とよたま愛読会90回(天祥地瑞:76巻 1章)
 
       記望月幹巳       メール:motomi_mochizuki@ybb.ne.jp


日 時  平成16年3月28(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所  愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
      連絡先 03-3321-3896、  03-3321-8644
物 語  天祥地瑞 卯の巻 第76巻 1章〜4章

★ 報告
春たけなわの今日このごろ、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと思います。
90回は、5名の参加者にて行われました。
物語は、太元顕津男の神の御神業最初の地、高地秀の宮から始まります。顕津男の神が旅立った後、ずっと空位だった高地秀の宮の宮司となる神の降臨を主の神に願い出ようと、八柱の比女神たちが天津高宮にやってきます。
願いに応えて主の神より降された神は、鋭敏鳴出(うなりづ)の神と天津女雄(あまつめを)の神の二神でした。
一行は喜び、二神とともに高地秀の宮への帰途につきます。しかしたびたび邪神の妨害にあって行き悩みます。そのときに一行を救ったのが、新宮司・鋭敏鳴出(うなりづ)の神の言霊でした。
邪神の執拗な妨害に、一行はこのあと無事に高地秀の宮にたどり着くことができるでしょうか。


★ 拝読箇所で気のついたこと
第七十六巻 卯の巻
第一篇
第一章 高宮参拝(一九一八)

 * 太元顕津男の神が、国生み御子生みの御神業のために、高地秀(たかちほ)の宮(東の宮)をただ一人出立したそのあと、残された八柱の御樋代神たちは、天津高宮に詣でて宮の司となる神の降臨を願い出た。主の大神はそれに応えて、鋭敏鳴出(うなりづ)の神、天津女雄(あまつめを)の神、二柱を降して宮仕えを命じた。
 * 顕津男の神の妻神・高野比女は天津高宮の大前に、感謝の歌をささげた。それに対して、鋭敏鳴出の神、天津女雄の神の二神は、顕津男の神の後任として高地秀の宮司として仕える抱負を歌った。
 * 高野比女に仕える侍女神たちは、宮司の神の降臨に、祝いの神楽を催すように進言する。高野比女は喜んで、鋭敏鳴出・天津女雄の二神に、白幣(しろにぎて)・青幣(あおにぎて)、そして二振りの五百鳴(いほなり)の鈴を授けた。
 * 二柱の宮司神は大地を踏み鳴らし、五百鳴の鈴をさやさやと響かせて、右手に持った白幣・青幣を打ち振りながら舞い踊った。
 * それを見た天津高宮に仕える百の神たちは、天地が一度に開けたような心地がして、喜び勇んだ。鳥たちは微妙の声で御神楽の拍子に合わせて歌い、天と人が和楽する境界を現した。主の大神も、天津高宮の扉を内側から押し開け、この光景をご覧になった。
 * 侍女神たちはこの様を喜び、御神楽をたたえ、主の神への感謝と喜びを歌った。神々はそれぞれ歌を歌い、大御前に祝詞を奏上すると、天津高宮に仕える神々に別れを告げて、高地秀の宮に帰っていった。

第二章 魔の渓流(一九一九)
 
* 高地秀の宮への帰り道、鋭敏鳴出の神は行進歌を歌いながら進んで行った。
 * すると、行く手に断崖の渓流が現れた。天津高宮への詣でのときにはこのような渓流はなかったので、一同は曲津神にたくらみであると悟った。そして、心身を清めて言霊で渓流を退けようと、まず高野比女が言霊歌を詠み始めた。
 * 鋭敏鳴出の神は、言霊の限りを尽くして『ウーウーウー』と唸り出れば、渓流の水はたちまち雲となって天に上り出し、風になびいて東の空に立ち去ってしまった。
 * 一同は鋭敏鳴出の神の言霊をたたえる歌を歌い、引き続き高地秀の宮へ進んで行った。

第三章 行進歌(一九二〇)
 * 一行は、曲津神の妨げを見破り追い払い、行進歌を歌いながら進んでいく。一応は鋭敏鳴出の神のウの言霊を賛美する行進歌を歌っていく。
 * 各々神々は歌を歌いながら進んでいき、狭別比女は、言霊歌によって黒雲を跡形もなく吹き散らした。

第四章 怪しの巖山(一九二一)
 * 一方、鋭敏鳴出の神に吹き散らされた曲津神たちは陣容を立て直し、雲を次々と吐き出して重なり合わせ、延々数百里にもまたがる巖山を築き上げ、その前に千尋の谷川を作って一行を阻もうとした。
 * しかし、再び鋭敏鳴出の神が、千引巖を頭上の高く差し上げ、「うん」という一声と共に深い谷川の巖が根に打ち付ければ、巖と巖がぶつかってほとばしりでた火の光に曲津神は驚き退いてしまった。
 * 紫微天界における火は、鋭敏鳴出の神の神の巖投げによって始まった。
 * 曲津見の神たちは、火の光に驚き肝を冷やし、数百里の巖山も次第に影が薄らぎ、白雲となって空に消えてしまった。
 * さらに鋭敏鳴出の神の神は言霊歌により風を呼び、空に漂ってなおも日の光をさえぎっている曲津神の雲を晴らしてしまった。
 * 一行一同は、鋭敏鳴出の神の言霊の神徳をたたえる歌を歌ったが、同時に、曲津神の根源が、百神たちの曇った水火(いき)が固まって生まれたことを悟った。そして、自分自身の心の曇りが高地秀の宮にも曇りを生んだことを悔いた。
 * 高野比女は、鋭敏鳴出の神に先頭を、天津女雄の神に後方の守りを任せ、一行は春風渡る青野ヶ原を、駒に乗って東の宮への帰り道を進んで行った。

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