知っておきたいふとんのメンテナンス

あなたの、使っているふとんが、どんな状態かお分かりでしょうか?
日頃よく手入れしているので「大丈夫」とお思いではないでしょうか?
ところが (ダニのフン・死骸が案外多いのです) ふとんに掃除機をかけ吸い上げたゴミをチェックすると、ダニのフン・死骸が大量に検出されます。
ふとんを丸洗いすると、洗った水は、泥水のような状態です。
汚れの中身は人間の脂・ダニ・カビがほとんどのようです。
ふとんの手入れについて考えてみましょう。


ふとんはなぜ汚れるのか? 

一般に人は、寝ている間にコップ1杯の汗をかきます。その70%は敷ふとんにそして30%は掛ふとんに吸収されます。汗には体の脂肪分や老廃物が含まれています。毎日のことですので長期間の使用で汚れてしまうのです。湿気の多いふとんは、カビやダニにとってまさに天国です。

ふとんはどちらの面を日光に向けますか?

ふとんは天日干しが大事?ですが、ふとんの干し方、間違っていませんか?
普通、寝ている時に身体に直接当たる方を上にして日光に当てる方が多いのではないでしょうか。身体に直接当たる面に汗が溜まっているとお思いの方が多いようです。掛ふとんの場合(厚さが敷ふとんより薄い、また敷ふとんほど汗を吸収しません)それでも良いのですが、敷ふとんの場合はそれでは良くないのです。実際は、敷ふとんの身体に直接触れる方より、裏面の湿気のほうが多いのです
。湿度にして20パーセント近く違ってきます。コップ一杯の汗の70%が敷ふとんに行きます。そして寝ている間に下方向に浸透するからなのです。ですから天日干しは、身体の直接触れる面より、裏めんを重点的に干しましょう。
また黒い布を掛けると効率良くふとんを乾燥させる事ができます。(市販の物があると思います)黒い布をかける事によって熱の吸収が良くなり、ふとんの表面・中のダニやカビを殺す効果が期待できます。(これは黒い生地の熱吸収により、ふとんの中が高温になるためです)
しかし天日干しは紫外線による生地の劣化を招きますので、長時間干せば良いというものではないのです。素材にもよりますが上記を参考に、裏表返しながら2時間をめどにされるのがよさそうです。(羽毛などの場合1時間でも十分です、その訳は後述いたしてます)

ふとん干しには欠かせない?ふとん叩き

確かに叩けば叩くだけホコリは出ます。しかしこれは本当にホコリでしょうか?分析によるとホコリのほとんどが、ふとんの中わたのちぎれた繊維という驚く結果です。ふとんを叩く事により中わたをボロボロにしているのです。その結果大切な保温力や透湿性を低下させてしまっています。極端なふとん叩きは寝具の機能を低下させ、ふとんの寿命をも縮めてしまいます。また、ふとんの中で死んだダニの死骸を、叩く事で表面に浮かび上がらせてしまいます。まさにアレルギーの元凶を叩き出している様なものなのです。ですからふとんを傷めず、ホコリやダニを取り除くには干した後は叩かず掃除機を掛ける様にしましょう。
どうしても叩きたい方は、表面についたホコリを飛ばす程度にしましょう。後は掃除機を掛けましょう。

ふとん干しの時間も注意しましょう。

午前中、特に朝早くは大気の湿度が高く、逆にふとんが湿気を吸ってしまいます。ですから湿度の下がる10時以降に干すのがよいでしょう。また湿度の高い日の(雨上がり後など)ふとん干しには注意しましょう。雨上がりの地面は、水分を吸っている為湿度が非常に高くなります。雨が上がったからといって、すぐにふとんを干したりせず、日が照って湿度が下がるまで待ってふとんを干しましょう。

1人暮らしなどで、ふとんを干せないという方に。

椅子などを使い、ふとんが浮いている状態を作りましょう。そしてエアコンがあれば除湿に設定します。駄目押しで扇風機で下から風を送りましょう。
タイマーを忘れずに!電気代が大変です。そうすれば部屋の中でもふとん干しができます。
椅子などを使い、ふとんが浮いている状態を作ると窓をあけ風を通すだけでもかなり有効です。どんな素材の中綿でも有効です。特に適しているのは羽毛ふとんで羽毛は自分で呼吸すると言われる様に、風に反応して水分を放出します。湿気を帯びた羽毛に風を送ると自ら水分を蒸発させます。これでふわっとした状態に戻ります。

正いメンテナンスが明日の快適睡眠とあなたの健康を約束してくれます。
ふとんの正しいメンテナンスが、快適な眠りを得る為の必須条件です。


専門外ですがベッドマットにも、長持ちさせるポイントがあるそうです。

人は寝る時、常に同場所の一点に体重がかかるので、ベッドマットも同じ箇所が早くへたってきてしまいます。そこで、ベッドマットのローテーションを行うと良いようです。
マットは前後左右の構造がほぼ均一に作られている為、目安として3ヶ月ごとに上下・裏表の向きを替え、丁度1年で1周すると、へたってくる場所が分散され長持ちするということらしいです。