2008年6月
スイスからフランス-3

ノートルダム大聖堂


サンレミバジリカ聖堂
6月13日(金)くもり,ランス
日が陰ってちょっと寒いので長袖を着て出る.
ランスのノートルダム大聖堂はゴシックの大聖堂でステンドグラスも美しい.複雑な形の建物一面に彫刻が施されている.どれもすばらしく立派な彫刻だ.ここが修復された時の修復前の彫刻がトー宮殿に展示されていた.
午後,サン・レミバジリカ聖堂へ行く.これらの聖堂とトー宮殿は世界遺産に登録されている.サン・レミバジリカ聖堂も広々とした空間の中に建っていて,周囲のどこからでも美しい聖堂を堪能できる.ロマネスク様式とゴシック様式で建てられているという.建物の一角にラベンダーが咲いていた.
少し休憩して,今度は駅前の公園を通り,フジタ礼拝堂へ向かう.公園の東北の端には古い時代のマルスの門があり,その先には戦死者記念基碑,そして墓地の塀の横をかなり歩いて目指す礼拝堂へ着いた.近くはマム社の敷地になっている.日本人画家藤田嗣治はシャンパンで有名なマム社の資金支援を受けて,このノートルダム・ドラペ礼拝堂を建てた.礼拝堂にはキリスト教をテーマにしたフレスコ画が描かれている.モンパルナスで画家として活動していた彼は73歳でカトリックに改宗し,ランスのノートルダム大聖堂で洗礼を受け,結婚式を行い,翌年,この礼拝堂を建てたということだった.町の外れにある小さな礼拝堂だが,私たちの他にも訪れる人はいた.日本人の画家がフランス人に愛されているのは嬉しい.

サンレミバジリカ教会

フジタ礼拝堂

6月14日(土)晴れ,パリモンマルトル

TGVでランスからパリへ向かう.45分後にはもうパリに着いていた.パリ東駅からタクシーでモンマルトルのホテルへ.そしてさっそくテルトル広場へ行く.広場は絵画と画家と大勢の人々でごったがえしていた.その狭い一角を歩いていると「安く,早く,似顔絵を描きますよ」と盛んに勧誘してくる.ここにこんなにたくさんの人たちが集まってくるなんて,確かになかなか興味深い場所ではある.カフェに入ってサンドイッチと紅茶でお昼にする.近くのサンピエールドモンマルトル教会のちょっと変わった雰囲気のステンドグラスがきれいだった.
少し登ると真っ白で丸く巨大なサクレクール聖堂が見えた.ここも実に大勢の人がいる.正面の広場からパリの街が一望に見渡せる.そして,下の町までずーっと階段と広場と人が連なっていた.
前回,工事中で入れなかったオランジェリー美術館に今回,3度目の正直でやっと行くことができた.コンコルド広場の辺りは何回も来て,もうすっかり馴染みになった.オランジェリー美術館の大広間は改装され,モネの睡蓮の横長の大きな絵はとてもすばらしかった.さあ次は正さん念願のヨーロッパ写真美術館.ところが写真館は閉まっていた.「展示入れ替えのため明日まで休館」と張り紙がある.全くついてない正さんは残念がることしきり.このためにモンマルトルからわざわざ出向いてきたのにね.
夕食のかぼちゃスープには,なんといちごが入っていてとてもおいしかった.メインは再び子羊と鴨肉,デザートは焼きクレーム.

6月15日(日)晴れ,パリ
朝もう一度テルトル広場に行く.がらんとした広場にキャンバスに掛けた絵と閉まったカフェの前のメニューの看板だけが並んでいた.2人,3人と荷物を引いた画家らしき人がぼつぼつ集まり始めていた.タクシーでオペラガルニエまで行って,リムジンバスで空港へ向かう.そして,帰国.


モンマルトル


テルトル広場

サクレクール教会
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