平成13年の事故
(現時点で判明したものだけ)


平成13年中に、ダイビングの事故で亡くなられた、全てのダイバーたちにお悔やみを申し上げます。


2001年、年間事故概要説明(事例分類上の種別記号の説明)


・〇は回復、△は比較的軽い怪我・減圧症など、▲は比較的重い怪我・減圧症など、また後遺障害等がある、●は死亡・行方不明…1人に1個
・スタイルに「単」とあるのは、単独ダイビング、あるいは単独行動中、または単独状態に置かれたときに起きた事故のこと。
・スタイルに「反」とあるのは、イントラの安全配慮義務(注意義務)違反と思われるもの。
・スタイルに「自」とあるのはダイバーの自責と思われるもの(海況の判断ミス、無理なダイビングや病気も含む)。自分の意思による単独行動中の事故は原
則として全て自責と分類。
・スタイルに「業」とあるのはハイリスクの業務形態を取っていたと思われるもの。
・スタイルに「他」とあるのは、外部の人為的なミスによると思われるもの。
・スタイルに「不」とあるのは、情報が少なく分類できないもの。
・「ファン」とはファンダイビングの略で、「イントラ」とはインストラクターの略のこと
・「-」は詳細が不明のため判断できず。


※自然条件による分類はしない。それは自然条件が悪いときは、本来ダイビングを中止すべきであるからです。
※「スタイル」の分類は、私見です。私が「反」と判断しても、警察が事件性なしと判断したものもあります。
※各事故の詳細は膨大になるので、後日別の機会に紹介したいと思います。

★事故の分類などについてはあくまでも私見です。


※ここで紹介している事故は、あくまでこのホームページの管理人が個人で調査できたレベルに過ぎません。業界の協力を得られないため得られた情報には限界があります。また実際にはもっと多くの件数が発生しているはずです。


平成13年中の事故概要

  発生日 県名 ポイント 事故者 分 類

概 要

結 果 スタイル
1 1月2日 沖縄 与那国島 男(29) ファン 連続ダイビングによる減圧症。人数比1対5
2 1月2日 静岡 富戸 女(41) エキジット時、水深70cmのところで波にあたって倒れて怪我
3 1月4日 千葉 明鐘海岸 女(33) ファン 自分のタンクの空気がなくなって、バディのタンクに替えてもらったが、その後単独状態になり死亡
4 1月11日 福井 菅浜海岸 男(53) 自己計画 単独ダイビングで溺死
5 1月21日 静岡 大瀬 女(24) 水中でレギュレーターが外れて溺水。入院
6 2月18日 沖縄 渡嘉敷島 男(54) ファン 人数比1対7。空気が少なくなってインストラクターの空気をもらおうとして海水を誤飲してパニックになる 自反
7 3月25日 静岡 男(50台) 講習 人数比1対1の講習中に、事故者がマスク内の海水を鼻から吸引した。海面で意識が遠くなったが病院で回復
8 4月21日 静岡 城ヶ先 男(22) 自己計画 インストを付けずに65mの大深度潜水。3人で行ったが単独状態。水中で行方不明。 単自
9 5月3日 静岡 大瀬 女(26) ファン 水中でレギュレーターが外れて溺水。入院
10 5月13日 岡山 笠岡 男(28) 講習 人数比1対3。インストラクターが事故者を見失う。後日魚網に遺体が引っかかる
11 6月10日 和歌山 白浜 女(28) 講習 人数比不明。水中でレギュレーターに水が入ってきて意識を失う。その後海底で発見され、入院、減圧症 自反
12 6月23日 静岡 大瀬 女(30) ファン ファン・講習混載。人数比1対5インストラクターが見失う
13 7月1日 沖縄 せらがき 男(23) ファン 水深12〜13mのところでエア切れでパニックによる急浮上。米軍人
14 7月10日 沖縄 西表島 男(47)(25)(35)(26)(27)(41)(41)(51)
女(26)(30)(29)(36)
ファン 船上に誰も残っていない状態でダイビングを行い、アンカーロープが切れてボートが流されて12人が漂流。スタッフ3人、客9人。翌日までに発見 ○○
○○
○○
○○
○○
○○
反業
15 7月14日 長崎 男女群島 男(51) ボランティア清掃 海底掃除の為にボランティアで海底清掃を行っていたが、浮上したところ心肺停止となって死亡
16 7月17日 静岡 大瀬 男(60) 水中でタンク内の空気が少なくなった。入院
17 7月22日 福岡 玄海島灯台沖 男(63台) ファン 水深17mで残圧なくなっているのに気づいてパニックとなり、急浮上。浮上後、下半身のしびれで自力歩行が困難な状態となった。数日間の入院 自反
18 7月28日 愛媛 地蔵鼻沖 男(50台) 自己計画 夜間、密漁目的で単独潜水。密漁に夢中になって気づいたら水深50mでエア切れとなったので急浮上。U型減圧症で入院 単自
19 7月29日 静岡 土肥 男(42) ファン 人数比2対6。15分で浮上後、気分が悪いと言って心肺停止。肺水種で死亡
20 7月31日 東京 女(40台) ファン シュノーケリングで海面を移動中に海水を飲みパニックとなり溺れて意識を失った。病院に搬送され、溺水による肺炎と診断 自反
21 8月4日 静岡 富戸 女(29) 救急隊が着くと、事故者は顔面蒼白で酸素吸入を受けていた。入院
22 8月10日 宮崎県 青島海岸 男(48) 自己計画 8月9日夜から単独でナイトダイビング。漂流したが、自力で岸に泳ぎ着く 単自
23 8月30日 静岡 富戸 女(26) 海面を移動中に波が高くてパニックにあり溺れる。入院
24 9月3日 沖縄 石垣 女(18) ファン 事故者は5月にCカードを取得。耳抜きがうまくできないところを無視をし、鼓膜損傷。全治1週間
25 9月8日 静岡 雲見 男(34) ファン 4年ぶりの潜水。人数比2対4。アシスタントが客から目を離した隙に事故者を見失った。
26 9月9日 沖縄 真栄田 男(52) ファン 2本目終了後に気分が悪くなって死亡
27 9月9日 三重 三木浦 女(60) 講習 人数比1対4。海況の悪さで浮上。水面で不安からパニック。その後意識を失い、死亡。死因は減圧症 反自
28 9月15日 長崎 香焼町 女(22) 業務 インストラクター助手としてツアー参加者8人についていた。水中でバルブが開いてパニックになった 業自
29 9月23日 静岡 安良里 女(66) 事故者は高齢の上、足が不自由だった。人数比1対1だったが、水中で意識を失った。死因は心不全
30 9月24日 沖縄 西表島 男(46) ファン 人数比3対5。2本目の浮上時に異常発生。水面で心肺停止。死因は冠状動脈のつまり
31 9月28日 東京 伊豆大島 女(70) ファン 水深15mのところでパニック。水を飲んでいたため人工呼吸。病院で死亡が確認された 自反
32 10月7日 鹿児島 赤水海岸 女(23) 講習 人数比2対6。インストラクターが見失い、海底で発見
33 10月7日 東京 伊豆大島 女(19) ファン 大深度ダイビングによる窒素酔いによって意識喪失。急浮上を行ったが、溺水だけで助かる。入院
34 10月7日 静岡 大瀬 男(19) 自己計画 学生たちによるダイビング
35 10月8日 沖縄 慶良間 男(36) ファン 連続ダイビングとヨーヨー潜水による減圧症。入院 自反
36 10月14日 和歌山 すさみ 男(60) ファン 友人たち3人と潜水。水中では単独潜水。水面移動中に溺水。死亡
37 11月11日 長崎 男女群島北西鳥島 男(37) ファン 水深60mでウェイトが脱落し急浮上。船上で約5分後に意識不明。病院に搬送。両手指先及び左下肢の麻痺
38 12月13日 沖縄 チービシ 男(65) ファン 人数比2対5。浮上後咳き込み、船上で意識不明となる。その後病院で意識を取り戻し、リハビリを行う
39 某日 沖縄 某所 女(?) ファン 1回目の潜水(約43m。浮上中エア切れのため安全停止なしの急浮上)直後に体調が悪くなり、減圧症に。入院 自反

 

参 考

5月5日 青森 青森沖 男(?) 軍務 沈んだ戦闘機回収作業中に軍務中のダイバーが水深15m程度の所で行方不明。透明度1m

※これは特殊な例ですが、米軍の軍事ダイバーの技量は極めて高度で卓越したものであります。
そのような方でも事故に遭うことがあるのだということで、あえて参考として掲載しました。
どうか、自分の技量を過信せずに、安全ダイビングで楽しんで下さい。


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平成14年5月3日