とよたま愛読会170回
  「
如意宝珠 24巻10章 霊の礎(11)
」   [前回 レポートへ] [次回レポートへ]
   記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp


日 時  平成21年11月28(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所  愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
     連絡先 03-3321-3896、  03-3321-8644
     
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。
      霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。

拝読箇所 如意宝珠 24巻(亥の巻)第10章 〜 霊の礎(11)

★ 報告

お知らせ
 次回拝読会の後に忘年会を行います。
ぜひ奮って御参加ください。忘年会のみの参加も可能です。
特に事前の申し込みは必要ありません。
拝読会当日の十七時ごろまでに、豊玉分苑にお越しください。

師走の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回の拝読会は、KSMさん、SOTさん、KKUさん、そして私望月の四名を集めまして無事に行われました。

 玉能姫、初稚姫、玉治別らの船に救われたバラモン教と高姫の一行は、ニュージーランドを経て竜宮の一つ島に渡ります。
高姫は、黄竜姫の宰相となっていた高山彦・黒姫と通じて、玉能姫、初稚姫、玉治別らを排除しようとしますが、玉への執着心と猜疑心から黄竜の毒気に当てられ、高山彦と黒姫を連れて船出し、逃げてしまいました。
黄竜姫らによって島の東側には三五教の教えが行き渡りますが、一行はまだ未開の島の西側に宣伝を試みます。
ネルソン山の山頂から吹き煽られて西側の地に降りた一行の中でも、玉能姫、初稚姫、玉治別、久助、お民が諏訪の湖にまで達しました。
その地で玉依姫命から、一つ島宣伝が完成した暁には五個の神宝が授けられることを告げられます。
五人はさまざまな試練に会いながら、宣伝の旅を続けるのでした。


★ 拝読箇所で気のついたこと

霊界物語 如意宝珠 第二十四巻 亥の巻
第三篇 危機一髪
第一〇章 土人の歓迎(七四〇) どじん の くわんげい

* 玉治別の漕ぐ船は、ニュージーランドの沓島にやってきた。上陸した一行は、島の人々の歓迎を受けた。友彦は言葉の通じないのを幸い、木の上に登って口から出任せの言葉を叫んだ。
* 友彦の出鱈目の言葉は、島の人々には、玉能姫と初稚姫は尊い女神であり、蜈蚣姫は一つ島の女王の母上だ、と聞こえた。そのため玉能姫、初稚姫、蜈蚣姫は非常に歓迎を受けた。
* 玉治別やスマートボールも樹上に登って出鱈目な言葉を叫ぶ。スマートボールが叫ぶと、島の人々は高姫を取り囲んで尻をまくって馬鹿にし始めた。高姫は怒るが、高姫の言葉は島の人々にはまったく通じなかった。
* 玉能姫は、樹上の玉治別に、すぐに一つ島に行かなければならないと告げた。玉治別が何事かを叫ぶと、島の人々は一斉に散って、豪華な船をしつらえて持ってきてくれた。
* 島の人々は玉能姫、初稚姫、蜈蚣姫らを豪華な船に乗せた。玉治別らは自分たちが乗ってきた船に乗った。島の人々はなぜか、高姫とチャンキー、モンキーだけは泥舟に無理矢理乗せてしまった。
* 島の人たちは船を漕いで、一行を一つ島に案内した。玉治別は島の神霊に感じて、南洋語をにわかに感得し、島の言葉で宣伝歌を歌った。島人たちはこれを聞いて、感涙に咽んだ。
* 一つ島に着くと、ニュージーランドの酋長は一つ島の黄竜姫に到着を告げに先に出立した。他の人々は丁重に手車に乗せられて案内されたが、高姫だけは道中非常に侮辱を受けながら連れて行かれた。
* 黄竜姫の使いとしてブランジーが現れ、蜈蚣姫を輿車に乗せ変えて迎えた。一行は城内に入った。玄関にはクロンバーがいた。玉能姫、初稚姫は黒姫だと気が付き、声をかけた。
* 黒姫は南洋に玉を探しに出ていた経緯を語ったが、今は黄竜姫の宰相として仕えていると権力を楯にして、三五教の面々を見下した態度をあらわにした。
* そこへ、惨めな姿で高姫が現れた。高姫を認めた黒姫、高山彦は、お互いに涙を流して喜び合い、手を取って城の中へ姿を隠した。この様を見て、玉治別、初稚姫、玉能姫ら一行は密かに裏門から城外にのがれ、裏山の森林に姿を隠して休息した。

第十一章 夢の王者(七四一) ゆめ の わうじや
* 黄竜姫の奥殿では、蜈蚣姫と小糸姫(黄竜姫)が久しぶりの親子の対面を果たしていた。小糸姫は、今は五十子姫、梅子姫の感化によって神素盞嗚尊の教えを奉じて三五教に帰依していることを明かした。
* 蜈蚣姫はこの物語に驚いたが、友彦のことを許すかどうかと娘に尋ねた。案に相違して小糸姫は友彦をずっと想っていたと明かし、友彦を城内に迎えるとまた縁りを戻してしまった。
* と思いきや、これは友彦の夢であった。友彦は玉治別らと一緒に城外に逃れて茂みの中で寝てしまっていた。寝返りを打ったとたんに二三間下の岩に墜落して、腰をしたたか打ってしまった。

第十二章 暴風一過(七四二)
* 高姫は、黒姫と高山彦に招かれて、宰相室で懐旧談に時を費やしていた。高姫は、玉を隠したのは言依別命の指図らしいと黒姫と高山彦に伝えた。
* 高姫はまた、自分の非を棚に上げて、玉能姫、初稚姫、玉治別らを悪しざまに告げた。黒姫と高山彦は怒って、宰相の権限で一同を捕らえようと城内を探させたが、どこにも見あたらなかった。
* そのうち、三人は黄竜姫からお呼びがかかって姫の居間に通された。蜈蚣姫は、高姫の旅の途上の意地悪に皮肉を言うが、高姫は自分は世界を救う日の出神の御魂だから一つ島の女王より上だ、と言い放って上座に着いた。
* 高姫は、黄竜姫の玉座の下に秘密の扉があると聞いて、そこに玉が隠してあるのではないか、と疑っていたのであった。黄竜姫は不機嫌になり、これは黄竜の毒気を抑えているのだと注意をするが、高姫はますます疑いの念を強めて、蓋を開けて中を覗き込んでしまった。
* 高姫は、竜の毒気に当てられて、あっと叫んで倒れてしまった。高姫は、黒姫と高山彦に担がれて退出する。高姫は息を吹き返すと、黄竜姫に対して顔向けができないから、一緒に城を抜け出して玉能姫らを追っかけようと提案する。
* 黒姫が同意したところへ、高山彦の部下がやってきて、宣伝使らは城内に見当たらず、城外に逃げ出したと思われると報告に来た。高山彦と黒姫は、遂に重臣の地位を捨てて、タカの港から船を漕ぎ出して行ってしまった。
* これを霊眼によって見届けた三五教の一行は、城内に戻ってきた。一行は黄竜姫から道中の援助を感謝され、饗応された。いよいよここに三五教を確立した。一行は梅子姫と宇豆姫と手分けをして全島に三五教の大道を宣伝した。そして自転倒島の聖地に凱旋することになった。

第四篇 蛮地宣伝 ばんちせんでん
第十三章 治安内教(七四三) ぢあんないけう

* 一行はネルソン山の山頂で祝詞を唱えていたとき、強風に吹き煽られて、山頂から墜落してしまった。一つ島は、ネルソン山より東側は黄竜姫が治めていたが、西側は猛獣毒蛇が多く、人が立ち入れない場所と考えられていた。
* しかし実際には、相当数に人間が住んでいたのである。この地に住む人々は、勇猛で身体大きく、男女共に顔面に刺青をしていた。これはこの地に多い猛獣や毒蛇を避けるためである。
* ジャンナの里のジャンナイ教は、肉食を厳禁し、肉食を犯した者はネルソン山西麓の谷間に集まって贖罪の生活を為していた。酋長の娘・照姫が、贖罪の道を教えるためにジャンナイ教の教主となっていた。
* ジャンナイ教には、鼻の赤い神が救世主として降る、という伝説があった。そこへ、ネルソン山の強風に吹き煽られた友彦が墜落してきた。
* 友彦が息を吹き返すと、刺青をした人間たちが自分を取り囲んでいた。しかし自分を崇めているような様子から、これは自分を天から降った人種だと思って奉っているものだと日ごろの山師気を起こし、言葉が通じないのをよいことに、天を指差したり五十音を発生したりしてそれらしく振舞っていた。
* やがて友彦は、ジャンナイ教の照姫のもとに連れて行かれた。ジャンナイ教主である照姫だけは、刺青をしていなかった。そこで照姫と友彦は結婚の儀式を行い、祝いの歌が響き渡った。
* そこへ同じようにネルソン山から吹き落とされた玉治別が担ぎ込まれてきた。玉治別は友彦がわけのわからない言葉で歌っているのを聞いて、思わずふき出した。
* 玉治別は言葉が通じないのをよいことに、友彦の悪行を里人に向かって説法したり、友彦をからかっている。友彦は照姫に連れられて別室に行ってしまった。
* すると屋根の上から木の実が玉治別の顔に落ちて、鼻が赤く腫れ上がってしまった。ジャンナイ教の従者はこれを見て、友彦より鼻の赤い立派な神様が現れたと思い、照姫のところに連れて行った。
* すると照姫は玉治別の方を気に入ってしまい、友彦に肘鉄を食わした。友彦と玉治別がやりあっている間に、玉治別の鼻は紫になり、黒くなってきた。すると今度は玉治別が肘鉄を食わされてしまった。

第十四章 タールス教(七四四)
* 玉治別は次の間に押し出され、そこで天然の岩鏡に写った自分の黒ずんだ鼻を見て、照姫が自分に肘鉄を食わした理由を覚った。そして、木花咲耶姫命に鼻を直してもらうように願った。
* 玉治別が赤い鼻になるように願うと、鼻は鮮紅色になった。玉治別は友彦をからかったことを反省し、次の部落に宣伝に行くことを決めて部屋を出てきた。ジャンナイ教徒たちは、玉治別の赤い鼻を見て畏れ驚き、次の部落への境界まで胴上げして送って行った。
* 玉治別が山道に佇んでいると、大きな白狐が現れた。玉治別が白狐について行くと、谷川から玉能姫、初稚姫の祝詞の声が聞こえてきた。玉治別が急いで谷川に降っていくと、そこに二人の姿はなく、大蛇がいるのみだった。
* 玉治別は自分が友彦を面白半分にからかっていたために、二人の危急の場に間に合わなかったと激しく反省し、また大蛇にたいしては大神に人間界に生まれ変われるように祈りを捧げた。
* 大蛇は感謝の意を表して去っていった。次に猩猩の群れが現れた。玉治別が天津祝詞を唱えると、猩猩たちは感謝した。大きな猩猩に促されて、玉治別は背に負われて運ばれていった。
* するとその谷川を巨大な大蛇が通り過ぎていった。玉治別は猩猩に助けられたのだった。玉治別は感謝の意を表して宣伝歌を歌い、祝詞を唱えて指頭から霊光を発射した。すると猩猩の精霊が現れて玉治別に感謝の意を表すと、玉能姫と初稚姫は無事であることを告げ、煙のように消えてしまった。
* 玉治別は森林の中に端座して祝詞を上げていると、後ろから刺青をした男たちが現れて、玉治別を見て尊崇の意を表した。男たちは玉治別を担いで自分たちの村に連れて行った。
* ここアンナヒエールの里の大将はタールスと言い、やはり一人だけ刺青をしないタールス教の教主で、三十格好の大男であった。玉治別は片言ながらこの地の言葉を話してタールスと意を通じた。タールスは玉治別を尊敬して丁重に扱った。
* そのころ、アンナヒエールの里に玉能姫と初稚姫がやってきた。里の酋長チルテルは、二人の美人の前に進み出て、玉能姫の手を取ろうとした。玉能姫は驚いて思わず手を払いのけた。
* チルテルは親切心から迎え入れようと思ったのだが、手を払われて非常な侮辱を受けたとみなし、里人に命じて二人を取り囲んだ。チルテルは二人に、タールス教主の女房となるようにと迫った。しかし二人は白狐に守られていることが見えていたので、何の恐れもなく男たちをかわしていた。
* チルテルの知らせを聞いた玉治別は、直ちにここに連れてくるようにと命じた。タールス教主の女房にしたらどうか、とチルテルとタールスに問われた玉治別は、この二人は天から降された天女であり、人間の女房にすると神の怒りを受けると告げて、思いとどまらせた。
* 玉治別はここに滞在して言葉をすっかり覚えると、玉能姫、初稚姫とともに里人たちを強化し、タールスやチルテルを立派な神司になした。
* 二三ヶ月後、三人は里を立ち出でて西北指して山伝いに宣伝に出立した。タールスやチルテルは涙ながらに三人を見送った。

第十五章 諏訪湖(七四五) すはこ
* 三人は、チルテルらに送られてイルナの里の境界にやってきた。ここで三人は休息して、これまでの経緯を語り合った。玉能姫と初稚姫は、白狐に導かれて岩窟に隠れていたため、巨大な大蛇の谷川渡りの難を免れたのであった。
* すると谷底より男女の悲鳴が聞こえてきた。大蛇がまさに二人を締め上げて飲み込もうとしていた。玉治別はその場に駆けつけると、天の数歌を数えて霊光を発射し、二人を救出した。
* 玉能姫と初稚姫が二人を介抱し、魂返しの業で息を吹き返した。二人は久助とお民であった。二人はやはりネルソン山より吹き煽られた顛末を語り、三人に感謝をした。
* 二人を呑もうとしていた二匹の大蛇も息を吹き返し、五人に向かって涙を流して謝罪するごとくであった。玉治別は神言を上げてあげようと言い、五人が繰り返し神言を奏上すると大蛇は白煙となって天に昇って行った。
* 五人はイルナの山中を宣伝せんと歩いていた。すると獰猛な男たちに囲まれてしまった。しかし男たちは玉治別の赤い鼻を見ると、態度を一変して尊崇の意を表した。
* 一行は男たちに案内されて、アンデオという原野の中の小都会にやってきた。現地の人々が崇める竜神の祠に案内され、祈願を籠めた。祠の後ろには、蓮の形の湖水が、眼も届かぬばかりに水をたたえていた。
* 祝詞を唱え終わった玉治別は、祠の前に佇立して、これまでの来し方を宣伝歌に歌った。初稚姫、玉能姫、久助、お民もまたこの諏訪の湖水に向かってこれまでのことを歌に歌った。
* 紺碧の湖面はたちまち十字に割れて、湖底には珊瑚の森の中に金殿玉楼が見えた。そこから女神を従えて、玉依姫命が五人の前に現れた。
* 玉依姫命は五人に、この湖に七日七夜の禊を修して、ネルソン山以西に宣伝をなし、竜宮島の国人からもその功績を認められるに至った暁には、竜宮の神宝を授けるので、それを言依別命教主に奉納するように、と申し渡した。
* 五人は感謝の涙にくれ、禊を修しておのおの竜宮島の宣伝に赴くこととなった。

第十六章 慈愛の涙(七四六) じあい の なみだ
* 一つ島の諏訪の湖の神宝は、皇大神が三千年の遠い昔から、ミロク神政のあかつきに厳の御魂と現して神の御国を固めようと秘めておいた珍宝であった。
* 一つ島の奥深く諏訪の湖まで達した五人の宣伝使は、善一筋、人に譲る三五の特性を培い、禊を終えた後は大野ヶ原を進んで行った。この湖辺の野原は金砂銀砂が敷き詰められて道をなしていた。
* すると向こうから十五人の悪漢が現れて、五人にいきなり殴りかかり、さんざんに打ち据えた。五人は十五人に感謝し涙に咽んで手を合わせた。五人の態度にさしもの悪漢も陳謝の涙を流しひれ伏して詫びた。
* ふと五人が後を振り返ると、十五人の悪漢の姿はどこにもなかった。初稚姫は、あれは木花咲耶姫命のお気付けだったと一行に告げた。玉能姫一同は、感謝の涙を流した。
* さらに進んで行くと、祠の前で熱心に祈願している老人に出会った。ふと声を掛けると、男は体中が膿み腐れる病気にかかっていた。そして女の唇で膿を吸ってもらえると治るので、宣伝使なら人助けに吸ってくれないか、と懇願した。
* 玉能姫、初稚姫、お民は何のためらいもなく全身の膿を吸い始めた。すべての膿を吸いだし終わると、五人は男を囲んで天津祝詞を奏上した。男は喜び感謝し、元気に歩いてその場を立ち去った。
* 五人は結構な神徳をいただいたことを感謝し、西へ西へと宣伝歌を歌いながら進んで行った。これより五人が西部一体を試練に会いながら宣伝してオーストラリヤ全島に三五教を宣布する物語は、後日詳述することとなる。
* 因みに初稚姫の御魂は三十万年後に大本教祖出口直子と顕れ給う神誓である。

霊の礎(一〇) たま の いしずえ 10
* 高天原の天界には、地上と同じく住所や家屋がある。天人が生活することは、地上の人間が生活するのと似ている。天人とは人間だからである。
* 現実界すなわち自然界とは、霊界の移写なのである。それゆえ、霊界の事物は自然界と同様なのである。
* 天人も現界人と同じく名誉富寿を願い、また進歩や向上がある。向上が進むにしたがって立派な地所や家屋に住み、光輝ある衣服を着るのである。その徳に応じて主神から与えられる。疑いを捨てて天国の生活を信じるときには、自然に崇高偉大な事物を見るべく、大歓喜を摂受することができるのである。
* 天国にも士農工商があるが、ただ各自能力を発揮して公共的に尽くすのみである。天国における士とは軍人ではなく宣伝使である。人間は意志感情や事業を死後の世界まで継承するのである。
* 天国霊国にも貧富がある。生前にその財産を善用し神を信じて神を愛するために活用した者は、天国において富者となる。公共のために財産を善用した人は、中位の富者となる。私利私欲のためだけに使った者は、貧者となる。
* 死後の世界において歓喜の生涯を送るためには、現世においても神を理解し信じ愛し、現世においても歓喜の生涯を生前から営んでいなければならない。現世的事業を捨てて山林に隠遁した者は、やはり死後においても生前と同様、孤独の生涯を送る。
* 天国に安全な生活を営もうと望むなら、生前に各自の業を励み、最善の努力を尽くさなければならない。
* また宣伝使は宣伝使としての本分を尽くすべきである。世間心を起こして宣伝使の業を行ってはならない。神の道を舎身的に宣伝し、天国と霊国の状態を知らしめ、世人に光明の歓喜を伝えることに心を砕かなければならない。
* 主の神は、仁愛の天使を世に降し、地上の民を教化するために月の光を地上に投じたもうたのである。宣伝使はこの月光を力として自己の霊魂と心性を磨き、神を信じ愛し理解し、これを万民に伝えなければならないのである。
* 天界地上界の区別なく、神の道に仕える身魂ほど歓喜を味わう幸福者はないのである。
 

霊の礎(十一) たま の いしずえ 11
* 天界においても、宮殿や堂宇があって、神を礼拝し神事を行っている。説教また講義を行うのは宣伝使である。天人は智的また意的福音を聴く事によって、ますます円満たらしめようと望むからである。
* 智は智慧に属する真理により、意は愛に属する善によって常に円満具足の領域に進んで行く。
* 天界の説法は、天人各自が処世上の事項について教訓を垂れるに留まっている。説法者は高い講壇の中央に立ち、聴聞者は円形に座っている。殿堂や説教所は天国では木造に見え、霊国では石造に見える。
* 宣伝使はすべて霊国から来る。天国浄土においては、愛の徳によって真を得て知覚するのであり、言説をあえて試みることはない。
* 神の祭祀を行うのは霊国ではなく天国に住む天人の業である。祭祀の神業は、霊国に住む主の神の愛の御徳に酬いるべく奉仕することなのである。
* 高天原の主権は霊国にある。説示の主眼は、主神の備える神的人格を各人が承認するべく教えていく、そのことを除けば他にはないのである。これを思えば現界の宣伝使も、主の神の神格威厳を他にして説示することは無いはずである。


以上           [前回レポートへ] [次回レポートへ]


 [拝読箇所一覧] [愛読会の紹介] オニ(王仁)の道ページ