トピックス

●東京都女子アマチュアボクシング 選手権&男子社会人選手権レポート(20030706アップ);本大会は2003年6/28、6/29に、東京都の日野自動車健保会館内ボクシング道場で行なわれ、6/29に観戦してきましたのでレポートします。
6/29に行なわれた実戦の部は、女子のライトフライ級決勝、男子社会人選手権のフェザー級、ライトウェルター級の各級決勝の3試合のみで、その他の決勝は第1日に終了してしまったそうです。男子ライトウェルタ級の選手は昨年11月の大田区大会でKO勝ちデビューを飾り印象に残っていた選手で、その後、実業団選手権優勝と今大会準決勝を勝ち抜き5戦5勝で向かえた本日の決勝でしたが、残念ながらベテラン選手に3RKO負けを喫しってしまいました。
また、女子の演技の部が1日でまとめて行なわれ、軽量級17名、中軽量級16名、中量級1名で競技が行なわれました。基礎体力種目の腕立て伏せにおいて、他の選手がハーフレンジで行なっていたのに対し、ただ1人胸を床すれすれまでおろしフルレンジで行なっていたので注目していたところ、予想通りその選手が優勝しました。その選手は、サンドバッグ打ち種目において、前の手のストレートパンチ(オーソドックススタイルの左ストレート)を出す際も、手打ちではなく腰や肩の回旋をともなったパワーパンチを打っていました。
後から聞いた話では、1日目の男子の試合で、相手選手のインサイドブローで一旦失格勝ちの判定を受けましたが、試合後のバンデージのチェックで試合用のバンデージを使用していなかったことが判明し、逆に失格負けとなったそうです。他の例では、こぶしを痛めているためバンデージの間にスポンジを入れていた選手が失格になったという例も聞いています。また、バンデージを止めるための絆創膏も長さ7.5cm、幅2.5cm以下で手首の上部ときめられています。1周まいて失格した選手もいるそうです。気をつけましょう。
 

●第1回全日本女子アマチュアボクシング大会レポート(20030322アップ):本大会は2003年3/15、3/16に、東京都の日野自動車健保会館内ボクシング道場で行なわれました。演技の部は17人出場で、軽量級(51kg以下)8人、軽中量級(59kg以下)7人、中重量級(71kg以下)2人で競われ、実戦の部は19人出場で、ピン級(42Kg〜45Kg)2人、Lフライ級(48kg以下)4人、 フライ級A(51kg以下)3人、フライ級B(51kg以下)3人、バンタム級(55kg以下)4人、ライト級(63kg以下)1人、ライトウェルター級(67kg以下)2人で競われました。(実践の部の階級分けは2003/4から変更されます)
北海道から熊本まで全国15都道府県から36人が出場する注目の第1回大会ということでTV3社や新聞雑誌等のマスコミ取材陣を含め、目視カウントでざっと400人ほどの観衆が集まり、会場が狭いため満員電車並の混雑ぶりでした。
16日だけ観戦しましたが、実践の部は予想していたよりレベルが高く、反則が少なくブレークコールも覚えがないほどスマートな試合が多い感想を持ちました。演技の部は、15日に、構え、フットワーク、パンチの打し方、よけ方等の基本技術の採点が行なわれ、16日には、まず、シャドーボクシングの審査を行ない、続いて体力(縄跳び2分2ラウンド、腕立て伏せ=2秒に1回の号令に合わせ10回実施、腹筋=膝屈曲仰臥位で腕を胸の上に組み、腕を胸からはなさずに上体を起こし、腕が膝が付いてから背中を床につけて1回とし、カウント方法は腕立て伏せと同じ)の審査を行ない、最後にサンドバッグ打ちを審査していました。16日の観戦の中では、サンドバッグ打で選手の技量に明らかな差が出たような印象を受けました。
あとから大会役員に聞いた話では、判定の結果1位を逃した選手が控え室で泣き崩れていたり、また、対戦前に子どもに授乳しているお母さんボクサーがいたりと女子の試合らしい面が見られたとのことでした。

●ボクシングはオリンピックの競技種目として生き残れるか?/ボクシングマガジン2003年2月号より(20030122アップ):アマチュアボクシングは、1904年近代オリンピック第3回米国セントルイス大会以来正式種目として実施されてきました。また、プロでも、クィーンズベリールールの下に19世紀末までに各階級大者が誕生しました。そして、プロは誕生地の欧州ではなく米国主導の下にグローバル競技として開花し、ビッグマネーが動くスポーツイベントとなりました。例えば、1974年のモハメッド・アリvsジョージ・フォアマン戦において、アリは15億円のファイトマネーを手にしたことを覚えています。その当時の大学学部卒の初任給と現在のそれとを比べて換算すると、現在なら約45億円のファイトマネーと言う事になります。しかし、現在ボクシング競技のオリンピックからの除外が検討され始めています。オリンピックの肥大化防止のため、野球やソフトボール等、欧州以外の国々によってメダルが争われている競技のオリンピックからの除外が検討されていることとリンクして考えざるを得ません。ボクシングは英国で誕生しながら、西欧以外の地域の諸国がハバを利かせ、しかも判定を巡る問題の生じやすい札付き競技で、欧州の特権貴族階級による「クラブ」によって運営されているIOCの委員におぼえの良い競技ではありませんでした。これまでも何度かオリンピック種目からの除外の危機にさらされてきましたが、その都度、米国のメジャー・ネットワーク・テレビへの配慮と、アフリカを軸とする第三世界諸国の支持によって危機を回避してきました。2008年の北京大会までの存続は保証されていますが、冬季五輪のジャンプや距離複合の競技規則変更等、欧州勢の影響力の強いオリンピックに存続できるかどうかは疑問です。このような危機を察してか、プロボクシング界のオピニオンリーダーWBC会長とAIBA(国際アマチュアボクシング連盟)会長との連名でキャリア3年未満のプロボクサーのオリンピック参加資格許諾案が発表されています。これは時期尚早として見送られましたが、ボクシング発展の道を模索していることを暗示している出来事と解釈できるのかも知れません。本記事では、「WBCに求められているのは、ビジネスライクな視点に偏らずに「ボクシング」を見据えた上で、競技的本質の維持と相続・発展を同時に図る包括的なビジョンではないのか」と締めくくっています。

●プロテスト/ボクシングマガジン2002年8月号より(20020810アップ):前回のトピックスでアマチュアの起源について触れましたので、今回はプロについて紹介します。まず、日本ではプロボクシングを管轄し、試合認定、進行を司る日本ボクシングコミッション(JBC)によるプロテストが行なわれ、健康診断、筆記試験、実技試験に合格した者にプロのライセンスが発行されます。しかし、海外にはこのプロテストがありません。選手をプロにするかどうかの判断はマネージャーのみに任されます。最初からプロで戦うのは希で、大半がアマチュアでの実績をつんでからマネージャーとプロ契約します。技量の水準が低い選手を試合に出してしまったらマネージャーの資格問題になります。日本は行政の認可制度の延長システムなのでしょうか?

●アマチュアボクシングの目指す方向要約紹介/日本アマチュアボクシング連盟広報より(20020810アップ): ボクシング競技は古代から行なわれてきましたが、当時ボクシングは見る/見せることに重きを置いた賞金競技であり、それによる各種弊害に対する批判がありました。そこでこれを見直し、正しいスポーツとして、また、人間教育の手段及び活動として発展させようという動きが1800年代後半に起こってきました。このように、ボクシングのアマチュアリズムはプロから独立して誕生したものなので、最近はやりのプロアマのオープン化はありえません。そして、商業主義に走りスポーツの本質を見失いつつある今のスポーツ界の風潮にとらわれる事なく、正しいボクシングの普及に向かう事が必要であると述べています。
これらのことを「   アマチュアボクシング憲章 」を引用して説明していましたので参考にして下さい。
私見ですが、現在のプロボクシングは、アマチュアボクシングとして独立した当時のプロボクシングとは異なり、プロの競技スポーツに分類されると思います。

●第1回東京都女子アマチュアボクシング大会レポート(20020706アップ):演技の部は軽量級(51Kg以下)3人、軽中量級(59Kg以下)4人、中量級(71Kg以下)1人で競い、各クラスの初代チャンピオンが決定した。競技は日本連盟規定の採点法に従って行われ、技術チェック、体力チェック、総合チェックに分けて行われた。体力チェックは縄跳び、腕立て伏せ、腹筋力について行われ、総合力チェックではサンドバッグ打ちとシャドウボクシングによって行われた(技術チェックの内容については 基本技術 トレーニングのチェックポイントVer.2002.07.03 参照)。技術チェックにおいては、28項目のポイントについてスキルチェックが行われ、1項目10点満点で3人の採点者による合計840点満点で競われた。具体的な競技スタイルは、リング上で2、3人の選手が上記スキルチェックの審査を受け、その間に、他のグループが体力チェックや総合力チェックの審査を受けた。全体としては、チェック項目の分類、内容とも良く考えられており、これなら女子ボクサーが抵抗なく参加できるのではという感想を持った。

●6月29日から女子ボクシングが本格始動(20020616アップ):実施基準、競技規則が日本アマチュアボクシング連盟より発表され女子ボクシングがいよいよ具体的に動き始めることとなった。6月29日、30日に東京都大会が行われ、11月に全日本選手権を行う予定となっている。
上記東京都大会は演技競技と実戦技に分けて行われる。演技種目はA〜Eの五段階評価の採点競技であり、参加資格に厳しい条件はないが、実戦種目は演技種目でC級以上やスパーリング大会参加履歴その他の条件が必要となる。体重分けや演技種目の内容その他の実施基準や競技規則の概要はボクシングマガジン7月号143ページ参照。

●第1回女子ボクシング世界選手権開催(20020122アップ):2001年11/26〜12/2米国ペンシルバニア州で23の国と地域が参加、12階級の初代チャンピオンが誕生しました。階級は45/48/51/54/57/60/63.5/67/71/75/81/90Kgとなっており、90Kg以上の階級の試合は行われていません(ほぼ男子のジュニアの部と同じで、違いは91Kgー>90Kgと、90Kg以上の階級があるのかどうかは分かりませんー>分かり次第反映します)。
初代チャンピオンの内容は、ロシア4、スウェーデン2、米国、トルコ、イタリア、中国、カナダ、ハンガリー各1となっています。
準決勝、決勝の36試合の結果をチェックすると、ロシアのイリナ・シネツカヤ選手が準決勝・決勝とRSC勝ちした以外はすべて判定です。男子のエリートキューバは出場しているのか分かりません(ー>分かり次第反映します)。(ボクシングマガジン2月号より)

●日本アマチュア連盟が女子ボクシングを公認(20011125アップ):ボクシングマガジン12月号によると、関西で1996年12月から続けられていた全日本女子アマチュアボクシング大会(http://www.ne.jp/asahi/jlab/web/index.html)の活動が11月3、4日の大会を最後に終了し、日本アマチュア連盟に移管?されることになった。来年から、女子選手は各都道府県連盟に選手登録し、各都道府県連盟主催/主管の公認試合に出場することになる。
現在AIBAは、2004年アテネオリンピック公開競技、2008年北京大会正式競技の道を目指している。(詳細は本誌参照)