インターネットを使用した遠隔授業について(報告)

 

兵庫県立神戸工業高等学校 情報技術科


 

 ここでは、先般実施したインターネットを使用した遠隔授業について使用した機器類の概要と、生徒の感想等今後の課題について報告します。

電子部会発表詳細はこちらにあります

 尚、当授業の実施にあたり、兵庫県立教育研修所 上谷指導主事の指導助言ならびに一部情報機器の借用等のお力添えをいただきました。

 また、本校と施設設備を共同利用しております兵庫県立兵庫工業高等学校の全面的な協力をいただきました。特にインターネット100校プロジェクトの推進メンバーの先生がたのアドバイス等をいただきましたことを感謝し、ここに明らかにさせて戴きます。

 

1。授業で使用した情報機器等

 

(1)電気通信回線 アナログ方式専用回線(28800bps)1回線

 兵庫県立兵庫工業高等学校が100校プロジェクトに使用のもの

 また、音声部分については、別に通常の加入者回線(アナログ)を使用。

(2)コンピュータ パワーマック7000シリーズ 1台

既存の設備ではカメラ画像を取り扱うことができず、時間的制約もあり県立教育研修所 上谷指導主事を通じ上記コンピュータを借用した。

(3)ディスプレイ ビデオプロジェクター装置   2台

生徒にはCRTではなく、ビデオプロジュクターで拡大された画像を用いて授業を行った。一つのスクリーンに、本校のカメラの画像、兵庫県立人と自然の博物館の画像、神戸市立摩耶兵庫高校の画像の3画像が同時に見れるようにした。ただし、画像は白黒で、1画面に約3秒の伝送時間を要した。

(4)音響装置   TOA社製 音声伝送装置(アンプ付き) 1式

当初の計画より変更となった部分であり、結果的にNTT神戸支店より借用した。この機器は入手が困難となっていたため、本校で手作りの音響結合装置を製作した経過がある。これは予備用として活用した。(リハーサルのとき、最後まで音響が問題となった経過もあった。)

 

(5)その他

 カメラ、記録撮影用ビデオ機器、連絡用携帯電話 等

 

2。生徒への指導と、受講生徒からの感想のまとめ。

 

 (1)事前指導について

  本校ではインターネットの指導を4学年で実施しているが、今回、対象生徒が1年情報技術科の生徒であったため、専門教科の授業のなかで基礎知識を指導に加えたり、担任よりホームルームでの指導を戴いた。

(2)感想のまとめ

 受講者が9名と少なかったが、殆どの生徒が興味をもっており、総じて好評であった。しかし、カラーで画像を見たいとか、デジタルによる高品質音声を聞きたいという前向きな要求も非常に多くあった。

 これは、通常のテレビジョンに慣れた生徒にとっては、現在の電話回線の能力を体験的に知ることができたので技術者教育の面でも良かったと感じている。しかし、その反面、本校の設備では、アナログ回線という制約で、技術的にも高度な取り組みを行う為にもデジタル回線(ISDN等)の導入が必要ではないかと感じている。摩耶兵庫高校では、通常のアナログ回線に加え、デジタルの臨時回線を実験のため設置したと聞く。

 私たちも、専門教育で生徒たちに接していく以上、先端技術への取り組みの必要性を改めて感じさせられている。   

(情報技術科教諭 西川敏弘)

神戸新聞記事

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