杉久保遺跡

は座間丘陵杉久保面の南端に位置し、標高約52mを頂点として四方に緩やかな傾斜面を持つ。

 土地区画整理事業に伴い昭和55年から58年にかけて第一次発掘調査が、又昭和63年には第二次発掘調査が行われ、その結果縄文中期から後期(約5,000年〜3,000年前)を中心とする継続型の大集落跡が発見された。

 竪穴住居跡が約300棟も見つかったほか、落し穴・墓壙・横穴墓などの遺構や土器・石器など多量の生活遺物が検出された。

杉久保遺跡 同そのU 同そのV

 跡現場の住宅地側道からは丹沢山頂が望まれる。(右側の写真)
丘陵上平坦部、斜面及び縁辺部約61,000uに遺構・遺物が検出され、特に縄文中期後半から後期の住居址は194棟を数え、建替え・拡張のため重複が多いと云う。

 住居跡の平面形には円形・楕円形・方形・多角形などが検出され、柱穴は4〜7本、炉は石囲炉・埋甕炉・石囲埋甕炉・床面を掘り窪めた地床炉など、又周溝のあるモノと無い住居跡が見つかっている。
更に中央の広場からは多数の貯蔵穴・墓穴が発見された。

次に紹介する勝坂式・加曾利E式など関東地方を代表する土器類が圧倒的シェアーを占める。

器が変化に富み、粘土を貼り付けた装飾が盛んで、豪華な立体的装飾が施されている。

次に石皿・石匙・石斧、大型石棒及び磨製石斧・石製装飾品などを紹介する。

以下文字列にポインタをおくと、実用・祭司用などの石器に出会えますよ!

 石皿・石匙・石斧など

 大型石棒

 磨製石斧・石製装飾品

 上石皿・石匙・石斧など実用的製品から、石棒などの祭祀・儀式用製品、そして滑石などの石材を使ったアクセサリーなどが出土している。

 海老名市内では杉久保遺跡のほか、市域丘陵・台地上に上今泉中原・産川・望地・上浜田遺跡など、縄文早期から晩期に至る遺構・遺物が見つかっている。

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