2011年6月
東北,田沢湖から十和田湖-2
6月13日(月)
十和田湖の遊覧船乗り場に車を止めて,バスで石ヶ戸まで行き,奥入瀬渓流を歩いて戻ってくる予定です.

川は真っ白いしぶきをあげて流れ,辺りの緑は深く美しい.川沿いの道はゆるやかに登り,せせらぎの音が心地よく耳に届きます.数多い滝は周囲から奥入瀬川に流れ込むもので,川自体に大きな段差はありません.遊歩道で出会う人も道路を通る車もそれ程多くはなく静かです.
4,5時間もかけてゆっくり登りました.しかし,いくら行っても,川幅が狭くなったり,流れが急になったりすることはなく,いつもたっぷりの水量で流れています.そこで,奥入瀬川が十和田湖から流れ出ていることに改めて思い至りました.
十和田湖からの出口には水門があり,流れは調節されています.大雨でも川が氾濫することはなく,周辺の緑の木々は美しいまま保たれてきたのです.
十和田湖は日本で3番目に深い湖です.

夜は黒石温泉郷の岩魚の宿に泊まり,いわなの串焼きといわなのさしみを食べました.



奥入瀬渓流







白神山地のブナ林

ブナの大木・マザーツリー
6月14日(火)
こけし館に立ち寄りました.こけしは東北地方に生まれ,東北地方にだけ残されています.髪形,服の柄などで,津軽系,南部系,鳴子系など11の系列に分類されています.

弘前を通りすぎ,ブナ原生林の白神山地に向かいました.昼過ぎ,暗門の滝遊歩道を散策する予定だったのに,積雪で崖崩れした道がまだ修復されていないということで,残念ながら通行止めになっていました.ブナ林を一回り散策した後,白神ラインを日本海まで走り抜ける予定で出発.暗門を過ぎると舗装していない山道になり,右に左にカーブの連続です.津軽峠にマザーツリーの表示があったので,降りて行ってみました.樹齢400年,樹高30メートル.あたりのブナの木もマザーツリーと同じくらい大きく頭上に緑の枝を広げています.

ブナの他,多くの木々もちょうど花の咲く季節で,地味な白や黄緑色の花があちこちに見られます.


ドライブ情報では暗門から60キロ,2時間足らずの道のりのはずでしたが,ナビの画面では,つづら折れの道が延々と飽きるほど続いています.峠を下ってもまた,登り道に入り,終わりのない道のように思えました.やっと日本海に近くなり,白神岳の麓に十二湖の表示が出ました.
青池は小さくて暗く,ほんとうに濃い青い色をしていました.この他,鶏頭場(けとば)の池,落口の池,中の池,越口の池など多くの池や沼が点在しています.落口の池ではちょうど白鷺が水面を飛び,藤の咲く向こう岸に舞い降りたところでした.

夜は黄金崎不老ふ死温泉に泊まりました.海岸に露天風呂があり,夕陽を見ながら風呂に入れるということでしたが,今日は上空から水平線まで厚い雲に覆われています.明朝一人で様子を見に来ることにしましょう.ここは意外なことに日本全国各地から多くの観光客が集まってきていました.


6月15日(水)

正さんが松之山の友人宅へ早い時間に着きたいということで,土門拳記念館は止めて,日本海を南へ南へと向かい,松之山で一泊した後,中央本線で帰路に着きました.
十二湖

けとばの池

青池

中の池
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