とよたま愛読会21回(真善美愛:54巻 序文〜9章)      塩津晴彦


日 時:平成10年6月28日(日) 午後1時〜午後4時30分
場 所:八王子市北野市民センター八階会議室1

★ 報告 
   梅雨の晴れ間となった半日、快晴に恵まれて参加者八名は第五四巻の序から第九章までの通読を無事に終えることが出来ました。

★ 拝読箇所で気のつくこと
○拝読の中で気のついた箇所を列挙してみます。「……本物語の目的は霊界現界の消息を明らかにし、諸人が死後の覚悟を定め、永久に天国浄土の悦楽に入るべく、仁慈の神の御賜として人間一般に与えられたものである。現界に用ゐては大は治国平天下の道より、小は吾人が修身斉家の基本となるべき神書である」と聖師様は口述されています。(序文五頁)  人生の諸問題にいちいち具体的な御教えを説かれています。例えば、万公が自惚れ気分で恋愛に係る色々の狂言回していきますが、愛情の問題に絡んで左守との問答の中で性欲の増進と抑制方法が出てきたりします。(七○〜七一頁)

治国別「恋愛関係はどんな権威をもってしても制止出来ず、愛の終局には自己放棄という自己主張があり、自己の生命をも投げ出すに到るので、たとえれば宗教的な殉教にも比すべきものであるの。なるべく穏やかに治めるように」と左守に忠告する。(七四〜七五頁)

王子アールの、結婚問題についての発言 『私は刹帝利だの、浄行だの、毘舎などと、そんな区別を虚偽な社会が嫌になつたのだ。それで純朴なサーフの娘のお前とどうしても結婚をしてみたいのだ。そして人間の作つた不自然な階級制度を打破し、上下一致、四民平等の政事をしてみたいのだ。それが出来なければ私は現代に生存の希望はない』(九三頁)

 「アールの王子は理想の妻、ハンナを娶りしより、国の政治日に月に開けて国民悦服し、ビクトル山の神殿に祭りたる国治立尊、日の大神、月の大神、神素盞嗚大神を朝な夕なに国民一般が信仰をなし、おのおのその業を楽しみ、ミロクの聖代を地上に現出する事となりぬ……」 (一二五頁)  ここではミロク神政の具体的な形態について触れられています。 第三篇 猪 倉 城 塞 第一一章 道 晴 別 ○この篇からは、バラモン軍の鬼春別・久米彦将軍が立てこもっている猪倉山城に道晴別が先鋒となって進出し、やがて治国別が出向き両人始め多くの軍人達を帰順させる話となっています。

○今回もかなりの外国語が出てきますので、その日本語訳を出しました。
チューニック……(英)軍服
グレジナアー……(英)近衛歩兵、立派な歩兵
エッボレーポ……(仏)認められる
ユウンケル ……(独)少尉、貴族出の士官候補生
カーネル  ……(英)陸軍大佐
カウント  ……(英)英国以外の国の伯爵
カウンテス ……(英)伯爵夫人

○とよたま愛読会では、『霊界物語』の校定版と八幡書店版を使って拝読をしておりますが、八幡書店版では余白歌が巻末に収録されている関係上、ご案内に拝読箇所の余白歌を掲載していました。次回からは、拝読箇所の内容などについての記事を増やしたいと思いますので、ご案内には余白歌は掲載せず、八幡書店版の参加者の方には校定版余白歌の写しを差し上げることと致します。

 

   【 余 白 歌 】

第一○章 万 亀 柱
 ○身も魂も捧げて高天の聖城を   守るは神子のつとめなりけり
 ○神の国聖界霊語を読みながら   あつき一日を今日も送りつ
 ○根の国や底の国をば幾度も    探検したる吾面白きかな
 ○衣は裂け手足は霜に破れつつ   御用いそしむ尊き献労

第一一章 道 晴 別
 ○からやまと月の国まで言霊の   光を放つ三五の月
 ○天地に唯一つなる神苑に     千年の松の一本茂れる

第一二章 妖 瞑 酒
 ○蒙古野に一度隠れし月影の    再び空にかがやく御代かも

第一三章 岩 情
 ○花もかをれ蝶も来て舞へと朝夕に 望み抱へて待つ人のあり
 ○からやまと月の国まで言霊の   光を放つ三五の月  (重複?)

第一四章 暗 窟
 ○効 験 録  世
  七年をもって人に盛衰の果をしめす
  人胆三年をもって世に進退をしめす
  世と人の関係五年ののち
  必然新陳代謝の要求を興す
  諺にいわく十年の星霜これ一昔
  祥慶あり変遷あり後悔あり

 ○空 験 録 大正辛酉九月八日の晨
  沐浴斎戒神命の降下を待つ (大正十年九月八日)
  弥勒神聖たちまち感応来格す
  宣していわくなんじすみやかに苦集滅道を説き
  道法礼節の本義を開示すべし
  瑞月つつしみて霊界の真相を発表す

 ○文芸講談その他の諸雑誌
  日夜沈読反覆し神気を養う
  惜しきかなその程度極めて低級たり
  進取的男子の趣味に適せず
  首をめぐらして見る神諭霊界の聖語
  光照赫耀暗夜をてらす思いあり

第一五章 愚 恋
 ○惟神教かしこみ進み行く   誠の道に障る曲なし
 ○今は只神の心にまかすのみ   人の心の儘にならねば

第一六章 百 円
 ○天の下四方の国々和め行く   吾が玉の緒の在らむ限りは
 ○櫟原きり開きつつ常磐木の   千年の小松植ゑて楽しむ

以上


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