FS用の外部スイッチを追加しよう
FSの操縦にヨークを使用して、付属のスイッチ(ボタン)に視界切り替え、ブレーキ、トリム、ギア、フラップといった各種機能を割り当てて使っていますが、もう少しスイッチが欲しいと感じていました。
海外のサイトでFokker50のホームコックピットを作り続けている Philippe Vanagt氏のWEBに、LPTswitchというプログラムと、スイッチインターフェースの回路が紹介されていますので、それを参考に一念発起、半田ごてを握りしめて作ってみました。
Fokker50のWEBで紹介されていたものは外部スイッチを40個追加するものですが、回路的には 8個 X 5回路=40個 という設計ですので、私の場合はテストを兼ねてとりあえず8個追加することにしました。
以下にその制作過程と、気づいた注意点、トラブルシューティングを簡単に紹介します。回路図と詳細な説明については Philippe Vanagt 氏 の WEB をご覧ください。彼はマルチメディアやIT技術を学ぶ、ベルギーの学生さんです。
制作についての私の解説もつけてみました。下記の「イントロダクション」をご一読の上、最下段のリンクをご参照ください。
******* イントロダクション *******
まずは、作り上げた外部スイッチ(8個)の外観。
あり合わせのアルミシャシに作ってクリア塗装しただけで、ケースも何もなし。ヨークと格好良く組み合わせてケースをつけると見栄えよくなるでしょうが....
各スイッチには、逆噴射{F2}(下記の「注意点」も参照してください)、スロットル全閉{shift+1}、通信機器表示{shift+2}、GPS画面表示{shift+3}、スポイラ、増加{^}、減少{-}、を割り当てました。
パソコンにはLPTポート(プリンタポート)を使って接続されています。
最近はUSB接続できるプリンタが多いので、LPTポートはたいてい空いていると思います。
ユニバーサル基盤に主要素子(?)のダイオードを取り付けた所。
私はゲルマニュウムダイオードの1K60を使用しましたが、シリコンのものでも多分OKです。単純な検波・スイッチングのダイオードで十分です。他に4.7Kオームの抵抗を1本、後で使います。
ダイオードは熱に強くないので、見た目は悪くても足を長目に取り付ける。
写真のケースはジャンク品の仮ケースです。本当はこのケースがちょうどいいサイズなのですが、鉄製で固くてドリル歯が立ちませんでした....
十数年ぶりにシャシに穴空けしました。ドリルで穴を空けてからリーマで広げ、
そしてバリ(くず)を除去。
昔はこんな面倒なことを何も思わずにしょっちゅうやっていた.........
同じく十数年ぶりに何カ所も半田付けした.........
昔と違って、遠近両用眼鏡なしには作業できないことに気づき....
LPTポート接続用のDサブ25ピン用ケーブルの処理には手間取りました。
これでスイッチ8個分が出来上がりました。あとは、パソコンに接続するだけ。
注意点、トラブルシューティングなど
* ダイオードは熱に強くないので、リードを長目に取り付ける。半田付けも手早く。
* スイッチは押した感じが極力軽いものを。
大きいものは押すのに力が要って、ケースが動いてしまう。
パソコンのキーボードを改造して使えるといいかも.......
* 40個の外部スイッチを全部作ったとき以外(私のように8個とか)は、LPTswitchプログラムの操作に注意点あり。
LPTswitch.exeは外部スイッチに各種キー出力を割り当てるプログラムですが、私のように8個のスイッチの場合、各スイッチに順番にスイッチ1,スイッチ2,スイッチ3と割り当ててはくれません。
8個の時は、スイッチ5,スイッチ10,スイッチ15、スイッチ20・・・と、5跳びに割り当てられていました。
また、LPTswitch.exe用のiniファイル(LPTswitch.ini)にキー割り当てを記述する際、何が何でも40個分(適当でイイから)記述しておかないと、プログラム実行エラーが出てしまい上手く動作してくれません。
iniファイルに40個分記述する際、5,10,15,20,25,30,35,40番目の記述だけ狙い通りのキー機能に書けばOKです。
記述の際はAとa(大文字と小文字)は区別する。FSの主要キーはほとんど小文字のはず。
新バージョンのLPTreloaded.exeでは、スイッチ順が跳び跳びに割り当てられる問題は無くなっています。
またiniファイルもサンプルがついていて40個分記述されているので、それを修正すればOK。
* 新バージョンのLPTreloaded.exeを使用するときは、.Net Framework を事前にインストールしておく必要がある。
.Net Framework(日本語版) は、Windows Update の「カスタム」のメニューにあります。
* LPTswitch.exe自身は「キーボードを押し続ける」という動作を直接には設定できません。そこで、iniファイルにキー割り当てを記述する際、逆噴射のようにキーを押し続ける必要のあるものは、次のように記述してみてください。
P{F2 40} または S{F2 40} (これでF2キーを40回連続して押したことになる)
* 周波数を上下する操作用には押しボタンスイッチは面倒でした。
回転式(ロータリー)スイッチが適当ですが、小型のものは手に入りにくそうです。
* 付属のマニュアルから重要点を再記すると...
・LPTswitch.exeと同梱のDLLを忘れずにインストールする。
・コンピューターのBIOSで、LPTポート(I/O port -- Parallel port)の設定を「SPP」にする。
・LPTswitch.exe Ver1.3(私の使用したバージョン) の場合はLPTポートが複数あってもLPT1ポートしか使えない。
新バージョンはLPT1〜3まで使えるので、外部スイッチが120個まで作れる!!(が、何に使う?)
・新バージョン(Ver2)はAVSIM.comで入手出来ます。LPT で検索してください。
・iniファイル ( LPTswitch.iniが、何とCドライブのルートディレクトリに作られる!...)に記述するのは、キー設定だけで、コメントなどは一切記述できない。
この問題は、新バージョンでは解決されています。
******* 制作についての解説 *******
別ページに私なりの「解説(制作手順)とマニュアルの和訳」を載せました。
キーアサイン(キーへの割り付け)についてはこちら
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