形県置賜郡高畠地方は湖・潟・凝灰岩塊洞窟等恵まれた自然環境により、約40万年前の旧石器時代から生活を営んでいた痕跡が散見されると云う。

 積年の知恵・教えが附加・伝承された証左として、当地方の出土遺物は土器・石器・骨角器・装身具等において多種多様を極めている。
特に石器文化の多様性には奥深い秘密があるように思える。

 又縄文時代草創期の洞窟遺跡からの出土物にも、文化度・民度の高さが窺い知れる。

置賜郡地方の異形土器

 物や動物を表現したものか、創作デザインを競い争ったのか、それとも各々に何らかのメッセージ・物語性が込められているのか、複雑な精神文化を持っていたと思われる。

置賜郡成島遺跡の三脚石器

 中小様々であるが、三脚に削り込まれたことには変わりない。「三脚」に意味があったと思われる。

 これらの異形石器や三脚石器は装飾性を目的とするものではなく、特定の観念を表現する物語性形態として感じ取れる。

 二面・ニ角、三・四・五・六・七等々の数が何か特別な意味を持っていたのではないか?

 各々の数値に特殊なモチーフがあり、ストーリーがあったのではないかと思われる。
三・五・七の数は今日特別な意味を持っているが、その原点は縄文時代にまで遡るとも考えられる。

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