題名 | 天国と地獄 |
お勧めポイント | ★★★ |
データ | 監督:黒澤明 出演:三船敏郎 仲代達矢 山崎努 原作:エド・マクベイン「キングの身代金」より 1963年 東宝 モノクロ(ごく短時間、一部分だけカラー:さあ、どこでしょう)143分 |
お勧め文 |
超一級のサスペンス。
冒頭のつかみのシーン(ちょっと長め)さえ乗り越えれば、後は時の経つのも忘れてかじりつきます。 自分の息子と間違えられ誘拐された運転手の息子に身代金を払う羽目になった権藤(ごんどう)さん。しかしその金は会社の実権を握るために欠くことの出来ない戦略資金だった。 インテリ犯人の作戦は大成功を収め、一方権藤さんは会社から追放され無一文へ。 そんな気の毒な権藤さんを見て、刑事達も必死に犯人を捜査する。 この映画をきっかけに日本の誘拐に対する量刑が見直されたといういきさつあり。 原作と言われるエド・マクベイン「キングの身代金」は読んだことないですが、キング氏の名前はもしかしてゴードン・キングか? 映画では権藤金吾。 予告編では監獄の廊下を後ろ姿に去っていく権藤さんのシーンがあるのですが本編ではカットされ、犯人役の山崎努が絶叫するところで終わっています。なんでも演技の良かった山崎さんへ黒澤監督のご褒美だそうです。 フランシス・コッポラの「地獄の黙示録」で泥の中から顔を出すシーンは、この映画のクライマックスで犯人が花畑から顔を出すところを真似たものじゃないか、と思います。 ![]() |