消費者契約に関する各国の法制度


法律 / 国名

イギリス

フランス

ドイツ

アメリカ

日本


契約締結過程(錯誤、詐欺及び強迫に該当するものを除く)に係る法律


不実表示法(1967)
・善意の不実表示の規制

(「非良心性」の法理(*1) (判例法)

「不当威圧」の法理(*2)(判例法)


消費法典(1993)
・情報提供義務


「契約締結上の過失」の法理(*3) (判例法)


統一商事法典(1952)
・非良心性の法理(*1)の適用

(「不実表示」の法理(*4) (判例法)

(「不実威圧」の法理(*2) (判例法)


(なし)
・民法(信義則、公序良俗、不法行為)の適用

★平成12年4月1日から「消費者契約法」によって諸費者の保護を行なう


契約条項に係る法律


不公正契約条項法(1977)
・免責条項の規制

消費者契約における不公正条項の規則(1994)
・不公正条項の規制
・契約の解釈原則
(消費者に有利に)


消費法典(1993)
・一定の不当条項の規制
・契約の解釈原則
(消費者に有利に)


普通取引約款規制法(1976)
・個別交渉なき夜間条項の規制
・不明瞭原則
(約款使用者に不利に)


統一商事法典(1952)
非良心性の法理
 (*1)
の適用

「作成者不利の原則」(判例法)


(なし)
・民法(信義則、公序良俗、不法行為)の適用

★平成12年4月1日から「消費者契約法」によって諸費者の保護を行なう

   
(*1)「非良心性」の法理 契約締結過程において、詐欺や錯誤等には該当しないが、非良心的と評価される事情がある場合で、契約条項が不公正である場合に、契約の効力を否定する考え方。
(*2)「不当威圧」の法理 契約締結過程において、当事者の一方が相手方の不当な影響ないし非良心的な強迫を受け、そのために自由な判断を行使することができなかった場合に、そのような事情のもとに締結された契約や合意などを取り消すことができるとする考え方。
(*3)「契約締結上の過失」の法理 契約締結過程において、一方の当事者の行為により、相手方に損害が発生した場合に、信義則に基づき損害賠償や契約解除を求めることができるとする考え方。
(*4)「不実表示」の法理 契約相手方による事実と一致しない書面又は口頭による表示が原因で契約が締結されたような場合に、当該契約が取り消しうるとする考え方。

資料提供:経済企画庁国民生活局


(平成10年秋作成)

平成12年5月26日修正


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