岩 | 手 | 県 | 北 | 上 | 市 | の | 滝 | ノ | 沢 | 遺 | 跡 |
滝ノ沢遺跡は北上市街地から南へ約3km、和賀川右岸の段丘上に位置する、縄文前期末葉の集落。北上市周辺には縄文前期末葉の遺跡が集中しており、本遺跡の他に樺山・横町・鳩岡崎・煤孫・和光などの各前期遺跡が存在する。 本遺跡からは扁平な川原石の両端を打ち欠いて作った石錘が約3,300点と異常に多い出土例から、漁場に恵まれた自然環境・食糧事情が多くの北上集落民を支えたと考えられる。 |
![]() 工業団地造成工事に伴い発見され、集落の北側斜面には捨場が作られ、多量の土器・石器などの遺物が重なり合って出土したと云う。 竪穴住居などハッキリした遺構の発見は少ないが、無数の柱痕・炉址などの存在から大きな集落跡と見られている。
縄文中期以降は男性器を模した石製品は、より細長く抽象的形状になり、出土例の多い“石棒・石剣・石刀”などへと変化して行ったと考えられる。
耳飾り以外にも円盤状石製品・孔空き石などが出土しており、当時の精神世界の奥深さを象徴していると云える。 |