このページではベルセルクにおける数々の謎等を独自に考察しています。
これらはあくまで個人的なものであり、ここで記述された内容には独善や誤解による間違いが含まれている可能性があります。
万一、これにより貴方に何らかの障害が発生したとしても当方では一切責任を負えませんのでご了承ください。

○名称から見るベルセルク

 このページは、一般に物語には作者のクセや意図が出てくる関係上、登場人物などの名称の付け方などに一定のパターンが見られる事が多く、その原義(もともとの意味)を調べれば、そこから物語の概要や人物像を掴めるかも知れないと考えて作ったものです。
 従って、「元ネタ」ではありませんので、くれぐれもご注意を!


- タイトル -

 ベルセルク、これはドイツ語訛りで、本来の英語であればバーサークとなる。ちなみに本当のドイツ語ではベルゼルクと発音するはず。
 「狂暴な」という形容詞。主人公ガッツを表しているものと思われる。(当初のガッツはそんな感じだったが、最近のガッツは違うような気がするけれど)。
 ちなみに、「北欧神話」にベルゼルケルと言う「熊の皮をまとった怪力で狂暴な戦士」が登場するが、語源やモチーフとなっているのは間違いないだろう。


- ベルゼルケル(ベルゼルクル)-

 綴りはberserkr(複数形berserkir)。 語源的には、ber-「熊」と-serkr「皮」からできているらしい。
 北欧神話の最高神オーディンの加護により、傷を負っても死ぬ事はないとされた。
 獣の皮をかぶった姿か半獣半人の姿で描かれることが多く、また戦いでは熊に変身するという説もある。戦場では興奮からトランス状態となり、敵の攻撃も顧みず息の根を止めるまで狂ったように戦い続けるが、一方、戦いが終わると虚脱状態に陥り、戦場以外では眠っているようであったという。


- 妖精(エルフ)-

 登場する妖精をエルフと呼んでいる。このエルフという呼び方は北欧神話やゲルマン系のもので、英語ならフェアリーとなる。
 ただし、いずれの呼び方でも通常は女性姿の妖精を指すものらしく、男性と思われるパックに適用するのが適当か判断に迷うところではある。

→【参照:トロ−ル(トロル)】


- パック(Puck) -

 イギリスの古語Pouke(ポーク/プーク)にあたり、元々の意味は悪魔・魔神・悪霊だったらしい。
 しかし、シェークスピアの戯曲「真夏の夜の夢」におけるパックは、親切で気のいい妖精のロビン・グッドフェロー(妖精王オベロンと人間の娘との間に生まれた半妖精)と結び付けられ、これ以降「陽気でいたずら好きな妖精」というイメージが定着したらしい。
 ベルセルクに登場するパックもこれに従っているものと考えてよさそうだ。


- 次元流(エルフ次元流)-

 示現流(じげんりゅう)・・・・・開祖:東郷 重位(とうごう しげたか)
 一刀必殺を法とする薩摩藩外不出の実戦剣法で、蜻蜒(とんぼ)又は満(まん)と呼ばれる独特の構えから袈裟斬りに打ち下ろす初太刀をもって全てを斬り伏せる。
 コミック18巻において、パックがイシドロに「無明殺苦死剣」として解説している様は正しくコレ♪


- ベヘリット -

 綴りはBeherit。シリアに伝わる悪魔の名前らしい。「シリアにおける"サタン"の別名」と記述されることもあるが詳細は不明。
 Behemot(ベベモット)やberith(ベリト)などと混同されているん可能性もある。



- フェムト -

 数学的単位では10のマイナス15乗を指す。
 語源はケルト語の15(=femten)らしい。5人目のゴッドハンド×3であるのは偶然か?


- ボイド -

 英語では「空気・空間」「はかないもの」の意味、ドイツ語では「泡」を指す。
 ちなみに天文学上では、宇宙における銀河分布の確認されない巨大(約一億光年以上)空間をボイド(void)と呼び、泡状にいくつも連なって存在しているとされている。
 「空間」と言う意味からすれば、髑髏の騎士の剣を空間操作のようなもので返した能力を 暗示している気がする。


- コンラッド -

 ドイツ語で「コンラート(konrad)」という男子の名前が見られるが、語源的に「コン(kuhn)」は「大胆な」、「ラート(rat)」は「助言・忠告」を意味する。
 別途、胡乱サンより魔名の元ネタに関する投稿をいただいております。


- ユービック -

 語源的には「どこにでもあるもの・偏在」という意味。
 宗教用語の「ユビキタス」も同じである。
 別途、胡乱サンより魔名の元ネタに関する投稿をいただいております。


- スラン -

 語源等は不明。
 別途、胡乱サンより魔名の元ネタに関する投稿をいただいております。


- グリフィス -

 綴りはGriffith。Griffin(グリフィン)/Griffon(グリフォン)と同じ。
 ちなみに、グリフォン=鷲の頭と翼を持ち、身体は獅子のキマイラ、に関係があるものと考えられる。
 鷲を鷹に変えればね・・・。


- ノスフェラトゥ -

 綴りはnosferatu。
 Bram Stokerの「ドラキュラ(1899)」を原作としたFrank.W.Murnauの無声映画「ノスフェラトゥ」で有名。
 由来や語源は、多数の説があってハッキリしない。
・「不死者」「疫病の運び手」「息をしない者」「死にぞこない」「悪魔」といった意味のルーマニア語であるという説。
・ギリシャ語のノスホロス(Nosphoros)=「悪疫媒体」によるとする説。
・ルーマニア語の「耐えがたい」「忌まわしい」「汚い奴」といった意味を持つnesuferitに由来するという説。
など
 ただし、ルーマニアの民話やルーマニア語辞典に載っておらず、ルーマニア人も使わない言葉らしい。


- ピピン -

 綴りはpipin、語源は不明。
 pipinはリンゴの一種だそうで、そうだとすると、あの顔とガタイでリンゴとは、産まれた時はさぞや可愛い子だったのでしょうねー。
(あっ、そういえば、以前バンダイの家庭用ゲーム機で「ピピン@」なんてのもあったなー。販売戦略が完全に失敗したけど・・・)。
 なお、指輪物語の登場人物としての名でもあるほか、史実的にはフランク王国がらみで「大ピピン」「中ピピン」「小ピピン」が有名。 小ピピンはカロリング朝フランク王国の初代国王で、「短躯王」「短少王」 と呼ばれていたそうです。
 これも似つかわしくないよなー。


- シラット -

 空手や拳法とよく似たインドネシアなどの武術。幾つもの流派があり、主としてフィリピン系を「カリ」、インドネシア系を「シラット」と呼ぶらしい。ちなみにブルース・リーのヌンチャクは、「カリ」の「タバク・トヨク」という武具であり、ダン・イノサント(死亡遊戯に出演)から習ったものとされる。
 シラットについて、一説では、インドネシアがイスラム化する13〜15世紀に「暗殺術」として用いられたという話や、特殊集団により魔術・奇術の類として秘密に伝承されているといった話もあり、ベルセルク的には面白そうかな。


- ガイゼリック -

 綴りはGaisericだが、語源等は不明。
 ドイツ語などでは「S+母音」を濁って発音することから調べたところ、歴史上にゲルマン民族の一つヴァンダル人がアフリカに建国したヴァンダル王国(西暦429〜534年)というものがあり、建国時及び最盛期の王がガイゼリック(Gaiseric)という名前であることが判った。強力な海軍力を背景に、有名なローマの荒掠を行うなど西地中海の制海権を握る活躍を見せている。

 まぁ、ゲルマン民族という辺りがベルセルクの舞台背景と繋がる気がしないでもない。


- チューダー -

 語源は不明。
 大英帝国エリザベス1世までの一王朝をチューダー王朝という。ちなみに、王朝を興したヘンリー・チューダーはウェールズのケルト系族長の家系らしい。
 よってチューダ帝国はイギリスと考えてよいのかも。


- クシャーン -

 語源は不明。
 紀元後1世紀頃に現在の北インドからパキスタン及びアフガニスタンまでを支配していた帝国にクシャーン王朝(クシャーナ朝)というものがあって、紀元3世紀前半にイランに興ったササン朝ペルシャの支配下に入った。
 イラン系のクシャーン人が興した王朝で、最初の首都がプシュカラヴァティ(西暦65年頃・現チャルサダ)、次いでカニシカ王によってプルシャプラ(西暦144年頃・現ペシャワール)に遷都された(いずれの都も古代ガンダーラ国(地方))
 ほぼイメージどおりですな。


- 聖アルビオン寺院 -

 アルビオンとは英国の詩的な呼び方で、原意は「白い国」である。色素が無く体色が白い生き物などをアルビノ種というが、語源は同じ。
 聖アルビオン寺院はそれは白い塔だったのでしょうねー。


- ロクス -

 綴りはlocus。
 ラテン語で、(1)場所(locusは単数形、ちなみに複数形のlociは「いくつもの場所」、locaは「広がりのある地域」の意味)、(2) 地位、立場といった意味を持つ。


- ラクシャス(夜魔) -

 インド神話の鬼神(要鬼)、羅刹。
 羅刹はサンスクリットのラクシャス raksas ないしラークシャサraksasa の音写と考えられる。
 ラクシャスは古くは悪魔的な力の意味で用いられ、その他の邪悪な力と対等なものとして挙げられ、打ち破るべき対象とされた。


- シールケ -

 Ceciliaの低地ドイツ語愛称形。ちなみにCecilia は 「盲目の」を意味する caecus というあだ名から派生したローマ人の氏族名 Caecilius 女性形 Caecilia に由来するらしい。
 地名としてのシールケは、ドイツはハルツ山地の最高峰ブロッケン山麓の地名で魔女ゆかりの地の一つで、現代でも毎年4月30日は「ヴァルプルギスの夜」伝説にちなんで、祭りが行われている。


- 妖精郷(エルフ・ヘルム) -

 アイルランドのケルト神話に登場する常若の国「Tir-nan-Og(ティル・ナ・ノーグ/ティル・ナ・ヌグ)」がモチーフと思われる。
 Tir-nan-Ogは遠い西の海の彼方に存在する光り輝く国で、病も苦しみも老いも死も無く人間たちが永遠に夢見る理想郷とされた。
 なお、本編でスケリグ島の呼称が出たが、Tir-nan-Ogとは直接関係ない。


- スケリグ島 -

 綴りはSkeligまたはSkellig。
 ケルト語で岩を意味しており、アイルランドの西にスケリグ・マイケル(Skellig Michael)及び小スケリグと呼ばれる実在の島(というより巨岩)がある。
 ケルト神話には、西の海から上陸して来たミレー一族の船をダーナ神族が魔法で難破させたというものがあり、それがスケリグ島の辺りではないかと言われているらしい。


- イーノック -

 表記はEnoch(変じてEnos)男性の名前としてしばしば用いられる。(創世記にも登場し、エノク書というものがあるらしい。)
 ヘブライ語では「死すべき人間(Mortal man)・人の弱さや死を避けることのできない運命」を意味する「エノシュ」にあたるらしい。その意味では獣鬼(トロール)に為すすべなく蹂躙され続ける村の名前としては的確過ぎる程かもしれない。
 ただし、語源ははっきりしておらず意味についての別な解釈も存在するようだ。


- アドンとサムソン -

 表記はADON&SAMSON
 ADONの語源は不明。SAMSONついては、ヘブライ語名 Shimshon に由来。これは 「太陽」の意の shemesh に男性接尾辞がついて出来たと推定されており、「大力無双の男」「力持ち」の意味がある。
 ゲーム「超兄貴」に登場する濃顔&筋肉ムキムキの兄弟キャラクター。
 結構バカゲーです。


- ターパサ -

 綴りはTapasa。サンスクリット語でTapas又はTapasaは「苦行」「火力」「苦行を行う者」を意味するらしい。更にインドラ神の怒りが擬人化されたマンユウ神と組み、敵や悪魔・魔人を退治する英雄神としても用いられるようになったとも言われている。


- トロール(トロル) -

 スカンジナビアの国々では、精霊たちを天上のもの(アルファル【Alfar】=エルフ)と地上のもの(ドウエルガル【Duergar】=ドワーフ、特に人間に危害を加えるものをトロル)とに分類していたらしい。
 ノルウェーの民話に見るトロルは、元来、子供をさらって食べたり王女を誘拐して岩山に閉じこめたりと人々を悲しませる魔物とされる反面どこか間抜けで憎みきれない性質とされていたが、後者の部分が強調されたものか、次第に親切で人づき合いの良い種族という扱いに変化したようである。
 ちなみに有名な「ムーミン」はトロールである(決してカバではない・笑)

→【参照:妖精(エルフ)】


- 四大元素 -

 ギリシャの哲学者エンペドクレスが唱えた四元素説(「この世に存在する全てのものは、四つの元素−火、水、風、地−から成り立っている。」)に基づき、16世紀に活躍したパラケルスス(錬金術師という噂)が、その著「妖精の書」の中で、それぞれを代表する四大精霊を定めたとされる。


- コギトエルゴスム -

 COGITO ERGO SUM---『我思う故に我あり』。
 フランスの哲学者(兼数学者)デカルトの言葉。
「全てを疑った結果、疑っている自分が存在している事だけは疑いようが無い」という結論から導き出されたらしいが、自分自身の存在は疑わなかったのかな?


- サラマンダー/Salamander -

 火蜥蜴とも言われるが、本来は山椒魚の意味。
 一部の山椒魚が出す粘液は燃えにくいという性質があり、ある程度ならば炎の中でも生き延びられるらしい。その姿またはその現象から火の精霊が考えられたいう説がある。
 また、サラマンダーの皮(火を食べてその皮を再生すると言われた)と呼ばれる物が古くから出回っていたらしい。これは中央アジア特産の石綿とされており、火の中でも燃えない布に驚いた人々が想像上の生き物のせいにしたのではないかと考えられる。


- ウンディーネ/Undine -

 「波の者」を意味する造語らしい。
 別名はニンフ(Nymph)とされ、もとは原形である同名のギリシャの妖精を意識したものであったらしいが、その後に一般的な水の妖精のことを指すようになったと言われている。
 美しい乙女の姿のほか、人魚の姿であらわされ、人間と恋をするなど異種婚姻譚も多い。


- シルフ/Sylph -

 Sylphはラテン語の「森(sylva)」とニンフ(Nymph)を合成した造語であるらしい。
 気まぐれな性格をしており、男性形をシルフ(Sylph)/女性形のシルフィード(Sylphid)と区別することもあるが、もともとは人間と精霊の中間的な存在として考案されたものが、やがて老いることのない女性の精霊の形で定着したと言われている。
 異種婚姻譚に多く登場する。


- ノーム/Gnomes -

 ギリシャ語の「知識(gnosis)」または「地に棲むもの(genomus)」に由来するともされる。
 その姿は髭を生やした小人で、無骨でグロテスクな風貌が多い。地中の宝のありかを知っている(あるいはそれを守っている)とされている。


- オーグル(オーガ) -

 綴りはOgre。オーガ、オグレなどとも呼ばれ、名前の由来は二説あるらしい。
 一つは、フランスの作家ペロー(「長靴をはいた猫」)がローマ神話の死の神又は冥王オルクスをヒントにして使い始めたという説。
 もう一つは、北欧神話の最高神オーディンが「死の王」とみなされたときの名称イグル(Yggr)から派生したという説(イグルはキリスト教徒によって悪魔の側に組み入れられた)。

 ベルセルク的には異教の神が絡む点で後者の説の方が面白そうね。


- ケルピー -

 綴りはkelpie、水馬、水魔、水棲生、水妖馬などとも呼ばれる。スコットランド地方の伝承・民話に登場する精霊で、馬の姿をしていることが多いが、上半身が馬で下半身が魚、または髪の長い男の姿で現れることもあるらしい。
 性格は凶暴で危険。人間を背中に乗せて川に入り、突然振り落とすか深く潜って水死させ、肝臓のみを残して喰らうとされる。
 また、一説ではケルピーが着けている馬具を奪えば魔法に役立ち、また逆に、人間界の馬具を着けさせる事ができれば、ケルピーを思うがままに使役する事ができるとも言われている。
 その他、アイルランドではオヒシュキ aughisky、スコットランド高地地方ではアハ・イシュカ each uisce、シェットランドはニグル neagle、オークニー諸島ではタンギー tangieなど、ケルピーのような水棲馬の伝説は多い。

 ケルピーを捕えて使役しちゃったりしたら・・・いや、ベルセルクのケルピーはキモイからダメ


- クリフォト ー

 語源はヘブライ語QLIPVThで「殻」「抜け殻」。
 大きく2つの意味で用いられ、、一つは象徴的な意味で「光」に反する「闇」の領域を指し、もう一つは不浄・邪悪な感情や思念が「仮の生命」を持ったもの(悪霊など)をいうとされている。


- セフィラ ー

 カバラの象徴図「生命の樹」における、根やそこから生じた葉・花及び果実にあたるものが"セフィラ"である。

 ユダヤ神秘思想「カバラ」(ヘブライ語で「授けられたもの」という意味)の象徴として"生命の樹"と呼ばれる図がある。
 この図は、根からあらゆる物が枝分かれして生じていく様を「世界を支配するあらゆる法則」として描いたものとされ、それを構成する要素の1つが"セフィラ群(セフィロト)"であるため、別名"セフィロトの樹"とも呼ばれている。【3つの要素:@3本の軸、A22本のパス、B11個のセフィラ】
 なお、"セフィロトの樹"と対立する要素として”死の樹”と呼ばれる物もあり、それはセフィロトの樹を逆さまにした構造をなすとされる。

- ドワーフ -

(奇形発育した)小人または小人族を指し、高い治金技術を持つとして、古代スカンジナビアやゲルマン、ケルトの伝説・神話などに多く登場する。
 語源は「Duergar(ドウェルグ)」と思われ、古代スカンジナビア諸国では「Duergar(ドウェルグ)」、その後ドイツ語で「Zwerg(ツヴェルク)」、英語では「Dwarf(ドワーフ)」と呼ばれるようになったらしい。

 小人族の起源については以下の数説がある。
 @北欧神話による説(トール・ハンマーの鍛冶屋さん♪)
 A山岳地方へと追い払われてしまったフィン民族を起源とする説
 B独自の冶金技術をもつ「錬金術師」「鍛冶屋」を起源とする説


- 冥府魔道 -

 正確な四字熟語でははなく、仏教用語を掛け合わせた造語らしい。
 「子連れ狼」において、拝一刀親子の生き様を評して多用されている。
 言葉としての汎用性は高いが明確な意味は分からないという、お役人が好きそうな言葉である(爆)


- ガニシュカ -

 前述のクシャーン王朝(クシャーナ朝)全盛期の王カニシカ1世がモデルと思われる。
 生没年代不詳。在位は諸説があるが,2世紀頃と考えられているらしい。
 仏教の一大保護者として,プルシャプラに大塔を建造したり,仏典結集(仏陀の教義を正しく伝えるため、主な弟子たちが集まって、正統的な教法を整理し経典を編纂する)を行う一方,ローマ帝国に倣って発行した金貨にゾロアスター教やヒンドゥー教,ギリシアの神像を刻むなど、宗教には自由な態度を示したとされる。


- ダーカ(鬼兵) -

 サンスクリット語のDAka
 ケルン大学のOnline翻訳サイト「Cologne Digital Sanskrit Lexicon」(『Cappeller's Sanskrit Dictionary (1891)』)によると
an imp attending Ka1li1 Ka1lac. v , 38・・・カーリー神に付き随うインプ(小悪魔)
ちなみに、日本でもダキニ天として知られるDAkinI(ダーキニー)はa female imp attending Ka1li1 (feeding on human flesh)・・・(人間を常食とする)カーリー神に付き随う女性インプ(小悪魔)と書かれている。


- ピシャーチャ(妖獣兵) -

 サンスクリット語でPisaca
 餓鬼や食屍鬼・食肉鬼とも呼ばれる悪霊の一種。ラクシャスの手下ともされている。
 ブラフマーによって創り出されたとも、怒り(クローダー)から生じたとも云われ、屍体にとり憑くこともあるらしい。
 自由に姿を変えたり消えたりするので姿形は不明とされるが、その姿を見ただけで9ヶ月以内に死ぬという説がある。
また、人を呪ったり、祭祀の邪魔をしたりするとも伝えられる。


- 花吹雪く王 -

 ケルト神話に登場するマナナーン・マクリ−ル(Manannan mac Lir)をイメージしているものと思われる。
 Manannan mac Lirは、強大な魔力を持つ、Tir-nan-Og(ティル・ナ・ノ−グ/常若の国)の王。
 マン島に神殿を有すると伝えられ、海上の守護神として長い間信仰されてきた。
 また、ウェールズの物語集「マビノギオン」に登場するマナウィダン・ファブ・リルと同一視されることが多い。

 なお、「パック」との関係から、シェークスピアの戯曲「真夏の夜の夢」に登場する妖精王オベロンも想定されている可能性がある。


- 海獣(マカラ) -

 Makara。インドに伝わる幻想上の動物。
 河や湖に棲息していたといわれる巨大な魚の一種で、ワニやカバ、象、龍(ナーガ)の特徴を合わせ持った複合獣らしい。鯨魚と呼ばれたり、日本のシャチホコの造形に影響を与えたとも言われる。
 ガンジス川の女神ガンガーや水の神ヴァルナなどがその背に乗って旅をしたとされ、玄奘三蔵の記した『大唐西域記』には商人船がマカラに襲われた話が残されている。


- マニフィコ -

 綴りはmagnifico。イタリア語である。
 英語では「magnificent」にあたり、すばらしい、壮大な、凄く立派な、といった意味である。
 ベルセルク本編では、ヴァンディミオン家頭首に力量を認めてもらえていない状態のマニフィコ君であるが、今後何か凄いことを仕出かすかも。(まぁ、単なる「名前倒れ」に終わる可能性も高いが・・・)


- ジョルジオ(ジョルジョ) -

 綴りはgiorgio。ジョージ(george)のイタリア語形である。
 ギリシャ語の「georgos」に由来するギリシャ語名「ゲオルギウス(Georgios)」が語源らしい。
 ギリシャ語の「georgos」は「ge - ergein」に由来し、前半は「earth」(大地、地球),後半は「to work」(働くこと)の意味で、全体として「大地で働く人(農夫,農民)」の意味になる。
 ひとつ面白いのが、14世紀の聖人ゲオルギウス(ジョージ)は「竜退治」にまつわる伝説で有名らしいということ。ベルセルク的に「竜」といえば・・・・


- ロデリック -

 綴りはRoderick。英語圏での男性名。
 古代ドイツ語名のHrodric に由来し、前半のhrod-は「名声,高名」といった意味に、また後半の-ricは「支配」といった意味になるらしい。
 ベルセルク本編のロデリックは、名前の語源からして、イース王族という設定は的を得ていますね。
 

- イース(イス) -

 綴りはYs(フランス語形)またはIs(プルトン語形)。
 有名ゲームのタイトルともなっているが、もともとは、フランスのブルターニュ地方に残る民話・伝説に登場する海に沈んだ架空の都の名であるらしい。(参考:イアン・ツァイセックの「図説ケルト神話物語」など)
 海に沈んだ都とか聞くと、ミッドランドの帝都みたいな感じを受けますね。
 



 あまり明確なものがないので整理程度に留めている。ごめんなさい。
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