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    XANADU 『-H"の力』 2000/04/15 号
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◆ 今週の私的出来事
◇ 社章の不思議
 日頃自動車通勤の私ですが、最近出張が多く良く電車に乗ります。その時良く
見る「おじさま」の光景に、どうも不思議なものがあるのです。それは、背広の
胸の穴(「フラワーホール」というらしいですが)に付けている社章(会社のマ
ークがバッジになっている)をひっくり返して付けていることです。
 好意的に解釈すると「私は今帰宅中で、仕事から離れているので社章を外した
いが、忘れるのも困るので裏返している」となる訳ですが、どうも私には

1.そこに勤めているのが恥ずかしい会社だから
2.自分の素行が悪く、帰宅中に問題を起こした時に会社を巻き込むから

 のどちらかに見えてしまいます。どちらもそんな事は無いと思うのですが、ち
ょっとひねくれていますかねえ? -> 私
 ちなみに車内で本を読むとき、わざわざ本のカバーをひっくり返して何の本か
解らないようにしている人も良く見ますが、そんなに恥ずかしい本なのでしょう
か?エッチな写真満載のスポーツ紙は結構平気で開いているようにも思うのです
が...車内は矛盾に満ちております。

◇ メルマガCMの話
 読者の皆さんにずっと我慢して頂いているメルマガCMですが、今二種類を載
せているのは以前お話した通りです。一つはフッタのすぐ下のもので、もう一つ
は前や最後に付いているものです。フッタのすぐ下は該当 URL をある一定の期
間内にクリックした場合のみ広告収益が出ます。これを既に半年近く載せていま
すが、未だに60クリックぐらいしかなく、200クリック貯まらないと広告料
を受け取ることが出来ないシステムになっています。何だか毎週の手間と皆さん
へのご迷惑を考えると、辞めたくなって来ています。せめて200クリック貯ま
ってから終わりにしたいとも思うのですが、うーーんそれには1年近くかかりそ
う...
 もう一つは mag2 さんの発行部数による広告料でして、既に 2000 円ちょっと
貯まっております。これも皆さんのおかげです。ありがたく頂いて、記事のネタ
になるようなものに投資(それほどのものではありませんが)していこうと思って
おります。

◇ 猫の尻尾
 この春、また迷い子猫がやってきて、私が偶数日に猫のトイレ掃除をすること
を条件に二匹目の猫を飼うことになりました。が、今度の猫は尻尾が例の「ピカ
チュー」の様にカミナリ型に折れているのです(電気系ポケモンなのかも?)。
そう言えば街で見る野良猫も良く尻尾が折れていたりしていて「厳しい生活なの
かな?」と思わせるものがありますが、どう考えても今度迷い込んだ子猫がそう
いうケンカの日々を送ってきたとも思えません。
 で、予防接種の時に獣医さんに聞いたら「こういうのは良くあります。単なる
体質みたいなもので、きれいに長く伸びている方がどちらかというと珍しいんで
すよ」と言われました。長年の野良猫に対する同情が、氷解する思いでありまし
た。

◆ -H"の力
 もう半年以上前から、 PHS を DDI ポケット(今後 DDIP と略す)の -H"(エッ
ジ)という新型に換えたいと思っておりましたが、遂に念願を果たしました。今
日はこの -H" の力について、実機の経験を交えて説明したいと思います。

◇ PHS あれこれ
 元々「室内ではデジタル子機、室外では公衆電話の代わり」というコンセプト
で作られた PHS は、その成り立ちからして携帯電話に比べるとさまざまな特色
があります。

デメリット
1.エリアが狭い
 街の要所に小さな基地局を置き、その近くで通話が出来ることを考えていたた
め、携帯は 800mW 程度の出力がありますが PHS は 1/10 以下の出力しかありま
せん。そのため全国単位で見れば同じ周波数で数多くの通話が可能(電波の利用
効率が高い)のですが、通話エリアを広げるには沢山の基地局が必要です。

2.移動に弱い
 1つの基地局で成り立つエリアが狭い(半径数百m程度)であり、車等で移動す
るとすぐに基地局のエリアから飛び出してしまう。

3.NTT に依存
 基地局から先は NTT の ISDN 回線を使うため、 NTT との回線接続料金が必ず
かかってしまう(ASTEL の一部エリアを除く)

メリット
1.電池が長持ち
 一番電源を必要とする通話時の電波出力が小さいので、同じ電池なら PHS の
方が長持ちする。

2.音質が良い
  PHS から基地局迄の距離が近く(数百m)電波の利用効率が高いため、高速な
デジタル通信(32Kbps,64Kbps) が可能となり音質が良い。基地局から相手電話ま
では ISDN 相当なので、その後も高音質である。

3.通話料金が安い
 (恐らくは戦略的な理由から)携帯電話より基本使用料金も通話料も安かった。

 これらのデメリットを克服しながら、メリットを維持して更に internet に対
応したのが -H" です。

◇ -H" の条件
  DDIP が作った統一規格とも言える -H" は、以下の条件を含んでいます。

1.ツインウェーブ機能
 一時 cdma-one が「同時に3つの基地局と接続するから...」というCMを
やっていたと思いますが、-H" もこれに似ています。このツインウェーブ機能と
は今接続している基地局とは別に次に使えそうな局を先に探しておいて、今の局
が遠くなったら瞬時に切り替えるシステムです。これにより高速移動中の通話が
可能となり、実際先日は走行中の新幹線(200Km/h は出ていたと思います)からも
通話が可能でした。 DDIP は主要高速道路での通話を可能としていますし、今後
は新幹線での通話を広く可能とすることを検討しているようです。

2.α-DATA64
 以前から「モバイルといえば PHS 」という風潮がありました。それはデジタ
ル携帯が 9.6kbps の中で PHS が 32Kbps を実現していたからですが、今回の
-H" は更に 64kbps を全国的に展開しています。
 私自身は「モバイル端末= -H" のみ」という割り切った使い方をしています
ので直接 32Kbps を体感したことはほとんど無いのですが、沢山の P メール DX
のメールを数秒でダウンロードできるのは、恐らくこのデータ速度のおかげでし
ょう。

3.P メール DX
  internet を含む e-mail サービスである P メール DX を月額無料で利用可
能です。またテキストベースではありますが web ページの参照も可能です。会
社やプライベートの連絡、あるいはモバイルでの web ページ参照にと、大活躍
しています。

4.電話帳編集
  PHS はどちらかというと「高校生の簡易携帯」として見られがちだったため
か、内蔵している電話帳を編集する方法がほとんどありませんでした。しかし
-H"では専用通信カード経由にてこの方法が標準的にサポートされました。また
機種によっては直接シリアルケーブルを接続したり、 DTMF 音(電話の際のピポ
パ音)によって電話帳データを出し入れできるものもあります。私の S200 はこ
の3つの方法をサポートしており、前の PHS からの電話帳移し変えをほとんど
手間無くやれました。

5.P メロディ
 情報サービスやメール受信にて、着メロを取り込むことが出来ます。着メロの
本を見ながら、手でデータを入れる必要はありません。早速お気に入りの"tank!
(space cowboy)" や ELT の"sure"などを簡単に手に入れました。


◇ -H" で遊ぶ
 次週はもう少し、実際に何が出来たり一般の携帯とはどう違うのかをレポート
してみたいと思います。また今回の -H" 導入と同時に、以下の2つのアクショ
ンが進行中です。

1.DTMF 音ソフト
 既に S200 専用 DTMF 音電話帳設定ソフトが公開されているのですが、私の環
境では動作しないマシンもありました。で、作者に相談して Delphi 版の開発許
可を頂きました。

 http://www.omn.ne.jp/~umetsu/s200/

 試作品は既に完成しておりますので、近い将来公開できると思います。

2.専用シリアルケーブル+ソフト
 3月末頃まで S200 のメーカーである東芝が、専用ケーブルとソフトのセット
を抽選でプレゼントしていました。私が買ったのは既にプレゼント終了後でした
ので、 yahoo のネットオークションにてこのソフトを入手すべく活動中です。
こちらも入手次第、報告できると思います。

◇ -H" と私
 何だかすっかり DDIP のダイレクトメールの様なメルマガになってしまいまし
たが、本当に素晴らしいです -> -H" 携帯各社が月額基本料金の低価格化を推
進してますが、十分対抗できるサービスだと思います。あなたも是非、考えて見
ませんか?


◆ お知らせ
  XANADU では随時、ご意見/ご感想/ご寄稿/リクエストを募集中です。
 お気軽に mailto:saito_makoto@hi-ho.ne.jp してください。

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  XANADU (廃刊ザナテックス)
 発行元:会社勤めのしがない職業プログラマ:齋藤 誠
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