日本縦断の道・・その壱
しばらく、ホームページを更新してはいなかったが、着実に日本縦断への道は進んでいた。ちなみに去年は、函館〜旭川までの約450Kmを走破した(他に富山〜京都などもしたけど)ことで、その歩みはリーチを賭けていた。しかも、その距離は約300Km。1日に308Kmを走破した(番外編その@参照)ことのある俺にとって
ちょー楽シュウ!・・なはず!
ところが、サラリーマンの宿命で今年の4月に郡山(福島)に転勤になり、大きな環境の変動!年齢もキアヌリーブスと同年齢の38歳となる。北海道をポンちゃんとツーリングした時は、ポンちゃんのこと37歳のおっさんと言っていたのに、Over the おっさんになってしまった。
しかし、そんなことには負けられない。いや!やせ我慢で生きてきた俺は負けてはいけないのだ!!
そして・・自転車でツーリングを始めて12年目にして、ついに・・縦断を達成する直前のスタートに立つことになったのだ!!
今回のツーリングは2ヶ月前に飛行機を予約し、8月8日から8月12日の休みを利用することにした。福島〜千歳〜旭川までと、稚内〜千歳〜福島。かなりの移動時間があるものの5日間をようして、旅行を計画!こんなにゆっくりした旅行は初めてだ。今回は総決算!(うにイクラ丼も食えるし、温泉も入れる)いいのだ!これで良いのだ!!
出発も迫り、気持ちを盛り上げていると、台風が発生!なんと10年に1度の北海道コースを通るという。
何だよー!バッチリ、ビンゴじゃーん!!今回のやせ我慢のおっさんは台風と勝負だ!!
《ついにスタートだ!》
8月8日
朝6時過ぎに目が覚める。午前9時に福島空港出発の飛行機に乗るため荷物をまとめる。最近飲む機会も多く、あんまり用意ができなかった。
「んー!じゃ行くか!!」
準備はそこそこ、後は流れに任せる。いつもの旅の流れ。飛行機以外全く調べていない。今までには、朝起きて行くのを迷い、準備しながらまた迷い、結局出発するケースが何度もあった。これの積み重ねが、何と日本縦断になる。こんな日が来るとはちょっと前まで考えもしなかった。学生時代から自転車が好きだったわけではなく、日本縦断が目的に思ったことはない。本当に意識したのは去年からだ。ひとり旅が好きだった延長上が現在に繋がっている。想像はできないけど達成感は計り知れないだろう。なんてったって、終わるまで、走りきれるかまだ疑問もある。何が起こるか分からないから、旅はおもしろいのだ。
期待を胸に飛行機で札幌(千歳)に向かう。行き当たりばったりの電車に乗り、さらに旭川を目指す。時間はたっぷりある。今回の心配は台風のみ。何だか台風が俺を邪魔すんじゃないかと心配だ。無理をして危険を呼び込みたくないけど、今回は絶対宗谷岬(日本最北端)に立ちたい。いろいろなガイドや本を見てると、走行コースは旭川から留萌(るもい)に抜けて、サロベツ湿原、宗谷岬に至るのがベストに感じる。
「旭川から海岸に出ずに北上すると本当に何もない。ほーんとに何もないという事が良くわかるコースだ。」
札幌開発のKさんと飲んだ時に、言われたことを思い出す。もし大雨の中ほーんとに何もない状況の場合、どうなんだろうか?やはり留萌だな。なんだか冷静に決めていた。
「あんちゃん自転車か?元気だな。」
駅弁食べながら考えていると、札幌から旭川の急行に乗っている50代ぐらいのの車掌さんが話しかけてきた。天気のこと、旭川からのコースのことで、相談する。
「今回は、北上だな。海に出たら台風の風で走れない。北上は木に囲まれているのでそんなに荒れないんじゃない?」
んー。地元民にはいつも弱い。昔自転車してたという決め手を彼は持っていた。・・というか、実はどっちでもいいのかも?俺クラスの物分りの良いサラリーマンになると年長の車掌さんに従うのだ!
「最初からそう思っていました。」
これでいいのだ!これがいいのだ!!これが俺の旅行だ!!台風来るならキヤガレ!!
(今までと、今回決定の予定の軌跡なのだ!!)