ソフトコンタクトレンズの使用についての眼科医の意見の紹介


 先日、ある眼科医に、ソフトコンタクトレンズを装着したままのダイビングの是非について聞いてみました。するとその眼科医は、「ソフトコンタクトレンズは水分の含水率が高いので、海水と接すると浸透圧の問題で硬化し、瞳孔を傷つけるので決して行ってはいけない。」と強く意見を述べていました。(1日での使い捨てコンタクトレンズでも同じだそうです)
「若いときは気付きにくいが、どうであっても目を傷つけるので止めるべき。」とはこの医者の意見です。
 実際にこの眼科医のもとには、海水で硬化したコンタクトレンズによって目を傷つけた患者が来るそうです。さらに、市販されている液でコンタクトレンズ装着のまま洗うということもトラブルになるということで、これを行って目に炎症を起こして眼科医のところに来る人もいるそうです。「この場合、この液が悪い。」と断言していました。目を洗うなら、飲用に適した水道水でいいそうです。人によってはミネラルウォーターで洗っている人もいるそうですが、飲用に適したものであれば水道水で十分と言っていました。
 私も、海でスノーケリングする際に、度付のレンズは高くて使いにくいのでコンタクトレンズを付けて行おうと考えていたのでこの質問となったのですが、やめることにしました。
 また国内外のマリンアクティビティで、コンタクトレンズのままでOK、と宣伝されているマリンスポーツでも、飛沫を含めて海水と接するので、眼科医の立場からはいけないとのことです。

 今回はソフトコンタクトについて聞いたことを書きましたが、ハードコンタクトについては聞いていないので何とも言えません。ハードレンズ使用の方は、ご自身で眼科医のもとに言って意見を聞いてみてください。

 目は大事です。きれいな海中を見たい方は、目を傷つけたり、その能力を落としてしまったら、もう以前のようには見えなくなるかも知れないというリスクがあるので、長くダイビングを楽しむためには、面倒でも度付レンズの選択が必要なのかと思います。


2月1日追加

 眼科医のダイバーがソフトコンタクトを使用していることもあるという話を聞きました。
 それについて個人的に思うことを書いてみます。

 この件ですが、タバコは、さまざまな障害や疾病の原因となることが医学的事実であるというばかりでなく、社会的常識とまでなっている現在でさえも、この有害物質であるタバコを吸う医者ですら膨大な数がいますので、眼科医のダイバーがソフトコンタクトを使用しているということも有り得ると思います。
 ただ彼らが一般ダイバーたち(インストラクターも含む)と圧倒的に異なることは、もし自分の目や使用しているレンズに異常の兆候が見られれば、自らが自らを24時間検査・診察しているのと同じですから、一般人のような悪化を招くこともなく、またその場で自分で治療(投薬や洗眼など)ができるという立場にあることです。これが一般の人とは置かれた立場が圧倒的に異なる要因です。
 このような理由で、私は個人的に、眼科医ダイバーがソフトコンタクトを使用していても、それを一般人と同じには考えないほうがいいのではと考えます。


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 平成17年1月27日
 平成17年2月1日一部追加