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    XANADU (廃刊ザナテックス) 1999.09.26 号
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◆後日談
 前号で「エバンゲリオン」と書いてしまいましたが、「エヴァンゲリオン」だ
という指摘がありました。おっしゃる通りでございます...失礼しました。
 また「ウィンドウズ・パワー」という雑誌に「ザナ壁替え」が載りまして、掲
載誌を頂きました。ネットワークでフリーソフトを公開するのは、もちろん単な
る趣味なのですが、たまには実益(?)があることもある訳です。こっちから掲載
誌が選べない(当たり前ですが)のはちょっと残念なのですが、パソコン雑誌を
沢山買っている方はフリーソフトを一つ作って公開するのも面白いかも知れませ
ん。

◆ e-one 問題
  SOTEC というパソコンメーカー、今では TVCM まで流す勢いで急成長中だと
思いますが、現在 APPLE 社から訴えられています。その理由は「最近販売した
"e-one" という名前のパソコンが、 i-mac と似ていて消費者が間違えるため、
APPLE 社に不利益だ!」というものの様です。で、 APPLE は1億円とも言われ
る保証金(?)を払って、仮処分を申請。 SOTEC 側が必要な処置を行わなかったた
め、仮処分が執行されたとか。

 http://www.apple.co.jp/news/1999/sep/20apple_sotec.html

 まあ、どう見ても e-one のデザインが i-mac のパクリなのは誰も否定しない
と思いますが、私の庶民的感覚では APPLE 社への不利益がどう言うものなのか
は今一つ良くわかりません。 SOTEC 側は、仮処分には従うが法廷できちんと争
うことを表明。また、問題の色だけを変えた新モデルを来月から販売するそうで
す。

http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/gen/82605

 予約したお客さんには、キャンセルか他のモデルへの予約変更をお願いしてい
るそうですが、何とも情けない話です。別に i-mac に似てなきゃ売れない製品
では無かったと思うのですが...
 まあこうやって話題になれば SOTEC 側には一つのチャンスとも言えるこの話、
「色々と訴訟がお好きな APPLE とつるんでの共謀」なんていう可能性をつい考
えてしまう私でありました(もちろん何の根拠もありません!)。

◆ パソコンの性能飽和
 その昔、パソコンは MS-DOS で使うものでした。 OS はきわめて単純明快で、
必要とするマシン性能もごくささやかなものでした。パソコンを使っている多く
の人は巨大な画像処理や数値演算に無縁であり、ある程度以上のパソコン性能は
無意味だったのです。もちろんマイクロプロセッサの性能向上は日進月歩で進歩
していましたが、それが生かせる場が無かったのです。一太郎のファイルを開く
のに、 30 秒だったパソコンが 3 秒になればこれは嬉しいでしょうが、 3 秒が
0.3 秒になってもそう嬉しくは無いです。これが「パソコンの性能飽和」です。
当時、そこそこの性能を持つパソコンを持っている人はそれ以上の性能を求めず、
性能向上の大行進、「終わりなきダンス」も一休みしたものです。

 その後 Windows 3.1 という、当時の常識ではやたらにマシン性能を必要とす
る OS(?) が登場し、再度「ダンス」が始まりました。その後 Windows95 までは
順調にダンスが進んだのですが、 Windows 98 でちょっと異変が起こりました。
私の感触では、 Windows98 はもう少し重い(必要なマシン性能が高い)OS じゃな
いと「終わりなきダンス」が続かないように思えたのです。実際 Windows98 は
95 からの3年間の性能向上を飲み込むだけの「重たさ」が無く、特にマシンを
強化しなくてもすんなりと OS のバージョンアップが終わりました。もちろん
Office95 -> 97 はかなり重たくなり、それなりに MS も努力(何の?)をしてい
るとは思うのですが、ちょっと役不足。

 その後やれ液晶モニタだ、ノートパソコンだ、インターネット接続だとイベン
トが続いたので何となく誤魔化されてはいますが、ふと気が付くと「 Windows98
で web ブラウズしてメールの読み書きだけなら、今のマシンでも十分」と思っ
ている人は結構いるのではないでしょうか?
 恐らく現在、パソコンの絶対的な性能不足に悩まされているのは、巨大画像や
動画の加工をやる人と、根っからの数値計算マニア、それにゲーマー諸氏ではな
いでしょうか?プログラム開発の現場でも、程々のマシンパワーがあれば生産性
が下がるほど重たい開発ツールは存在しません。ですからその他大勢組は「パソ
コンの性能飽和」に気が付いているはずです。 SOTEC 等の 10 万円パソコン全
盛の秘密も、「それで十分だから」というのが一番の理由でしょう。

 メーカや流通にとって、今のデスクトップパソコンほど利益を生むのが難しい
商品も無いのかも知れません。一つ覚えの「当社比 1.5 倍の性能の新 CPU 」で
は誰も付いてきませんし、値段は安売り競争。メーカーカラーを出そうとしても、
結局基板はほとんどが台湾製で、自社に設計技術が無い。少なくとも NEC と
IBM は独自の機能を組み込むパソコンを作れそうですが、他社はどうでしょう
か?

 「こだわりの店」として、 VAIO を専門に扱うパソコンショップでも作れば、
結構うけるかも知れません!


◆ お知らせ
  XANADU では随時、ご意見/ご感想/ご寄稿/リクエストを募集中です。
 お気軽に mailto:saito_makoto@hi-ho.ne.jp してください。

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    XANADU (廃刊ザナテックス)
   発行元:会社勤めのしがない職業プログラマ:齋藤 誠
★本メルマガ情報は http://www.hi-ho.ne.jp/saito_makoto/ です!
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