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 1999.10.18記す

未熟者

 FC東京のホーム最終戦(駒沢競技場)だ。
 長かった1999年のJ2も残すところ、あと2節。前日に3位大分が勝ったために東京は暫定3位。しかし今日、東京が勝てばJ1昇格へのマジックナンバーが「1」となる(最終節で大分が引き分け以下ならば、東京は負けても昇格決定。もちろん勝てば、文句無しの昇格)。
 相手は、ベガルタ仙台。今シーズンは3戦全勝の相手だ。前節で“キング オブ トーキョー”アマラオに復活の兆しが出てきたため(試合勘などは本調子ではないようだ)、誰しもがFC東京の勝利を予感し、また昇格へ向けて確実に歩を進めるためにもきっちりと勝たなければいけない試合でもある。

 仙台のフォーメーションは3−5−2。3バックのシステムは、いわゆる「フラット3」である。FC東京は、アマラオがスタメン復帰の4−5−1の通常のスタイルだ。

 この日の仙台のフラット3は、ラインの上げ下げが効果的で、東京は何度もオフサイドを取られてしまう。DF小峯が前線へクリア気味のフィードですら、オフサイドを取られてしまう場面も見られた。

 アマラオ、鏑木などは、オフサイドにおそれるタイプでは無いと思うのだが、これだけオフサイドを取られると、さすがに考え始めるのかブラインド・サイドへの突破など見せる場面が少なくなる。
 それでも佐藤由や藤山、梅山のドリブルでの持ち込みからシュートチャンスは、生まれるのだがアマラオのヘッドがクロスバーにはじかれるなど得点に結びつけることが、できないまま前半を終える。

 後半に入った直後、カウンター気味に左サイドを突破されてしまい中央にグラウンダーで折り返され、先制点を奪われてしまう。

 前半、オフサイドを取りながらも押し気味に攻められた仙台は、この1点を守り切るべく、システムを3−6−1、4−5−1と途中交代の瀬川1人を前線に残し、残りは守備に徹する。
 この戦術は、かなり効果的で仙台DFはボールを奪うと、前線の瀬川へ大きな縦パス。瀬川はスピード、ボディーバランスに優れている選手で東京CB小峯、SB梅山らを振り切りドリブルで切れ込んでいく。ただ、瀬川1人を残す戦術のため、仙台MFらが、ついてこれず瀬川がサイドへ持ち込んでも中にだれもいないといった感じだ。それでも、カウンターからヒヤっとする場面も見られるなど、仙台の「アウェイでの戦い方」は、しっかりとしていた。

 東京は、仙台の堅守に苦しみながらもシュートチャンスに持っていくのだが、結局、仙台のネットを揺らすことなくゲームオーバー。

 東京にとって痛い敗戦となった。この時点でランクが入れ替わり、2位に大分トリニータが浮上。3位に勝ち点2差でFC東京が追いかける形で21日の最終節を迎えることになった。

 FC東京がJ1昇格への条件は、
FC東京が90分勝ち 大分トリニータが引き分けもしくは負け
FC東京がV勝ち   大分トリニータが負け
の2点。

 いずれにせよ、FC東京は最終節のアルビレックス新潟戦に勝たなければいけないのだ。今期の東京は新潟に対して3戦3完封負けと勝ち星はおろか得点する挙げていないが、前節で東京に今期勝ち星の無かった仙台が初勝利を挙げたように、チャンスは決して無いわけではない。
 新潟は前節を90分以内で勝ち上がっていれば(結果はVゴール勝ち)、J1昇格への条件は東京と全く同じであったのだが、昇格の無くなった今節ではモチベーションもそれほど高くないと思われるが、昨年(JFL)東京ガスFCの胴上げを目の前で見せられている屈辱もある。素直に勝たせてもらえるわけも無く、「昇格阻止」を旗印に攻勢をかけられると、昇格の可能性がちらついている東京にとってやっかいな相手になるだろう。

 と、ここまでが「未熟者の観戦記」である。本人としては、かなりまじめに書いたのだが、いかんせんサッカーの観戦経験が少ないため、未熟者な文章になってしまいますねー。

 え? 「新潟には行くの?」ですか。
 もちろん行きますとも。

 僕は、最終節までにはJ1昇格はもちろん、下手したら(上手くいったら)優勝も決まっていると思って、21〜23日に京都への旅行(毎年、この時期に行っている)を決めてしまったんですよ。
 でも「行かなきゃ!」って思い(思ったってよりも、感じた)、月曜日に東京−京都の新幹線を東京−新潟に変更しました。併せてネットで予約していた21日の宿をキャンセル。21日の23時に出発する新潟−京都の寝台列車を確保。

 こうして人は、サッカー系だめな人になるのだな。
 ※ページをUPする前にFC東京のHPで選評を読んだのだが、ずいぶん違うなー。もちろんオフィシャルのページだから東京寄りに書いてあるのは、承知しているんだけど、俺の文章だと「東京の稚拙な攻撃」、「仙台の堅守、卓越した戦術」が目立つ文章だけど、試合そのものは、東京が終始、押し気味だったんだけど・・・。
これで、99年のサッカー観戦21試合目(東京戦=17試合、J1=3試合、その他=1(JOMO CUP))