とよたま愛読会169回
  「
如意宝珠 24巻 04章 〜 09章
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   記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp


日 時  平成22年10月24(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所  愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
     連絡先 03-3321-3896、  03-3321-8644
     
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。
      霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。

拝読箇所  如意宝珠 24巻(亥の巻)第4章:一島の女王 〜 第9章:神助の船

★ 報告

今回の拝読会は、KSMさん、SWTさん、AKNさん、私望月を集めまして無事に行われました。

 物語は、バラモン教の小糸姫が、三五教の宣伝使らに救われて、竜宮の一つ島に渡り、黄竜姫となって一つ島の女王になるところから始まりました。
黄竜姫は、一つ島に勢力を持っていた酋長のブランジーとクロンバー夫妻を配下に従えます。ブランジーとクロンバーとは、現地人に名を変えて宝玉を捜していた高山彦と黒姫でした。
一方、蜈蚣姫と高姫一行は船で一つ島に向かっていました。途中さまざまな戒めに会いますが、厳しい神の戒めを受けても、高姫はまったく改心する様子がありません。
ニュージーランドの手前で難船した一行は、三五教の船に救われ、蜈蚣姫はようやく改心の兆しを見せます。
一人嫉みと欲望を露にして荒れ狂う高姫にまともに相手になる人間は船中にはいなくなってしまいました。
岩島に漂着していたシロの島のチャンキーとモンキーや、難船したところを三五教の船に救われた友彦が加わって、蜈蚣姫・高姫一行は竜宮の一つ島に近づいて行きました。


★ 拝読箇所で気のついたこと

霊界物語 如意宝珠 第二十四巻 亥の巻
第一篇 流転の涙
第四章 一島の女王(七三四) ひとつじまのじょわう

* 小糸姫は、舟の漕ぎ手に襲われて三五教の宣伝使に助けられたと思いきや、それは夢であった。ニュージーランド近くにさしかかったと思うと舟は嵐に巻き込まれ、舟は海中の岩にぶつかって粉々になってしまった。
* 舟の漕ぎ手のチャンキーとモンキーの姿は見えなくなってしまった。小糸姫はかろうじて岩にしがみついて経文を唱え、助けを求めていた。嵐は収まったが、そこへ四人の女を乗せた舟がやってきて小糸姫に気づき、助け上げた。
* 小糸姫は、自分を助け上げた女たちを見れば、顕恩郷で侍女として仕えていた、五十子姫、梅子姫、宇豆姫、今子姫であった。
* 五十子姫と梅子姫は神素盞嗚尊の娘である素性を隠して、バラモン教に占領された顕恩郷に潜入していたが、太玉命と力を合わせて顕恩郷を取り戻した。その際に、元はバラモン教であった侍女の宇豆姫、今子姫も三五教に改心させていたのであった(第十五巻)。
* 四人は、友彦と駆け落ちしたはずの小糸姫が、なぜこのような所にいるのかを尋ねた。小糸姫はこれまでの経緯を語ったが、四人はその年に似合わぬ豪胆さに舌を巻いた。そして、三五教の教理を体得させて竜宮島の宣伝をさせることにした。
* 三五教の教理を授けられた小糸姫は、勝手に五十子姫、梅子姫を参謀となし、宇豆姫と今子姫を侍女として女王気取りでまだ未開の竜宮島に上陸した。
* 五人は宣伝歌を歌いながら、竜宮島の中心地、萱野ヶ原にやってきて、天津祝詞を唱えた。現地の住民は、五人を天女の降臨と思って集まり、拝礼し始めた。
* そこへ、一つ島の棟梁と自称するブランジーという豪族がやってきて、武装した部下たちに五人を包囲させ、何者か問い質した。小糸姫は少しも恐れず、逆にブランジーに対して、自分たちは天津神の使いであると厳として申し渡し、帰順を迫った。
* ブランジーの部下たちは武装を捨ててひざまずいた。ブランジーも我を折って帰順の意を表した。
* ブランジーを従えた小糸姫は、黄竜姫と名乗って竜宮島に三五教を宣布し、その名を四辺に轟かせた。五十子姫は今子姫と共に、自転倒島の神素盞嗚大神の元へ帰って行った。梅子姫と宇豆姫が、黄竜姫の補佐として残った。
* ブランジーは妻のクロンバーと共に黄竜姫の宰相と取り立てられて、姫の威光によって島中に名を轟かせるまでになっていた。
* あるときクロンバーは黄竜姫のもとにやってきて、自分は元は聖地に仕えていた者であることを明かした。そして、自分は紛失した大切な如意宝珠の玉、黄金の玉、紫の玉を探しており、黄竜姫の天眼通によって玉のありかを知らせて欲しいと懇願した。
* 黄竜姫は、三つの玉は自転倒島に故あって隠されていると告げ、今は玉への執着心を離れてブランジーと共に国務に奉仕するように、と申し渡して姿を隠してしまった。
* クロンバーとは黒姫の名を変えた姿で、ブランジーは高山彦であった。二人は竜宮島風に名を変えて、国人を使役して玉のありかを探していたのであった。


第二篇 南洋探島 なんやうたんたう
第五章 蘇鉄の森(七三五)

* 一方、娘の黄竜姫に会うために蜈蚣姫一行は、部下を引き連れて船に乗って竜宮島に向かっていた。船には蜈蚣姫に表面上心を合わせた高姫が乗っていた。
* 大島に着いた一行は、水を求めて島内に進み入った。しかし数々の怪異に妨げられ、高姫は意識を失った蜈蚣姫らに責められて苦悶を味わう。そのさなかに真正の日の出神が現れて、高姫は戒めを受けた。
* 空中より巨大な光玉が現れて高姫の面前に轟然として落下した。ふと眼を覚ますと、蘇鉄の木の下に一同は倒れていた。蜈蚣姫らバラモン教の一行は、息も絶え絶えになって苦しんでいる。
* 高姫は思わず貫州を呼んだ。貫州は一人、水を見つけて瓢箪に汲んで戻ってきた。高姫は日の出神の訓戒も忘れて、バラモン教徒たちを置き去りにして、自分たちだけで竜宮島に渡ろうと貫州に持ちかけるが、貫州は高姫を諌めバラモン教徒たちに水を含ませて蘇生させた。
* 蘇生した蜈蚣姫やスマートボールは高姫を暗に非難するが、高姫はバラモン教徒たちの守護神が自分に懸って言ったのだ、と気にも留めない。高姫と蜈蚣姫はひとしきり、口合戦をやっている。
* 一同は貫州に水のありかを教えられ、ありったけの器に水を入れてまた船に戻り、西南に向けて出港した。


第六章 アンボイナ島(七三六)
* 船は無数の島嶼を縫って進んでいたが、にわかに深い霧に包まれて、船中の一同は当惑し始めた。
* 寂寥の気に満たされて、体内を何ものかがかき乱すような感覚に襲われ、頭部には警鐘乱打の声が聞こえだし、一同は少しの風にも身もだえして苦しんだ。
* どこからともなく、嫌らしい声が頭上に響いた。声は天の八衢彦命と名乗り、蜈蚣姫と高姫に、善悪混淆で悪が足りないから大悪になり、大悪すなわち大善になれとを叱りつけた。
* 変性男子の系統を振りかざし、日の出神の生き宮を名乗っておきながら、肝心のときに神力を発揮できない高姫に耳の痛い説諭をする天の八衢彦命に対して、高姫はいちいち憎まれ口を言い返した。
* 天の八衢彦命は蜈蚣姫にも厳しい説教を垂れ、言霊を使って高姫・蜈蚣姫をやりこめる。そしてアンボイナ島の聖地に渡って再び教訓を受けよ、と告げた。
* 高姫と蜈蚣姫はすっかりやり込められたが、片意地を張って黙って俯いている。すると濃霧は晴れて、船はいつの間にかアンボイナの港に着いていた。


第七章 メラの滝(七三七)
* 南洋一の竜宮島とも讃えられるアンボイナ島は、雄島と雌島に分かれている。この地方の島には良い水がないのだが、アンボイナ島だけは島の至るところに清泉が湧き出している。雌島にはまた雄滝と雌滝(メラの滝)が懸っている。雌滝は人口の滝である。
* 蜈蚣姫と高姫の一行は、三個の宝玉はこの島に隠してあるだろうと慌てて上陸した。しかし船を磯端につないでおくことを忘れてしまったため、船はたちまち沖に流されてしまった。
* そうとも知らない一行は島の奥地へと進んで行った。清らかな水で水垢離を取り、当たりの木の実を食べて元気が回復した一行は、玉への執着に憑かれて、それこそ島中の石や土をひっくり返して玉探しを続けた。その期間はほとんど三ヶ月に及んだ。
* 蜈蚣姫と高姫は今度は磯辺に降りて大石小石を残らずひっくり返したが、玉らしきものはどこにも見当たらなかった。
* スマートボールがようやく船が無いことに気づいて、蜈蚣姫と高姫に報告した。高姫は船の管理責任者を言いつけていた貫州に尋ねるが、貫州は高姫の本守護神が船を放り出せと言ったのだ、と答える。
* 蜈蚣姫に責任を問われた高姫は、捨て鉢になって、この島で天寿を楽しめば良いだの、海賊船が来たら奪えばいいだのと言って寝転がってしまう。バラモン教徒たちは高姫の我の強さにあきれてめいめい適当な場所に身を横たえて腰を据えた。
* 高姫は雄滝の麓に横たわって夢を見始めた。起きてみると辺りに誰もいないが、蓑笠などは置いてある。高姫は雌滝の方へと探しに歩いて行くが、濃霧に包まれてしまう。高姫は雌滝の側にしゃがんで、バラモン教の連中はどうなってもよいが、貫州に会わせてくれ、と祈願する。
* 貫州は雌滝の上に座っていたが、高姫のこの祈願を聞くと、濃霧を幸い造り声をして日の出神の託宣を始めた。高姫は自分こそ日の出神だと逆に説教を始める。貫州はおかしさに耐えかねて、押し殺した笑い声を発する。
* 高姫は貫州の笑い声をいぶかしみ、邪神の仕業と思ってますます叱り出す。そこへ蜈蚣姫がやってきた。貫州はまた造り声をしながら、高姫はバラモン教徒と表面心を合わせているだけで、実際には玉が手に入れば蜈蚣姫などはどうでもよいのだろう、と託宣する。
* 高姫は迷惑そうな顔をして、蜈蚣姫に邪神が仲たがいをさせようと思って言っているのだから気をつけるように、と釈明する。貫州は日の出神の声色で、蜈蚣姫に対して高姫に気をつけるように言ったり、蜈蚣姫の過去の行動を非難したりと二人を翻弄している。
* すると島特産の巨大な熊蜂が飛んできて、高姫の頭にぶつかって蜈蚣姫の鼻に当たった。蜂は蜈蚣姫の鼻を針で刺した。
* 蜈蚣姫は高姫が不意打ちを食わせたと思って、バラモン教徒を呼んだ。高姫は一生懸命自分ではないと釈明する。貫州は、まだ滝の上から日の出神の託宣の真似をして滑稽なことを言っている。
* やがて濃霧が晴れてきた。貫州は顔を見られまいとした途端に足を踏み外して、高姫の側へ落ちてきた。高姫に見咎められた貫州は、高姫の本守護神が自分にうつったのだと誤魔化す。
* 二人は、蜂に刺されて苦しんでいる蜈蚣姫を介抱しようとするが、蜈蚣姫は高姫が近づいてきたのを幸い、腹立ち紛れにかきむしった。
* バラモン教徒たちはその場へ集まってきて、この光景を見てポカンと立ち尽くしている。そこへ三五教の宣伝歌が聞こえてくる。


第八章 島に訣別(七三八)
* 三五教の教主・言依別命は、玉能姫から高姫が玉への執着に囚われて海に漕ぎ出したと聞いた。言依別命は高姫が難儀をしているだろうから助けに行くようにと命じ、姪を奉じた玉治別、初稚姫、玉能姫は船を作って高姫を追いかけた。
* 途中、馬関海峡の瀬戸の岩に、友彦、鶴公、清公、武公が難船しているのを見つけ、船に乗せて一緒に高姫を追いかけた。一行はアンボイナ島の海辺に高姫の笠が落ちているのを認め、濃霧の中を雌滝指してやって来たのであった。
* 一行は高姫を見つけ出して来意を告げたが、高姫はまた玉探しの妨害をしに来たと思って毒舌で一行を迎える。玉治別は蜈蚣姫が倒れて苦しんでいるのに気づき、鎮魂を施して癒した。
* 蜈蚣姫が涙を流して玉治別に感謝を表すと、高姫は、自分の神力によって玉治別が蜈蚣姫を治したのだ、と屁理屈をこねる。しかし蜈蚣姫に最前の態度をたしなめられて黙ってしまう。
* 蜈蚣姫は玉治別、玉能姫、初稚姫と初対面をし憎まれ口を叩く。しかし一行に混じって友彦がやってきたのを見て、娘に会おうと思って追いかけてきたのならさっさとあきらめて帰るように、と叱り付ける。
* 友彦は、東助によって罪を赦され、その代わりに高姫の救助に向かうようにと仰せ付けられて、清公、武公、鶴公と一緒に船出したが、難船したところを三五教の一行に助けられたのだ、と経緯を物語る。
* 高姫は、上手いことを言って玉を奪おうとして追って来たのだろうと、東助を始め一同を嘲弄する。高姫のあまりの悪口暴言に、さすがの蜈蚣姫も三五教徒らを気の毒がり、船を持ってきてくれたことに礼を言い、感謝の意を表した。
* 玉治別は、二艘の船を持ってきたので一艘は蜈蚣姫らに与え、もう一艘で聖地に帰ろうと高姫を促す。高姫は誰が玉治別に従うものか、と言うとむくっと起きて一目散に海辺に走り行き、大きい方の船に乗って一人漕ぎ出してしまった。
* 一同は呆れていたが、高姫は印籠を滝の側に忘れたことを思い出し、引き返してきた。そしてちょっと漕いでみたのだ、と言い訳をして、自分が戻るまで船を出さないようにと言い置いて滝に印籠を取りに行った。
* 一行は船を出して、十間ばかり沖で笑いさざめいている。高姫は浜辺に戻ってきて船を呼ぶが、友彦はわざと意地の悪いことを言って高姫をなぶる。高姫は仕方なく泳いで船の方にやってきた。命からがら船に手をかけると、貫州とスマートボールが高姫を船に引き上げた。
* 玉治別、玉能姫、初稚姫、鶴、武、清ら三五教の一行は何処へともなく帰ってしまった。蜈蚣姫、高姫らの一行に友彦を加えた船は、西南指して進んで行った。


第三篇 危機一髪
第九章 神助の船(七三九)

* 蜈蚣姫、高姫ら一行の船は、ニュージーランドの手前で暴風に会って吹きまくられるうち、一つの岩島に近づいてきた。見れば、その島には得たいの知れない黒い人影が二つ岩を駆け巡っている。
* 暴風を避けて船はこの岩島につき、一同は神言を奏上した。この声を聞いて二つの黒い人影は船に近寄ってきた。
* 友彦は、真っ黒な人影を見て、てっきりこれは玉の精が凝って玉のありかを知らせているのだと勘違いする。途端に高姫と蜈蚣姫は自分が玉を奪って相手を出し抜こうとの言い合いになる。
* そうしているうちに、黒い影は一同の前にやってきて、自分たちはチャンキー、モンキーというシロの島の住人で、小糸姫を舟で竜宮の一つ島に送る途中に難船したのだ、と助けを乞うた。
* 蜈蚣姫は小糸姫の消息を二人に聞き質す。二人は難船で小糸姫は死んだものと思って、蜈蚣姫にそう報告する。それを聞いた蜈蚣姫はその場に泣き崩れてしまう。
* 高姫は、蜈蚣姫の愁嘆場にはまったく頓着なく、チャンキー、モンキーを締め上げて玉のありかを白状させようとする。まったく見に覚えのないチャンキー、モンキーは困り果てる。
* 蜈蚣姫は顔を上げると、恋しい娘が死んだとなっては破れかぶれだと、高姫に宣戦布告をする。高姫は憎まれ口を返していたが、貫州まで蜈蚣姫の側についてしまい、蜈蚣姫から死刑宣告を受ける。
* さすがの高姫もうつむいて涙を流し始めた。蜈蚣姫は高姫の我を折ってやろうと皆と狂言をしたのだ、と高姫を安心させ、初稚姫や玉能姫に感じて自分も改心したのだから、高姫も思い直すようにと諭した。
* しかし高姫は玉を取り上げられて、初稚姫や玉能姫に隠された怨みをぶちまける。そこへ急に海面が高くなり、一同は岩山のもっとも高いところに非難したが、船は流され、山岳のような波が容赦なく襲ってきた。
* めいめい息も絶え絶えに宣伝歌を歌って覚悟を決めたが、そこへ玉能姫らの船がやってきて、皆を救い上げた。急な海面上昇は、南洋の島が地すべりで海中に没したために発生した災害であった。
* 高姫は、命を助けてくれた三五教一行に対して、悪口罵詈雑言の限りを尽くし、さらに鼻をねじあげようとする。貫州はついに見かねて高姫を制止し、海に落としこんでしまう。
* 玉治別が高姫を救いあげた。高姫は心配されても憎まれ口を叩き続けている。船中の人々は、まともに高姫の相手をするのをやめてしまった。
* 蜈蚣姫は玉能姫らに感謝の意を表し、娘が死んだと聞いては三五教に改心しようと申し出るが、玉能姫は、小糸姫が確かに竜宮の一つ島で女王となり、黄竜姫となっていることを伝えた。蜈蚣姫は大神様にお礼を言い、天津祝詞と感謝の辞を唱えた。
* 船は折りしも、ニュージーランドの沓島に差し掛かった。


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