[はじめてのクラシック]

 

cinema classics

 

映画で使われたクラシックを紹介します。 

(注)推薦CDは「映画の中で使われた音源」ではありません。

 

アマデウスシャイン不滅の恋2001年宇宙の旅タイタニック

オムニバス


 アマデウス

モーツァルト:セレナード第10番《グラン・パルティータ》
演奏:ホグウッド指揮、アマデウス管楽合奏団(オワリゾール POCL5241 税抜 1,748円)


    あのサリエリさんに、「天才だ!」と思わせたモーツァルトの曲は、映画の初めの方に出てくるセレナード第10番《グラン・パルティータ》 第3楽章です。この曲は、同じセレナードでも《アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク》などに比べるとかなり長い曲(全曲約50分)なので、気軽に聴けないのが難点ですが、疲れた時のBGMとして流しっぱなしにするという使い方もあります。

 

 シャイン

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
演奏:アシュケナージ(ピアノ)、ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(ロンドン POCL-5089:税抜 1,942円)


《シャイン》のモデルとなったピアニスト:デイヴィット・ヘルフゴットは1970年にロンドンでラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を演奏して大成功を収めたが、精神の病気で活動を中断したそうです。この曲は、映画でも使われているようですね(ロンドンデビューのシーンでしょうか)。アシュケナージのCDには、やはりラフマニノフ作曲の《パガニーニの主題による変奏曲》が収録されていて、その中の第18変奏は「誰でも知ってるクラシック」候補の最右翼といえる有名なメロディです。

 

不滅の恋


(バックハウス盤)

 

 

 

 

ベートーヴェン:交響曲第6番《田園》
演奏:ワルター指揮、コロンビア交響楽団(ソニークラシカル SRCR-2007 \1,748)

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番《悲愴》、ピアノ・ソナタ第14番《月光》
演奏:バックハウス(ピアノ)(ロンドン POCL-9933 \951 限定盤)


交響曲第6番は、ベートーヴェンの9曲の交響曲の中でも特に親しみやすい作品。映画で使われたのは第4楽章「雷雨」で、雷鳴の表現にティンパニが効果的に使われています。この曲は正確な意味での標題音楽ではありませんが、雷鳴の他にも、小川のせせらぎ、小鳥のさえずりといった自然の姿が生き生きと描写されています。

ピアノ・ソナタ第8番の第2楽章は、歌詞をつけて歌いたくなるような美しい旋律です。交響曲第6番の第4楽章で聴くことのできる激しさとは好対照ですね。
ピアノ・ソナタ第14番の第1楽章は、猫も杓子も知っている超有名曲。この曲が 《月光》と呼ばれているのは、のちに、詩人のレルシュタープが、第1楽章を聴いて「スイスのルツェルン湖の月光にたゆとう小舟のごとく・・・」と表現したからで、ベートーヴェン自身が名付けたものではありません。でも、この曲のイメージにぴったりのニックネームです。
ちなみにベートーヴェンの曲に付けられたニックネームのうち、交響曲第5番の《運命》(ベートーヴェンが、冒頭のジャジャジャジャーンというテーマについて 『こういうふうに運命が戸を叩くのだ!』と言ったので《運命》と呼ばれるようになったという逸話に基づく)は日本だけしか通用しないらしいのですが、《月光》の方は、輸入盤CDにも“Moonlight・Clair de lune・Mondscheinsonate”と英仏独3ヶ国語で表記されていて、ヨーロッパでも通じるみたいです。

 

 2001年宇宙の旅

リヒャルト・シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》
演奏:カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(グラモフォン POCG-50031 \1,714)


冒頭部分が《2001年宇宙の旅》で使われてから、「誰でも知ってるクラシック」のトップに躍り出た曲。でも、この曲の魅力は、あのオルガンの響きが消えた後にあります。一度全曲(約35分)を通して聴いてみてください。
 

 

タイタニック

イ・サロニスティ/タイタニック号の音楽
チャイコフスキー:ただあこがれを知る人だけが、グレインジャー:岸辺のモリー、マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》〜間奏曲シューベルト:セレナード D.957-4、ジョプリン:エリート・シンコペーション、J.シュトラウスU世:ワルツ《ウィーン気質》ドヴォルザーク:ユモレスクエルガー:威風堂々第1番、サリヴァン:ニアラー・マイ・ゴッド・トゥ・ジー ほか
演奏:イ・サロニスティ(ロンドン POCL-1788 \2,427)


タイタニック号を作ったホワイト・スター・ライン社が用意し、タイタニック号の船上で演奏されるはずだった曲を、映画《タイタニック》にサロン・オーケストラのメンバーとして出演したイ・サロニスティ(弦楽器+ピアノの5人のグループ)が演奏します。沈み行く船の中で、どの曲が最後に演奏されたのでしょうね。

 

 オムニバス

ヴィジョンズ
マイケル・ナイマン:果たされない約束の予感[ピアノ・レッスン]、プッチーニ歌劇《ジャンニ・スキッキ》〜私のお父さん[眺めのいい部屋]、エルトン・ジョン:愛を感じて[ライオン・キング]、モーツァルトクラリネット協奏曲〜第2楽章[愛と悲しみの果て]、ジョン・ウィリアムズ:シンドラーのリストのテーマ[シンドラーのリスト]、ボブ・テルソン:コーリング・ユー[バグダッド・カフェ] ほか
演奏:ストルツマン(クラリネット)ほか (RCA BVCF-1535 \2,427/RCA 09026-68072-2 ♪♪♪


ストルツマンによるクロスオーヴァー・アルバム。近作を中心とした映画の音楽をクラリネットで演奏したもの。BGMに最適の1枚です。

 

シネマ・セレナーデ
Q.ジョーンズほか:カラーパープル−メインテーマ[カラーパープル]、C.ガルデル:タンゴ[セント・オヴ・ウーマン〜夢の香り]、M.ルグラン:パパ見守ってください[愛のイエントル]、M.ルグラン:シェルブールの雨傘[シェルブールの雨傘]、ジョン・ウィリアムズ:シンドラーのリストのテーマ[シンドラーのリスト]、A.プレヴィン:愛のテーマ[ニュー・シネマ・パラダイス] ほか
演奏:パールマン(ヴァイオリン) ジョン・ウィリアムズ指揮、ピッツバーグ交響楽団 (Sony SRCS-8423 \2,233/Sony SK63005♪♪♪


ヴァイオリンの名手パールマンによる映画音楽集で、クラシックからの編曲は含まれていませんが、上品な曲集に仕上がっています。パールマンは[シンドラーのリスト]の映画サントラでもヴァイオリンを弾いていました。

 

映画を彩るピアノ協奏曲集
リチャード・アディンセル:ワルソー・コンチェルト[デンジャラス・ムーンライト]、リチャード・ロドニー・ベネット:主題とワルツ[オリエント急行殺人事件] ほか
演奏:P.フォーク(ピアノ) プロイシャンス・オドウィン指揮、RTEコンサート管弦楽団(NAXOS 8.554323)


有名なワルソー・コンチェルトをはじめとして、映画に使われた音楽をピアノとオーケストラの組み合わせで楽しむことができます。その華麗な響きを十分に堪能してください。

 


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