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○戦略・戦術その2〜クシャーン軍兵力に関する考察〜 クシャーン討伐のため、ヴリタニス港を鎮守府として駐留している連合軍。 ミッドランドが海に面している記述が無いため、通常考えるならば、この港から大軍をミッドランドへ派遣する形となる。ここで問題となるのはその数のこと。 連合軍がクシャーンを撃退するには兵力数において彼らを上回っている必要があると思うが、ミッドランドに進攻したクシャーン軍の全兵力数がどうも掴みにくい。 数として描かれているのは、新鷹の団に敗れたクシャーン軍(精鋭)5千だけで、これが主力なのかそれとも分隊なのかによって全体の兵力数に違いが起こる。(少数の遊撃隊という可能性もあるが、城塞を次々と落としている点からすると予備兵力とは考え難い) もし主力だったとすると、将軍を失ったクシャーンはラクシャスらに散々やられて帰途に就いただろうから連合軍の出番は無くなるに違いない。 しかし、既に城塞都市シェトにおいてグリフィスが将軍を倒したが、その後別の将軍率いる軍がミッドランド南方ルミアス領へ進攻しており、将軍という存在が複数いることが確認できる。従って、それら将軍の下に兵力を分散させていると考えるのが妥当で、主力の線は薄いといえるだろう。 とすれば「それは分隊だ」ということになる。 ![]() 仮に1万5千とすると、いくらミッドランドの兵力が壊滅状態だとしても、これは一国を占領するには余りにも少ない兵力だ。 比較してみると判るが、1万5千という兵力はかつてチューダー帝国ドルドレイ城塞駐留軍の半数でしかない。いかにミッドランドが組織的な対抗力を持たないとはいえ、この兵力で恒常的に国を治めようというのは極めて無理があるように思われる。 戦奴によって大兵力に代えるという戦術を用いるということも考えられなくは無いが、もし、当初から本気でそのような占領計画が成り立つと考えているとしたら、オメデタイというか根本的に間違っていると言わざるを得ないだろう(補給及び戦力面で多大な問題あり−詳細は戦略・戦術1で)。 逆に目的があくまで「光の鷹」捜索であれば、兵力が少ないとしても理解できる。 確かクシャーンの大神官が「御告げ」を受けて大帝に進言したと描かれていた。従って、「目的は捜索だが、しかし未だ鷹を捕えることができないためミッドランドに居座っているだけで、占領作戦は戦力維持の一手段に過ぎず、目的を達したら直ぐに引き上げるつもり」ると思えなくも無い。 しかし、実際のところクシャーン軍はミッドランドの城塞を複数破壊しており占領の意思が顕著だし、まして戦闘を回避する感じもサラサラ無さそう。 従ってクシャーンの目的はやはりミッドランド占領に他ならない。 現在のところウインダム城は未だ陥落したという報は伝わっておらず、にも関わらず南部辺境のルミアス領にまでクシャーン軍が出張っているということを考慮すると、クシャーン軍の行動計画としては周辺部を各個に攻撃しながら進軍し最後に首都を陥とすモノと思われる。 であれば、更に多くの分隊が存在しており、象部隊を擁する主力も別に陣を敷いていると考えるのが無難であろう。 事実、新鷹の団内には3度戦場で矢面に立った後恭順したクシャーン人(懐柔者)がおり過去3回以上に渡ってクシャーン軍と戦闘を行ったことが判るし、新鷹の団が各地の拠点を開放して回っているとの話からそのクシャーン軍は分隊であることは間違いない。 クシャーン軍は、距離的要件から本国の援軍を期待できないだけでなく、補給・輸送の問題からも短期間に一気に占領作戦を完了させる必要があるため、当初から十分な兵力を配備投入せざるを得ない筈である。 また、攻城戦には10倍の兵力が必要とも言われており、ドルドレイ城塞駐留軍とも比較して、5千×10倍=5万人以上の兵力は存在していると見るべきではないだろうか。 うーん、どうも兵力数算出の根拠が弱いなー。 |
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