希 望


 最近、何人かの、ダイビングに関するプロたちにお会いする機会がありました。またその仕事ぶりや安全に関するプロとしての意識や知見に触れる機会がありました。
 全体としては非常に少ない存在ですが、彼らががんばってダイビングビジネスの世界で生きておられることに、私は尊敬の念を抱き、また希望を見ました。

 彼らは、現在のダイビングビジネスのスタイル(負の連鎖の容認とイメージコントロール)やシステム(階層的事業構造)の中では脚光を浴びることはまずありません。彼らの一人から、かつてダイビング雑誌に安全にかかわることで質問をしたり記事にして欲しいことを訴えても、完全に無視された、ということを聞いてもいます。これは業界のイメージコントロール戦略から外れたことは無視する、という”確固たる業界の信念”から来ているともいえる対応です。

 しかしそれでも彼らは生きています。

 いつか彼らこそ、社会の評価を得て、ダイビング文化の担い手になって欲しいものです。

 皆さんも彼らを必死に探してください。あなたにとって最高の人やショップを探してください。一見楽しいだけのショップやインストラクターではなく、軽薄さが楽な感じを抱かせるような人たちではなく、プロの意識と高い知見を持った人が、きっとどこかに、ただしひっそりといるはずです。


平成18年1月11日

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