嗚呼、スズセンの味

お食事をする店は、この日本国中いたるところに存在します。お昼ご飯を食べるための店に限定しても、星の数ほどピンからキリまであります。高級フレンチ・懐石料理・お洒落なイタメシ、限定食や有名シェフのブランドレストラン・・・エトセトラエトセトラ

それなのに、ああそれなのに、私の思いは東京の下町の食堂に飛んで行くのです。その名は「スズセン」

刺身にはじまり稲庭うどんと堅焼きソバもおいしいけれど、なぁんと言っても美味なのはエビフリャー!!ってことで、とにかくひたすらこの店のエビフライは美味なのですっ。

ふつうの海老、ふつうのパン粉、ふつうの盛り付け、ふつうのタルタルソース、それがなんでこんなにこんなに旨いのでしょう。ただ白いだけの楕円形のお皿に、平凡にキャベツの千切りとふつうっぽいポテトサラダが乗ってエビフライが3本とタルタルソース。それがなんともいえないハーモニーを醸し出す、この中のどれか1つが欠けてもだめなんだろうと思わせるその絶妙なバランス。

もちろん、エビフライカレーもだぁ〜い好き。やや辛口のふつうのカレーにカリカリのエビフライが合うんだな、これが。

ふつうが結局いちばん美味しいのかもしれない。


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