2009/10/27

 
  萬屋電右衛門「もぐら兄」  
 


如何云うのでしょうかねー

世の中が広いのか 電右衛門の考えが狭いのか

ゴミに囲まれて暮らすのを 趣味とし好んで住む人が実在するのですねー




場所は兵庫県宝塚市山手の2階建ワンルームマンション2階

依頼者の年齢は現在40後半 塾講師独身男性中肉中背

気の弱そうな言葉の語尾もハッキリせず 

汚く暗い印象で“もぐら兄” もぐらニイと読んでネ

6年前 一本の電話から何時もの様に事は始まるのです




「萬屋(よろずや)さんですか 部屋を片付けてほしいのです」



「部屋を片付けると云うのは 家具などの移動の事ですか?」



「いーえ部屋にはゴミが一杯で 下の部屋へ水がポトポト漏れ出し

大家さんが 月末までにはゴミを片付けてくれと」



「どうして大家さんが 部屋にゴミが一杯だと知ってるのですか?」



「一階の人が雨漏りするとの苦情から 

大家さんが僕の留守中に 合鍵で部屋を開けたらしい」



「成程 それでゴミの量はどの位在るのですか?」



「天井近くまで在ります」



注:水がポトポト⇒ゴミが分解すると水とガスが発生します

電話内容は解り易く書いてますが 実際はピンボケで意味不明多し



こんな特殊な例を電話では らち明きませんから現地調査・面接

訪問し入口扉を開けてビックリ 新聞等のゴミがうず高く積まれ

モグラ兄 顔だけ出して天井付近から下を覗いてる図式

早く扉を閉めてやらねば 通路を通る住民に見られでもしたら

世間に恥じを晒す訳ですから 電右衛門とっさの山登行動

ゴミの山によじ登ろうとすると 手足が滑ってもがくばかり

見かねたモグラ兄が手を差し伸べてくれ やっとこ登山終了入室完了

部屋の中はゴキブリが這い回り ゴキブリ特有の臭いとゴミの臭い充満

繊細な電右衛門の神経では 普段なら瞬時も居れませんが

仕事となれば超人的能力を発揮する人故 居れるのだと思います



身長170cmが腰を屈めても頭が天井につかえ 全体がゴミの穴倉

トイレ扉はゴミがつかえて開閉不能だったのでしょう

ムシリ取られ 上半分が行方不明の半壊状態

モグラ兄 腹の調子でも悪く相当慌てたのでしょうねー (笑)

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