/// 円成山霊鑑寺 ///  (00/11/07)

 安楽寺から東へぶらぶら歩いて
3分の霊鑑寺を訪ねます。
臨済宗南禅寺派に属する寺院なの
ですが、南禅寺のような禅宗独特の
雰囲気はあまり感じられないです。
張りつめた雰囲気と云うより
一歩引いて気を休めておける雰囲気です。
こぢんまりした景観と門跡尼院である
ことが、そう感じさせるのでしょうか。
承応3年(1654)、後水尾天皇が
皇女浄法身院宮宗澄を開山として
創建したと伝わります。
話は少しそれますが、「ごみずのお
てんのう」が普通の読み方ですが、
地元では「ごみのうてんのう」と
発音したりします。

歴代の住職は皇女が務め霊鑑院宮と
称していたそうです。
このため皇室とのつながりを伝える
宝物も多く、200点にも及ぶ御所人形を
はじめ、仁教天皇拝領品である双六盤、
教明天皇拝領品の貝桶(かいおけ)、
皇族方拝領品の魚獣絵カルタなど
一見の価値があります。

当初は現在地より南の渓谷沿いに
位置していたことから
「谷の御所」、「鹿谷比丘尼御所」とも
云われていました。
書院は往時の御所の御休息所を移築した
建物で、徳川家斉の寄進と伝えられる
本堂と共に門跡寺院の景観を今に
伝えています。

春はつつじ、椿、秋は紅葉に彩られます。
特に椿の霊鑑寺としても有名で、銘の
ある種々の椿が多くあり、小玄関脇の
日光椿は樹齢 300年とも云われ、京都市
指定の天然記念物ともなっています。

数年前までは非公開だったのですが、
おりをみて公開されるようになっています。
今年の秋は11月23日〜26日の四日間に
限って公開されます。
紅葉狩りに安楽寺、霊鑑寺へお越しやす。

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