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    XANADU 『春の色々』 2000/04/01 号
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◆ 今週の私的出来事
◇ 1GHzの P III と Athlon を買いました
 先週のメモリ増設辺りから金銭感覚が麻痺してまいりまして、今週はついに
「夢の1GHz対決」を自分でやることにしました。 Athlon の方はまだ比較的
簡単に入手できたのですが、 PIII は仕事上のコネを使っての荒業です。当然
M/B は同じに出来ませんが、後のパーツはまったく同じにしての対決です。さま
ざまなセッティングとクロックアップを試し、果ては冷蔵庫と同じコンプレッサ
を持つケースにまで手を染めて、個人でやれるだけの事はやりました。そ、その
結果は...次週を待て。

◇ AMD 今後の CPU の愛称
 以前、 AMD の CPU のコードネームが「昔のレシプロ(プロペラ)戦闘機だ」
と書きましたが、他の web ページでは「スポーツカーにちなんだコードネー
ム」と書いてあるところがありました。確かに「サンダーバード」「スピットフ
ァイヤ」「ムスタング」と言われると、車でもぴったりですね。次のチップが登
場すれば白黒はっきりするかな?
  Spitfire は Celeron 対抗で出てきますが、結構お買い得な一品になりそう。
楽しみです。

◇ 噴火予知
 北海道にて火山が噴火しています。今回は避難も順調に行われ、予知もまった
く正確だったので日本の技術も凄いなと思いました。特に周辺地域で1cmの動
きを GPS で測量するというのも、なかなか最新式です。
 しかし本誌 XANADU では、既に半年以上前からこの火山噴火を予測していまし
た。実は北海道の複数の友人から「どうも怪しいんだ」というメールを頻繁にも
らっていたのです。詳しいことは、バックナンバー(9/31 号)をご確認あれ。

◇ ゲームユーザーの会発足
 先週号で「ゲロ吐きレベル表示」を求めた XANADU ですが、ゲームユーザー、
消費者の立場で中古ゲームの流通に関する活動をする「中古ゲームと歩むユーザ
ーの会」というのが出来たそうです。「入会金が 100 円から」というなんだか
レンタルビデオ屋みたいな組織ですが、結構感心しました。
 良く web ページや NetNews でこういうレベルのことをネチネチと言っている
人は多いのですが、それでは何も解決になりません。今回の会を作ったのは21
歳の学生さんらしいのですが、主義主張の内容はともかくちゃんと同士を集めて
行動するという所が気に入りました。立派である。

[中古ゲームと歩むユーザーの会]
http://www.goresale.gr.jp/

 私自身中古ゲームにはとてもお世話になっておりますが、これも良し悪しは難
しい話で簡単ではないようです。
 が、古本屋があるように古ゲーム屋があっても当然というのも、また庶民感覚
としては当然だと思いますが。

◇ 新 Y2K 問題
 21世紀まであと9ヶ月となりましたが、今年もまた Y2K 問題に匹敵する問
題があることが解りました。各種パソコンのOSでは、通常の年月日表示の他に
「世紀表示」が可能なものがあり、それらは今までずっと "20" を表示していま
した(当然ですね)。来年からはその表示が "21" になる訳ですが、各OSを開
発した技術者が手を抜いていて、どんな場合でも "20" を表示することがわかり
ました。これが新 Y2K 問題、 C21 問題です。
 既に関係企業は対策本部を設置し始めたようですが、去年に続く問題の勃発に
利用者側は麻痺しており、 Y2K 以上の問題が起こる可能性もあると一部専門家
はコメントしています。あなたのパソコンも大丈夫ですか?

◇ VR2000 よ永遠に
 日頃TVのドラマなんてほとんど見ない私ですが、半月ぐらい前に終わった
「バーチャル・ガール」は面白かった。絶対にお勧めである(もう終わっている
から是非再放送を見よう)。
 人の心の中を覗くことが出来る機械= VR2000 と、それをただ一人使うことが
出来る娘=早川リサ。彼女は毎回 VR2000 を使いながらさまざまな事件を解決し
ていくのだが、謎に包まれた彼女の母親や VR2000 そのものについて、ほぼ矛盾
なく謎解かれるという前代未聞の番組である。
 普通この手のSF風ドラマは、さまざまな矛盾が絡まりあい、真面目に考える
のもアホらしい話に落ちていくと相場は決まっているが、この番組はその常識を
覆しているのである。もちろん主人公(?)である VR2000 そのものはまったくの
荒唐無稽だし、リサを演ずる榎本加奈子をはじめとする若手(?)メンバの演技は
お世辞にも上手いとは言えない。しかし毎回、シナリオが面白いのである。いわ
ゆる60年代〜70年代の、素直なSFの短編を見ているようだ。そのため私の
目には「意外な展開」はほとんどなく、予想通りに話は進むが、それはそれで快
感である。
 一応心療内科医の瀬名先生を演ずる陣内孝則氏は、不思議な味を持って快演し
ているし、テーマ曲を歌う ELT も悪くない(CD を買い漁ってしまった)。新春お
勧めの1本であった。

◇ MS Linux 用の MS-Office 発表
 現在司法省との間での法廷闘争が MS 不利な形で続いていますが、そんな中
MS が Linux 用の MS Office を発売することを発表しました。しかも web 上に
て、全てのソースを公開するというから驚きです。まだ時期は不明ですが、これ
で Linux の本格的な普及が始まるかも?
 また Mac 版が出たばかりの IE ですが、『あまりにもネットスケープが core
を吐く(例外終了する)ので、頭に来て作った』と MS の内部関係者がコメントし
たように、 IE の Linux 版も近日公開されるそうです。

◇ プロジェクトX
 なんとも怪しいこのタイトル。この春からの NHK 新番組である。第一回目が
先週放送されたが、私不覚にも思わず涙してしまった。これはこれからお勧めの
1本である。
 第一回目は「富士山レーダー」を作る話。なんとも教育TVで作りそうな内容
なのだが、これがまた私のような製造業(?)な人間の心の琴線にビンビン来るわ
けである。毎年台風で犠牲になる多くの人達をなくすためには、太平洋を網羅す
る気象レーダーが必要である。当然、もっとも最適な設置場所は富士山頂。不可
能と言われたプロジェクトは難航しながらも、男たちの気迫で作られた。
 ドーム設計者曰く「富士山頂には毎秒100mの風が吹く。100mで大丈夫
なものを作っても、105mで壊れては駄目。105mでOKでも110mで壊
れたらやはり駄目。結局我々の結論は『風では壊れないドームを作る』ことでし
た」と何気ない顔でおっしゃる。何という自信であり、同時に何という謙虚さで
あるか。
 建築責任者曰く「高地での作業は高山病との戦いで、作業要員は次々に下山し
ていった。彼らを私はこう言って説得して回りました。『一生に一度で良い、子
供や孫に自慢できる仕事をしないか?この測候所は東海道側からならどこからで
も見える。あれを作ったのは俺だと言ってみたくはないか?』。
 それにちゃんと「落ち」もある。このプロジェクトの気象庁側責任者が、実は
山岳小説で有名な新田次郎氏だったとは...番組途中で何度か顔写真が出てきて、
「うーーん、どこかで見た顔...」とは思っていたのですが、「気象庁退官後、
小説家として第二の人生を...」と言われた時には驚きました。ファンという程
ではないのですが好きな作家の一人であり、以前富士山測候所にかかわっていた
とは知っていたのですが。
 で、次回( 4/4 21:15 NHK 総合)は VHS 企画の開発話らしいです。2回目も
1回目ほど面白いかどうかは解りませんが、是非ご覧下さい。

◆ エイプリルフール
 あ、今日は 4/1 ではありませんか。さて問題です。上記記事はどれが本当で
どれが嘘でしょうか?フフフ。

◆ お知らせ
  XANADU では随時、ご意見/ご感想/ご寄稿/リクエストを募集中です。
 お気軽に mailto:saito_makoto@hi-ho.ne.jp してください。

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  XANADU (廃刊ザナテックス)
 発行元:会社勤めのしがない職業プログラマ:齋藤 誠
本メルマガ情報は http://www.hi-ho.ne.jp/saito_makoto/
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