基礎工事(束石設置)ははじめに遣り方をつくりますが、上記のように簡易の遣り方(やり方)でも充分です。要は、各束石の水平が分かるように(水平が測れるように)なればよいのと、 束石の設置位置が分かるようになればよいのです。ただ、ある程度の遣り方(やり方)自体に強度が必要です。作業している間に遣り方(やり方)が倒れたり沈んだりするといけないので、強度と束石の位置を確認する作業性の利便性を保つ意味でも全体に廻す(四方に廻して囲む形にする)つくりにします。 上の写真の場合は、廻りの貫板(横に廻している板)を四方に廻したつくりにしています。また、貫板の上(天端)の部分と、束石の頭の部分が同じ高さにされていると思われます。この場合ですと、水糸を張った場合に、水糸の高さと束石の高さを同じにすれば水平ということになります。 このようにされるのもありますし、少し貫板のほうを高くして、水糸より幾ら下がりとして出す方法もあります。一般的には、水糸が邪魔にならないように水糸を高くして幾ら下がりとするのが作業性が良いようです。一番最初の写真の真ん中にオオガネが見られます。これは直角を出すのに使う道具で普通は現場で作ります。
束石を根掘りして砕石(割栗石の代用)を敷いて目潰し砂利のち均しモルタルを敷いて束石を設置されています。
束石の頭の水平を水平器で確認しています。ちょっとしたずれが水平を侵しますので水平器で確認しています。
今回の場合は、遣り方(やり方)は前側と躯体側の2箇所に作られています。このやり方でも充分に束石の水平及び位置だしは出来ます。
貫板が高めに付けられていますので、水糸より幾ら下がりという方法で水平を出す仕方にしています。
こちらも遣り方(やり方)は2方向のみに付けられて施工されています。あわせて水平器を利用されながら設置されています。 2枚目の写真では、長い真っ直ぐな貫板を束石と束石に乗せて水平器で見て水準を見られています。このように、跳ねだした束石の場合はこの方法も有効な仕方です。
既に遣り方(やり方)はばらされた状態ですが、貫板の状態を見ると3面に遣り方(やり方)を付けられて施工されたのが見て取れます。 杭も見られますが、杭は普通は90センチから1メートルくらいおきに建てていくのが基本の仕方になっています。現場にあわせてよいのですが、遣り方(やり方)が倒れたり沈んだりしないようにある程度の杭の数は必要になります。
割栗石(玉石) | 割栗石の大きさは100oあれは良いでしょう。あまり大きいと突締める工具が重くなって困難です。 |
砕石 | 割栗石が入手困難な場合大きさ40mm位の砕石でも代用可能です。これはDIYセンターで入手できます。 |
目潰砂利 | 割栗石は凹凸があります。これを突けば地面の土がはみ出て土突きの効果が薄れるので割栗石の空隙に砂利を食い込ませます。 バラスあるいは切り込み砂利の名前で入手できます。 |
均しモルタル | 通常コンクリートとはセメント.川砂.川砂利を調合したものをいいます。 モルタルは川砂利を抜いたセメント.川砂で練り合わせたものでセメント1:川砂2の割合で調合します。 |
![]() | 4方形の四角い(ピンコロ)束石です。各辺150o×150o以上欲しい大きさです。 小さいと土台束がはみ出してしまう事もあるので注意が必要です。この束石の形が一般ベースタイプですし、また充分でもあります。 |
![]() | 下部分が広くなっているタイプです。意匠志向型で見た目の好みといえます。 上の部分で150o×150oの大きさが欲しいでしょう。真ん中に窪みが有るタイプと無いタイプがありますが どちらでもかまいません。入手しやすい方で良いでしょう。 |
![]() | ハカマ束石に羽子板が付いているタイプです。ウッドデッキの4隅部分に使われると 良いと思います。羽子板付きは土台束と羽子板をボルトか釘で固定しますので隙間無いように取り付けます。 |
![]() | これもハカマ束石に羽子板が付いたタイプ。真ん中に窪みが無いものです。 |
この他に、コンクリート製の平板あるいはブロックなども利用できます。
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一般に使われるポルトランドセメントです。湿気を嫌いますので封を開けたらビニルなどに包んで保管しましょう。 |
![]() | これもDIYセンターなどで入手できます。砂にも種類があります。 モルタルやコンクリートには川砂を使います。他に山砂や悪質な海砂などがありますが山砂は別な用途に海砂は使用できません。 |
![]() | 砂利は地業工事の目潰砂利として使用しますが、これは高級品。もっと安価なバラス(切り込み砂利)でいいでしょう。 |
![]() | 割栗石(玉石)が入手困難な場合、代用品として砕石が使われます。@40mm位の大きさは欲しいところです。普通、袋表面に砕石の大きさは表示されています。 |
![]() | セメントと砂の割合を調合してある即席モルタルです。ちょっと割高ですが水を入れるだけで簡単に使えます。 |
割栗石(玉石)あるいは、代用の砕石と目潰砂利、インスタントモルタルがあれば基礎工事としての骨材は揃います。 基礎工事は誰でもできる簡単な作業工程です。作業工具類も土を掘るスコップと水準器となる物の他は 一般家庭にある用具で代用できる事でしょう。
基本形各ウッドデッキタイプ別束石配置図はこちらをご覧ください - ウッドデッキの束石配置図
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