のある老人の監視なんて19歳の女の子には退屈そのもの。い
ったい何やっているんだと自問しつつも老人が外出すると後をつけていってい
る。いつ止めてもいいのになぜか続けている。金のためだったのがこの老人の
行動に惹かれ続ける。いろんなところへ放浪へついていっていくうちにこの老
人に自分を重ねていく。
(感想)
うーん、向こうの映画の特徴らしく最後にふっと観客に問いかけるような終わ
り方をしていきました。コラはちょっとワルのはいったでも、まっすぐな女の
子。お気楽なプー太郎でも、全然気にしない。その日暮らしである意味で「い
い加減な」人生を送ってきた娘。そんなもんだから初めは「うざってーよな、
このジジイ」という接し方をしていったのが最後には人間ってやっぱり何かを
求めて生きていく。痴呆症でまわりから見ると何考えているんだか分からない
ような行動をとっていても一所懸命に自分の中で何かを求めている・・・分か
っていないようでも本人は分かっている。初めは自分の中で無意識に気付いて
いたがために自分の中で葛藤が起こっていた。自暴自棄になって川に身を投じ
る事までした。つけ回していた旅が自分自身を見つける旅に変わっていた。そ
して自分が求めるものに気付いたコラはそれまでのコラとは違っていた。やは
り何かを自分の中で感じ取ったんでしょうね。最後の最後に一番いい笑顔をコ
ジモに向けました。これはコラの人生の中でも最初の素敵な笑顔を出したので
はと思います。この笑顔は人間誰でも持っているけどどこかに忘れてしまった
笑顔でしょう。思いっきり笑顔を見せられる人がどれだけいます?そう考える
と自分は・・・?最近笑っていないぞ??
イタリア映画ってなかなかやっていないのですが私はオススメです!