/// 吉田神社の節分行事 ///  (01/01/19)

 京都市内の多くの社寺でとりおこなわれる
節分行事ですが、その代表格は、なんと
云っても表鬼門の吉田神社の節分行事と、
裏鬼門に当たる壬生寺の節分行事です。

 吉田神社は吉田山の山麓にある神社です。
山と云っても標高110m、下の道路の標高が
70mほどですから高さ40mほどの山です。
この吉田山は神楽岡(かぐらおか)とも
呼ばれ、古くは在原業平の歌にも登場し、
旧三高(旧制第三高等学校)、今の京都
大学の寮歌にも「紅萌ゆる丘の花…」と
歌われているので知られています。
吉田神社はこの吉田山の山麓を占め、京都
大学の東に位置し普段は静かな神社で市民の
散策地となっていますが、節分の時期だけは、
それはもう大変な人込みで臨時バスも多数
運転されます。吉田神社は一年の稼ぎをこの
節分の時期で稼いでいると思えるぐらいです。
二月二日の追儺式は有名で、京都で節分の
追儺式と云えばこの吉田神社の追儺式をさす
ぐらいです。左右に矛と盾を持ち四つ目の
黄金の仮面を付けた方相氏(ほうそうし)が
童(わらべ)を従え、祭氏が祭文を読上げると
大声を発し、矛で盾を打ち鳴らし、桃弓で赤と
青の鬼を追い払う行事です。

また吉田神社節分祭にはくちなし色の厄徐け札が
授与され、このお札は京都ではかなり有名です。
そして吉田神社には全国の神々を一堂に祭る
太元宮(だいげんぐう)があり、ここに来れば
全国の神々に一度に参れるとのことです。
この太元宮は八角形の建物の後に六角形の祈祷所が
ある変った建物で重要文化財に指定されています。
写真は上から昨年の2日の吉田神社の参道です。
昼間の12時過ぎの撮影ですが、夕刻の追儺式
(ついなしき)の頃には身動き出来ないほどの
混雑になります。奥の吉田山山麓に吉田神社は
あります。左右の並木は京都大学です。

次の三枚は追儺式の様子です。中程の写真が
方相氏(ほうそうし)で、矛と盾を持ち、
鉄棒を振りかざす三匹の鬼を退治します。
この吉田神社の追儺式は平安時代の宮中行事を
再現していると伝わります。
 写真の撮影場所はこれより追儺式へと向かう、
竹中稲荷です。
参道周辺では大変な混雑で、とても撮影出来る
状態ではないです。

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