教習日記その2



7月15日(土)
第1段階3時間目

さて一週間ぶりの教習です。
午前中は少し曇っていたのですが、午後は晴れ来てかなり暑いです。
この時間、私を含めて6名といつになく多いです。
やはり、みんな十代のようです。
教官も、私以外には「○○君」と君付けなのに、
私には「○○さん」とさん付けです。
やっぱり見るからに「おっさん」??

この時間は「円滑な発進、停止」のようです。
教官は初めての人。
なかなか特徴のある、似顔絵の描きやすそうな人です(笑)。
いつものように後ろに乗せてもらってコースを走ります。
「今度からは止まるときには1速に落として止まるように。
止まったら安全確認して素早く発進」
つまりは、発進、車線変更、スピードを出すところはしっかり出す。
決められたところでしっかり止まる。その際、1速に落とす。
素早く安全確認をして発進。その繰り返しを延々とやりました。

「まあ、この辺はチョロいチョロい」なんて思っていたら、
発進の際、ストン、とエンスト。う、ヤバイ!
「見ましたで(笑)」
何と、そんなときに限ってすぐ後ろに教官が。
「見られちゃいました、えへへ」
笑ってごまかしながら続けます。
どうもおかしいと思ったのですが、この時間のスーパーフォアくんは、
アイドリングがとっても低いのです。(言い訳モード)

超低速の教習車に何度か邪魔されながらも、
10週近くは回ったでしょうか、そろそろ終わりです。
最後に教官から、「バイクによって多少癖がありますけど、
それでもうまく乗れるように」と、お言葉をちょうだいしました。
「次は一本橋をやりますから」
おっ、いよいよ教習らしくなってきました。

キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン。

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7月15日(土)
第1段階4時間目

乗っているときは、それほど暑さを感じなかったのですが(緊張のせい?)
ヘルメットを脱ぐと汗びっしょりです。
ロビーに戻り、汗を拭い、水筒のお茶を飲んで、深呼吸を2度ほどすると
もう、次の時間です。フーーーー。

さっきの時間に続いて、この時間も同じ教官です。
「今度は低速での走行です。バイクは速く走れば安定しますが、
低速になるほど安定しなくなります。
車でノロノロ運転の時はどうしますか?」
「うちの車はノークラなんでへーきです」なんて、
ボケをかまそうと思いましたが、怒られそうなので、
「半クラッチで、繋いだり切ったりします」と模範解答(笑)。
「そうですね、バイクも同じです」

また教官の後ろに乗せてもらって出発です。
発進して最初、ポールが簾のようにぶら下がった狭い道を
ゆっくり通ります。
その後、ぐるっと一周して一本橋です。
さすが教官上手ーーーー。

さてやってみましょう。
細い道は最初、スピードがあまり落ちずに、すんなり通ってしまいました。
ぐるっと一回りして、さて一本橋。
一本橋に乗って、ちょっと行くと落ちてしまいました。
あれ・・・こんなはずじゃ・・・
2回目、細い道はスピードを落としすぎ(?)バランスを失って、
左に右にバックミラーを打ち付ける。あらーーー失敗。
さて一本橋、おっとっと・・・やっぱり落ちた。3回目も落ちた。
どうも頭に描いていたのと違うな。なんだか自信なくなってきた。
教官には「乗るときはリラックスしてるのに、乗ったとたんに
ガチガチになってるで」と言われてしまいました。

4回目、ちょっとスピード上げていくと、何とか通過できました。
教官!見てた?あれ?いない。
一回は成功したものの、次もその次も失敗。完全に自信喪失。
見かねた教官が、ひたすら一本橋を練習するようにコースを変えてくれました。
それでも勝率は3,4割と言ったところ。うまく行かない・・・
「もう時間だから、これが最後ね。ビシッと決めてや」
そう言われてトライ。ちょっとスピードを出して何とか成功。
「まあ、最後は何とか通れたから。でも、ちょっと速いなぁ。
あれで6秒くらいやから。向こうで渡ったときは7秒くらいで
よかったんやけど」(おお、ちゃんと見ててくれてたのね)
「これが最後じゃないから、これからもしっかり練習してね」
そう言って「おまけだよ」と、言わんばかりに丸をいただきました。
「次は、スラロームやるからね」
うう、そんな先先進まないでーーー。

キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン。

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7月22日(土)
第1段階5時間目
今日は暑い。とっても暑い。
梅雨が明け、朝からかんかん照り。

この時間は私を含め4人。教官は二人。
今日の教官は二人とも初めて。
何やらとっても若い。
まずは「外周を3周回ってきて」と言われ、外周をぐるぐる。
その間教官は、もう一人に何やら説明している様子。
私が3周回ってきても、まだ説明が足りないのか、
「もう2周回ってきて」
毎度の事ながら、4輪の教習車が行く手を阻む(笑)。

「今日はスラロームをやってもらいます。
じゃあ、後ろにのって」
はーーーい。
「スラロームは、慣れないうちはアクセル一定で、
パイロンを回って下さい。
あそこにタイムが出ますから」
指さす方向には、デジタル表示で「7」と表示されています。
スラロームにかかった時間が、自動計測されて表示されるようです。
「スラロームが済んだらそのまま一本橋ね」
うっ、苦手な一本橋・・・
教官は、私を後ろに乗せたまま一本橋をゆるゆると渡ります。
「慣れてきたら・・・」と言いながら、再びスラロームへ。
「こうやってアクセルワークを使って・・・」
と言いながら、スラロームをすごいスピードで、
ウワンウワン倒しながら走ります。
おいおい恐いぞーーー(汗汗)。

「じゃあ、スラロームと一本橋、外周回ってまたスラローム、一本橋ね」
と言うわけで、この時間はひたすらスラロームと一本橋のようです。
ドキドキしながらスラローム一発目。
3つめくらいまでは通過したのですが、後曲がりきれずパイロンを突っ切る。
パタパタとパイロンを倒してしまいました。
振り返ると教官が、面倒くさそうに足でパイロンを直しています。
さあ、一本橋。
前回全然うまく行かなかったのですが、今日は、
「時間は早くてもいいから、確実に渡りきろう」
と、心に決めていました。
前回うまく行かなかった原因は、橋の途中で
うまく加速できなかったからだと思うのです。
今日は少しでも進歩しなくては・・・
勢いをつけて橋へ。
バランスを崩しそうになったら、強い目に加速。
何とか渡りきりました。
よしよし、とにかく落ちないことが肝心。
外周を回って再びスラロームへ。
1回目は失敗したものの、感じとしては大丈夫です。
さあ、2回目。
ヒョイヒョイヒョイ。
何とかクリア!タイムは「8」。まずまずです。

その後、何度かパイロンを倒しながらも、7割以上の確率で
何とか通過できます。
もっとも、タイムは「8」くらいですが。
5回目くらいに「ちょっとスピードを上げて」と思ったのですが、
うまく行かず、沢山のパイロンを倒してしまいました。
そばに教官はいなかったのですが、いつものように
直してくれるだろうと思って続けていました。
しばらくして、一旦停止をしているときに教官がやってきて、
「あのなぁ、パイロン倒したら自分で直しや。
いつまでもいつまでも・・・」と怒って言うのです。
何だ、そうならそうと最初から言ってくれりゃいいのに。

スラロームと一本橋、14〜5回やったでしょうか。
スラロームは一定の速度を保てば(アクセルを一定に)
何とかクリアできそうです。
一本橋も、今日は2回しか落ちませんでした。
まあ、タイムはだいぶん早そうですけど(笑)。
最後教官に、「スラロームは後ろのバンパーがぎりぎりなので、
もう少しだけ大回りするように」と注意を受けました。
一本橋は・・・?いいのかな??

キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン。

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7月22日(土)
第1段階6時間目
暑い暑い。ヘルメットの中は汗でぐっしょりです。
ロビーで汗を拭い、続いて2時間目に突入。

「この時間は8の字をやります」
いつものように教官の後ろに乗せてもらい8の字をグルグル。
「目線は先先を見る。すぐ前を見ない。
真ん中より外側を走るようにね。スピードが出過ぎたら
後ろブレーキを使う。前ブレーキかけるとこけるよ。
目が回るといけないから、5〜6回回ったら
一旦止まって、また続けて下さい」
8の字は、遠くから見ていると道幅が狭そうに見えて難しそうなのですが、
その場に立ってみると、幅が結構あってそれほど難しくなさそうです。

グルグルグル、うーーん簡単簡単。
3周4周、いい感じいい感じ。
しばらく回ると緊張感が切れてきてうまく回れなくなってきます。
ちょっと一休み。
またグルグルグル。
おい、ひょっとしてこの時間これだけ??
そう思っていると、教官に「ちょっとバイク止めてこっち来て」
と言われました。
8の字のすぐ横に踏切があり、そこで教官は手招きしています。

そこには、踏切前で一旦停止しているほかの教習バイクがいます。
(おそらく2段階の人)
「今からこの人がやるのをよく見て」
その人は、踏切の安全確認をして発進、すぐ左にある
クランクを通過していきました。
「これやってもらうから、じゃあ後ろに乗って」
教官の後ろに乗って、同じコースを走ります。
踏切で一旦停止の後、左右の安全確認、踏切を見上げて安全確認、
クランクが左にあるので左ウインカーを出して発進。
踏切内では絶対に変速をしてはいけない。
渡りきったらすぐに2速に。
スピードが出過ぎたら後ろブレーキ。
すぐにクランク(左折)へ。
すぐに右折するので左へ寄せる。
右の角を目指して右折。
今度はバイクを右に寄せ左折。
クランクを抜けるとさっきの8の字を通ってまた踏切へ。
「コース取りをしっかりして」
そう言われてやってみました。

踏切は何と言うことはないのですが、
すぐにクランクがあるので、渡りきるとすぐに
2速に上げなくてはいけません。
スピードはそれほど出ていないつもりだったのですが、
うまくクランクに入れず、パニックになってしまった私は
思わずブレーキを握りしめてしまいました。
変な格好で停止したスーパーフォアくんは、バランスを崩して
グワッシャーーーーン。
初ゴケです。
ゆっくり倒れたのでどこも痛くありません。
長袖、手袋のありがたみがわかりました。

「大丈夫?」
ちょっとあきれ気味に教官が気遣ってくれました。
恥ずかしいやら、情けないやら。
「あはは、大丈夫です」
起こそうとすると、「いいからいいから」と言って起こしてくれました。
しかし、起こされたスーパーフォアくんは、横っ腹から
何かをボタボタこぼしています。
「なんかこぼれてます」
「ああ、ガソリンや」
教官はなんでもないように言ってのけ、
エンジンをかけ、ブワンブワンと大きくふかしたかと思うと、
そのままどこかに走り去っていきました。
「おーーーい、俺の教習車返してくれーーー」

調子の戻ったスパーフォアくんは、
「オイオイ、もうこかさないでくれよ」と私に言っているようです。
はいはい、わかりましたよ。
さて二回目。
こけなかったものの、全然だめ。
並んでいるパイルを全てなぎ倒してしまいます。
「そんな所走るやつも珍しいな」
教官もあきれかえっているようです。
3回4回5回、やっぱりだめ。
さすがにこのころは、教官もあきれてどっかに行ってしまいました。
クランクが終わる度にバイクを止め、戻ってパイロンを直し・・・
クランクやってパイロン倒してバイク止めてパイロン直して・・・
クランクやってパイロン倒してバイク止めてパイロン直して・・・
クランクやってパイロン倒してバイク止めてパイロン直して・・・
時々教官がやってきて、
「目線をもっと先」
「ハンドルで曲がらずにバンクさせて」
などとアドバイスをくれるのですが、全く効果なし。
とほほほ。情けなや情けなや。

ああ、またパイロンこかしちゃった。
バイクを止めてうつむくと、バイクのタンクになにやらこぼれています。
「ヘルメットからガソリンかこぼれてる」
いやいや、そんなわけはありません。これは汗です。
あごを伝って、汗がタンクの上で水たまりを作る勢いです。

私ゃ、サーカスに入るつもりはないから、こんなこと出来なくたって
ちーーーとも困らないよ。
こんな所に出くわしたら、私ゃ押して歩くよ。
こんなこと出来る人を尊敬しちゃう。
そうそう、今度から「尊敬する人は?」って聞かれたら、
「教習所の教官」って答えますよ。まったく。

そんなことが、グルグル頭の中を回っていました。
何回目(何十回目?)かのトライに、やっと通れました。
「そうそう、うまく行けたときのイメージを忘れないように」
その次、やっぱり失敗。パイロン直す。
その次、何とか成功。
結局、成功は3回くらい??
「じゃあ時間だからバイク止めて」
やれやれ、終わっちゃったよ。
「クランクは行けましたんで・・・」
おいおい、あれで行けたの??
見てたでしょ?ちっとも行けてないでしょ?
いいのかーーー、ほんとに??
「次は坂道やりますから」
まあ、補習受けるのはいやだけど、こんなのでいいのかなぁ。
複雑な心境。

やっぱり低速は苦手だーーーー!

キーーーンコーーーンカーーーンコーーーン。

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