2010/1/12

 
  「22年正月2」  
 
父方祖父は電右衛門が小学一年秋に亡くなりました

その祖父に手解きを受けたと云いますか 教えて貰ったのが

懐かしい竹トンボの製作 今から55年も前の古い話しですが

不思議と良く覚えています



父は貧乏でしたが 祖父は幼心にも中々の経済人でした

八百屋の移動販売を営みつつ 男女10人を無事成人させ

西宮は甲東園に貸家を数軒も建て 賃貸収入も在りました

今から考えれば少し残念なのは 貸家の土地は借地だったのですねー

70〜80年前では 今程土地に値打ちが無かったのです 残念



電右衛門は祖父の初孫 良く可愛がってもらったらしいけれど

何故か母方へと懐いてしまう 可愛く無い初孫だったらしい

だったらしいと言うよりも 実際に母方へ懐いていました


そんな可愛く無い孫ですが 祖父は父の営む貧しい生活に

孫が不憫だったのでしょう それとも手慰みだったかもしれませんが

孫の手を取って おもちゃの一つにもと竹トンボ作りを教えてくれました

電右衛門には祖父の思い出とは 只一つこれっ切りなのです



これに習い孫“秀トン”へ 居間出入口扉自動閉装置を伝授しようかと

まー伝授と云うよりは こんな簡単な仕掛けでも目的は十分達成できるを

教えたかったのでしょうねー 親分電右衛門としては

快適に暖房された居間の扉を開放されると 廊下の冷気が足元に流れ

折角の居住性はガタ落ち 開けたら閉めるを長男が何度も教えるのですが

遊びに夢中に成った孫達は そんな事にお構いなしですねー



扉に丈夫な糸を括り付け 金具を経て下に吊るした水入りペットボトル

それだけの簡単な仕掛け 扉が開くとペットボトルは持ち上がり

下がる力で扉が閉まる 水の増減で閉まるスピードを調節できる優れもの

添付写真は完成時 閉めなくても自動で閉まる扉にバンザイ三唱の孫達

・・・(ペットボトルを吊るす糸が見えますか?)・・・

 


気掛かりなのは 何事も便利にすると人間は基本や大事な事を忘れ

大きく言えば生きて行く力の減退が一番の心配

寒ければ暖かくする工夫 腹減れば腹膨れる工夫を教え無かった我々

只 与えるだけに終始した親の罪は 現代の大罪とは言えませんか?


まだまだ続く