第六章 開かれた世界へ
第4節 「カンマを伴う分詞句」の「暗黙の主辞」の在り方について
その四 文形式Aの場合
〔注6−32〕
CGELは、「後置修飾要素を伴う名詞句」と「ある種の別の構造」(例えば名詞節)の区別が曖昧になったり中立化することがあるとして、次のような記述と文例を示している。
興味深いのは、例えば、文例[1]を前にした英語を母語とする話者は、[1]と[1a-b]との間には意味の相違が殆どあるいは全くないということに同意するであろうということである。
I noticed a man hidden behind the bushes. [1]
a man who was hidden behind the bushes. [1a]
that a man was hidden behind the bushes. [1b]
明らかに異なる構造をした別の二つの文例についても同様である。
He was warned by the fact that a light flashed repeatedly. [2]
a light that flashed repeatedly. [3](CGEL, 17.33)
(〔注6−32〕 了)
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