薄毛・脱毛に悩んでいませんか?
育毛あれこれ豆知識

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現在、日本で薄毛に悩む人の数は1000万人とも2000万人とも言われており、実に人口の1割に達しています。また女性の中でも増えつづけています。なぜなのか?正確な原因は現代医学でも解明されていません。
その原因ではないかとして挙げられているものは、男性ホルモン過多、血行不良、皮脂過多、頭皮の不潔、誤ったヘアケア、シャンプー、リンスなどに含まれる指定表示成分に代表される化学薬品等々・・・。
でも、あきらめるには早すぎます。そんな薄毛・脱毛の傾向と対策をまとめてみました。
◆ヘアサイクルとは
◆育毛のメカニズムとは
◆男性ホルモンについて
◆ビタミン・ミネラルの働き
◆髪のための新習慣7ヶ条
◆頭部の血行の重要性
◆正しいシャンプーの仕方
◆育毛剤の仕組み
◆育毛剤は本当に効くか
ヘアサイクルとは
人間の髪の毛は、発毛した毛が成長し、やがて抜け落ち、そしてまた生え始めるといったサイクルを通常4〜5年(2〜6年と言わることもある)で繰り返しています。これを「ヘアサイクル」(毛周期)と呼びます。
さて、このヘアサイクルを詳しく見てみますと
@ 毛母細胞の分裂が活発でグングン髪が伸びる「成長期」
A 毛母細胞の活動が低下しほとんど成長しなくなる「退行期」
B 完全に成長が止まり髪が抜けてしまう「休止期」にわけられます。
薄毛・ハゲといわれる症状の大部分は、このヘアサイクルが何らかの原因で短くなり(1〜2年)、髪が完全に成長する前に抜けることでおこります。成長期初期の髪は柔らかい軟毛ですが、正常な人の場合硬い毛に育っていきます。が、ヘアサイクルに異常がある場合、この軟毛の段階で抜け落ちてしまうことが多いのです。
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育毛のメカニズムとは
ではヘアサイクルの中でどのような仕組が働いているのでしょうか?
髪の毛自体に育つ細胞は「毛母細胞」です。毛母細胞には寿命があり、ヘアサイクルに従って成長と脱落を繰り返します。かつては、この毛母細胞が育毛にとってもっとも重要なターゲットと考えられていました。
しかし最近の研究では、毛母細胞以上に重要な存在がクローズアップされています。それが「毛乳頭」です。毛乳頭は毛母の先端(髪の毛の根っこ)にあり、毛母細胞の増殖を起こす引き金の役目をしています。ヘアサイクルの休止期に入ると、毛乳頭は毛母細胞(毛母細胞がなくなっている場合は皮脂腺にある幹細胞に)に発毛のサインを送り、毛髪は成長期に移ります。しかし何らかの原因で毛乳頭が育毛のサインを送らなくなると髪の毛がだんだん少なくなるという訳です。
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男性ホルモンについて
男性型(壮年性)脱毛症の原因としてよく挙げられるのが、遺伝と男性ホルモン。遺伝に関しては、かなり強い相関関係があるようです。親がハゲていなくても、隔世ででることもあり、用心が必要です。
そして、意外に思えるのが男性ホルモン」。男性ホルモンは第二次性徴が始まる思春期以降に胸毛やヒゲといった男性的な特徴を形作る作用をしますが、頭髪に関しては全く逆に作用します。頭部の毛乳頭にある男性ホルモン受容体は他の部位の毛乳頭と異なり、男性ホルモンの刺激に対して「脱毛」の指示を送るのです。同じ頭髪であっても、頭頂部や前頭部のように反応が良いところと、側頭部のようにそれほどでもないところがありますが、何故同じ男性ホルモンの刺激に、毛乳頭が場所ごとに違う反応をするのかは、現在のところはっきり分かっていません。
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ビタミン・ミネラルの働き
健康な髪の毛を維持し育てるためには、髪の毛の成長に欠かせない栄養をバランスよく摂ることが大切です。とはいっても、不足しがちなのがビタミンやミネラル。市販のお薬やサプリメントで補給すると言うのも方法です。しかし摂りすぎると脱毛の過剰症を現すものもありますから、自分に不足している栄養の見極めが大事です。
(99年の夏に厚生省による栄養所要量の第6次改定が行われました。変更点としてはビタミン7種とミネラル11種に所要量の上限が設定されたなどがあります。これには過剰摂取への警告が含まれているとのことです。)
髪の健康・成長に必要なビタミン類
ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸(ビタミンB5)、ビタミンC、ビタミンE
髪の健康・成長に必要なミネラル
塩素イオン、硫黄、亜鉛、ヨウ素、鉄
過剰摂取は脱毛を起こすビタミン・ミネラル
ビタミンA、セレン
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髪のための新習慣7ヶ条
日々の生活の中で、育毛のための基本的な環境を整えておきましょう。そうでなければどんなに育毛剤を使っても、効果は期待できません。最低限これだけは(抜け始める前からならもっと良い)気を付けましょう。
@ 頭皮を清潔にしましょう。
洗髪は毎日実行しましょう。空気中のホコリやゴミ、皮脂で毛穴(毛包口)がつまり、頭皮の皮膚呼吸を妨害し、発毛のジャマとなります。適度な皮脂は頭の表面や毛髪の乾燥を防ぐために必要ですが、多すぎると細菌が繁殖します。
また、自分の髪や頭皮に合わないシャンプーを使うことは問題です。少し割高ですが天然成分のみで作られたシャンプーをお勧めします。そしてやさしく地肌を痛めることのないように洗髪し、後は充分なすすぎを行いましょう。よくシャンプー時の抜け毛を気にするあまり、洗髪をイヤがる人がいますが、 1日50本〜100本の抜け毛は許容範囲。適切な洗髪は頭皮のマッサージ効果も高く、血行促進にもなります。
A 栄養のバランスを考えた食事を。
髪のためだけではなく、体のためにも必要な栄養素をバランス良く取るようにしましょう。健康な髪の成長のためには、良質のタンパク質を含んだ食品を多く取ることが基本です。また、成長を活性化するビタミンやミネラルを過不足なく摂取することも大切です。
B 規則正しい生活を。
十分な睡眠と規則正しい食生活、現代人にはなかなか難しいですね。仕事の関係でどうしても食事の時間が不規則になったり、ついつい夜遅くまで起きていたり。太陽と共に暮らしていた昔の人が皆フサフサかといえばそうではありませんが、最近は、やはり壮年性脱毛症が増えているとの報告もあります。現代病のひとつなのでしょうか。
C ストレスをためない。
適度なストレスは必要なものですが、過度のストレスは頭皮の血行を悪くし脱毛の原因となります。ストレスの原因は様々あり避けることは出来ませんが、自分なりのストレス発散方法を見つけ、ストレスを解消するようにしてください。
D お酒はほどほどに。
適度の飲酒は健康にも良いようですが、度を過ごすことはいけません。飲みすぎることによって体内で必要なタンパク質を作ることができず、毛髪の成長を妨げます。
E 禁煙しましょう。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があります。 頭皮の血管が収縮し、血行が悪くなれば十分な栄養も行き渡らなくなり育毛の妨げになります。さらに、一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結びついて絶えず酸欠状態になっています。これでは髪の成長など願うべくもありません。やはりタバコは百害あって一利なしと心得ましょう。
F マッサージが大切。
血行を促進するために適度のマッサージを欠かさず実行しましょう。やさしく地肌を痛めることのないようにマッサージをし、頭部の血行を良くしてあげてください。、
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頭部の血行の重要性
髪の毛は人間の体の中で、最も細胞分裂の活発な場所です。毛髪は1日に約0.3mmから0.4mm伸びつづけていますから、平均的な日本人の頭髪本数10万本の 1日に伸びる長さを合計すると、なんと30mから40mもの長さになります。それだけの細胞分裂を毎日行っているわけですから、いかに大量の栄養分が必要であるか、また供給することの大切さが分かると思います。髪を作る栄養は血液の中に存在し、この血液は血管を通って目的の場所に運ばれ、細胞に栄養を供給します。毛髪にとって頭部の血行の善し悪しはまさに生命線とも言えるでしょう。通常、齢とともに皮膚の下にある真皮層が厚く硬くなり、その下にある脂肪層を圧迫することで毛細血管の血流を阻害すると言われています。いずれにしても、これら血管内の血流量が不足すると薄毛になる要因がひとつ増えることになります。そこで、頭部の血行改善に目標を絞って注意すべき点を考えてみましょう。

食生活の改善
前述しました食事のバランスとは別に、過剰なカロリーやタンパク質の摂取にも気をつけて下さい。血中のコレステロール値が高くなれば、いわゆるドロドロ血の状態になり、毛根付近の細かい血管で血流が悪くなり、髪に充分な栄養を供給できません。
生活習慣病の原因となっている、高カロリー・高タンパクの現代の食生活ですが、薄毛もこうした生活習慣病の一種と言えるのかもしれません。
運動をする
運動不足は心肺機能の低下を招きます。心肺機能が低下すると、実際に心臓が小さくなるんだそうです。酸素摂取量が減少し貧血状態になるのですが、つまりこれは脳に充分な血液が行ってないということ。脳に血が行かないというのは、頭(髪の毛)にも血が届かないということです。
よく噛んで食べる
咀嚼(噛むこと)には、頭部への血行促進効果があるわけですが、柔らかい物を食べることの多い現代人は、やはり咀嚼回数が著しく低下しているそうです。良く噛んで食べることは血行促進だけでなく、胃腸の負担軽減、栄養の効率的吸収にもつながります。頭皮マッサージが面倒ならガムをいつも噛んでいるのも良いのかも。
体を冷やさない、冷たいものは控える
体が冷えると血管が収縮し血行は悪くなります。寒い冬場は誰もが自然に暖をとろうとしますから、どちらかと言えばあまり心配はないのですが、意外と気を付けなければいけないのが暑い夏。冷房や冷たい飲み物で急激に体を冷やすことが血行障害を招きやすいのです。
入浴はゆっくり
時間をかけて丁寧に洗髪する必要性はもちろんですが、血行促進のために入浴は大事な毎日の日課なのだと心得て下さい。のんびりとお湯に浸かってストレスを解きほぐし、しかもかってに血行が良くなっていく。まさに一石二鳥なのかも。
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正しいシャンプーの仕方
洗髪は最も大切な髪のケアです。朝シャンよりは、その日の汚れはその日に落とすのが基本だと思ってください。入浴時のていねいでマッサージも兼ねた洗髪をおすすめします。
洗髪により頭皮の脂を取り除く。
@ぬるま湯を頭全体にかけ、毛髪・頭皮の汚れをよく洗い流します。
Aシャンプーを使い、2度洗いします。
 一回目:シャンプーを手の平に取り、毛髪を軽くもみながら洗います。
 二回目:さっと洗い流してから、最初の半分のシャンプーをつけて、
      頭皮をよくマッサージするようにしながら、ゆっくりと
      ていねいに洗います。
※シャンプーの量は髪の長さ、量に合わせて適当に増減してください。
B泡が完全に消えるまで、十分に洗います。
C仕上げにはヘアコンディショナー。
 毛髪をしなやかにまとめるため、適度な油分を補います。
乾かす
タオルドライをしてそのまま自然乾燥させます。
ドライヤーは出来るだけ使わないようにしましょう。使用する場合は20cm以上離して、また、一ヶ所に長く当てないようにします。時々髪を触ってみて熱くなっているようならドライヤーの当てすぎです。
育毛剤をつけ、マッサージをする
@十分に髪が乾いたら育毛剤を頭全体にまんべんなくつけます。
A仕上げは、頭皮に刺激を与え、血行をよくするマッサージ。
 頭皮への刺激が、神経をよりリラックスさせ、副交感神経の働きを
 活発にします。指の腹を使ってマッサージしてください。
 血行が促進され、毛根にたっぷり栄養が供給されます。
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育毛剤の仕組み
育毛剤の多くは、血行を促進することで発毛を促すことをコンセプトに開発されています。代表的なものに塩化カルプロニウムやロゲインの有効成分であるミノキシジルなどがあります。
以下に代表的な効能別に成分を挙げておきます。
血行促進の成分
【毛細血管を拡張することにより血流量を増大させ、毛乳頭への栄養補給を多くするもの】
塩化カルプロニウム、ミノキシジル、ニコチン酸、セファランチン、ネオタカナール、トウガラシチンキ、カンタリジン、ビタミンE、丹参、チクセツニンジン、朝鮮にんじん、当帰、桃仁、ニンニクエキス、白薬子、防巳、補骨脂、黄耆、乾姜、紅花、山椒、センキュウ、センブリ など
男性ホルモンの活動抑制の成分
【毛母細胞の分裂を鈍くする男性ホルモンの活動を抑制するもの】
エチニルエストラジオール、スピロノラクトン、オキセンドロン、ジエチルスチルベストロールなど
皮脂の抑制・除去の成分
【脱毛を促進する過剰に分泌された皮脂を除外したり、皮脂腺の活動を抑制する】
カシュウなど
毛母細胞・毛根細胞などの活性化成分
【毛母や毛根細胞に直接働きかけ、その細胞分裂を活性化するもの】
パントテン酸カルシウム、ペンタデカン酸グリセリド、ミノキシジル、チクセツニンジンなど
殺菌の成分
【発毛に影響のある雑菌の繁殖を防ぐもの】
ヒノキチオール、イソプロピルメチルフェノールなど
保湿の成分
【頭皮の乾燥を防ぎ柔軟にすることで発毛環境を整えるもの】
アロエエキス、プラセンタエキス、トレハロース、メイグイファなど
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育毛剤は本当に効くか
残念ながら、万人に効く決定的な育毛剤はいまだ作られていません。
が、しかし全く効かないものでもありません。微妙な言い回しで申し訳ありませんが、効く人もあれば、効かない人もいるということです。ご自分の症状や体質に合った育毛剤を選ぶことが大切になってきます
まずは、日々の生活に注意し、髪の毛をケアすることが第一で、さらに育毛剤で髪の成長を助けていく、これが薄毛・脱毛予防の基本のようです。

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