ブルガリア旅行11-ネセバル

7月3日(土)くもりのち晴れ
朝起きたら雨の音がする.窓から見ると外を通っている人は傘をさしていない様子.雲はどんよりと厚い.9時前に朝食に行き,9時半過ぎに出発.駅まで歩く.ブルガス駅のすぐ横がバスステーションだ.明日のソフィア行きバスチケットを買う.長い白髪の,インフォーメーションの女性がソフィア行きの時刻を書き出してくれた.それを見ると朝5時半に始まって深夜1時まで17便もあった.ソフィアまで6時間かかる.10時15分のバスにすると言うと,窓口の女性を呼び出して伝えてくれた.窓口のすぐ前にサニービーチ行き1番のバスが止まっているのが見えた.このバスがネセバルを経由して行く.

ネセバル
ブルガスは黒海に面した町で,ネセバルはその北にあり,黒海に突き出した半島の町だ.海に囲まれた天然の要塞は交易の拠点であり,紀元前2000年からの歴史がある.紀元前5世紀にはギリシャ人が入植した.第二次ブルガリア帝国時代にネセバルは繁栄の絶頂期を迎え,イタリアのベネツィアと交易し,ギリシャ人,ユダヤ人,イタリア人などが共存する国際色豊かな町であった.
10時過ぎ,すぐにバスは出発した.ひまわり畑,ぶどう畑,とうもろこし畑,麦畑の他,湿地帯やすもも畑も見られた.40分程でネセバルセントラルに着いた.にぎやかな通りで観光客が大勢いる.ガイドブックはネセバルの半島の地図だけなので,どこで降りたのか,どちらが海の方向かさえわからないので,タクシーに乗ることにする.ガイドブックを見せると20レバーと言われた.ブルガスからネセバルまでのバス代が5レバーだったことからしてもとても高いと思うが仕方ない.やはり目的地までは歩けそうな距離だった.タクシーでもせいぜい2-3レバーだろう.今日は土曜日だ.そしてもう7月に入っている.夏休みに入ったのだろうか.大勢の観光客で一杯だった.こんなのはここブルガリアに来て初めてのことだ.
   
まず,考古学博物館へ行って,古い出土品を見て回る.小さな半島には聖ステファン教会,聖パントクラトール教会,聖ベラスケヴァ教会,大天使ミカエル・ガブリエル教会など古い教会がたくさん残されている.聖ソフィア教会はネセバル最古の教会で,6世紀前後に建てられたものだが屋根は無くなっている.聖母エレウサ教会も5-6世紀に建てられたものだが,海賊の襲撃や地震で壊され,海のバシリカ跡と呼ばれる.半島内はいろんな柄の皿や敷物やかばんなどの小物や装飾品などのみやげもの屋がたくさん並び,大勢の観光客が行き交っていた.
聖パントクラトール教会(14世紀)

大天使ミカエル・ガブリエル教会

聖ソフィア教会(5世紀)
セントラルまで道を聞きながら歩いて戻る.バス停も確認.4時台のバスはたくさんあった.来たときの車掌さんが帰りのバスの時刻表を渡してくれていた.いろんな方面のバスが同じバス停に来る.市内循環のバスなのだろう,2両連結のバスもあるが,一応いちいち運転手にブルガス行きかどうか確かめる.30分程待って,目的のバスは来た.少し雨のようだったがブルガスに着いたら上がっていた.ガイドブックにブルガスの考古学博物館にネセバルの出土品があると書いてあったのでここを訪れる.見学者は少なかったが,多くの古くて興味深い展示品を見ることができた.
ホテルで少し休憩する.テレビをつけたらサッカーをやっていた.ドイツが点を取った.決勝戦なのだろうか,メルケル首相が観戦している.
ホテルのレストランは大音響でうるさいので,外に食べに出た.それから一旦ホテルに戻り,カメラを持って散歩に出る.晴れたので8時だけれどまだ明るい.メインストリートを大勢の人が,子供連れもぶらぶら歩いている.お天気に関しては私たちはラッキーだった.

要塞
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