ウッドデッキの基礎(束石)工事


基礎(束石)工事については、地業と基礎(束石)に分けて解説致します。

基礎(束石)工事の要点は、地面を掘り下げる「根切り」と根切りの低幅一面に割栗石を突っ込みやすく 並べて、砂利(目潰し砂利)を入れて上から突くと割栗石は根切りの底にめり込んで地中の周辺の土質が 固まります。これを「割栗地業」といいます。※基礎(束石)工事には、束石、セメント、川砂、川砂利などを使いますが、これらの材料はウッドデッキキットには納入されておりませんのでお客様にて 調達していただく事になります。
割栗地業のながれ

ウッドデッキ割栗地業のながれ

割栗地業はこれを進めるために基準の仮設物を作ってから始めます。その基準を「遣り方」といいます。遣り方が できると、それによっていよいよ現場の地面の掘り下げにかかりますが、この地面の堀り下げる事を「根切り」 といいます。 根切りをするには、通常前もって遣り方を作って中心線と高さ、幅を設定しておきます。 遣り方の高さが水平にできていますので、それから根切りの底を求めながら掘り進むわけです。
割栗地業の簡単な手順の略図

ウッドデッキ割栗地業の手順略図

@始めに、掘る高さ、幅などの位置を確認し根切りします。
A割栗石(玉石)を敷きこみますが、DIYセンターなどにある砕石でも代用できます。敷込み厚み60〜100mmあれば良いでしょう。
B割栗石の空隙に砂利を食い込ませます。目潰砂利は普通のバラスで俗にいう切込み砂利です。高級品でなくて良く敷込み厚み30mm位敷きます。
C割栗石に目潰砂利を充填したら小蛸などで充分に突きます。端のあたりの突きにくい所を突いたり突かなかったりは良くありません。 上から突く事により割栗石は根切り底にめり込んで地中の周囲の土質が固まり丈夫な割栗地業になります。
D固めに練ったモルタル(パサパサ位が良い)を均す感じで敷きます。このモルタルの量(敷込み厚み30mm程度)の加減である程度の高さなどを微調整できます。
E束石を置いて高さなどを確認します。低いときはモルタルを足し、高いときなどは叩いて埋め込んだりして合わせます。 予め掘った土を埋め戻して作業を終えます。

お客様からいただいた作業例の一部

基礎工事(束石設置)のオオガネと遣り方(やり方)基礎工事(束石設置)の遣り方(やり方)と束石設置基礎工事(束石設置)の束石設置の完成基礎工事(束石設置)の砂利敷きの状態

基礎工事(束石設置)ははじめに遣り方をつくりますが、上記のように簡易の遣り方(やり方)でも充分です。要は、各束石の水平が分かるように(水平が測れるように)なればよいのと、 束石の設置位置が分かるようになればよいのです。ただ、ある程度の遣り方(やり方)自体に強度が必要です。作業している間に遣り方(やり方)が倒れたり沈んだりするといけないので、強度と束石の位置を確認する作業性の利便性を保つ意味でも全体に廻す(四方に廻して囲む形にする)つくりにします。 上の写真の場合は、廻りの貫板(横に廻している板)を四方に廻したつくりにしています。また、貫板の上(天端)の部分と、束石の頭の部分が同じ高さにされていると思われます。この場合ですと、水糸を張った場合に、水糸の高さと束石の高さを同じにすれば水平ということになります。 このようにされるのもありますし、少し貫板のほうを高くして、水糸より幾ら下がりとして出す方法もあります。一般的には、水糸が邪魔にならないように水糸を高くして幾ら下がりとするのが作業性が良いようです。一番最初の写真の真ん中にオオガネが見られます。これは直角を出すのに使う道具で普通は現場で作ります。


基礎工事(束石設置)の根掘りと束石の状態基礎工事(束石設置)の遣り方(やり方)の方法として基礎工事(束石設置)の完成したところ

束石を根掘りして砕石(割栗石の代用)を敷いて目潰し砂利のち均しモルタルを敷いて束石を設置されています。
束石の頭の水平を水平器で確認しています。ちょっとしたずれが水平を侵しますので水平器で確認しています。 今回の場合は、遣り方(やり方)は前側と躯体側の2箇所に作られています。このやり方でも充分に束石の水平及び位置だしは出来ます。 貫板が高めに付けられていますので、水糸より幾ら下がりという方法で水平を出す仕方にしています。


基礎工事(束石設置)の設置の仕方基礎工事(束石設置)の水平器を利用した例

こちらも遣り方(やり方)は2方向のみに付けられて施工されています。あわせて水平器を利用されながら設置されています。 2枚目の写真では、長い真っ直ぐな貫板を束石と束石に乗せて水平器で見て水準を見られています。このように、跳ねだした束石の場合はこの方法も有効な仕方です。


基礎工事(束石設置)の3面に遣り方(やり方)を付けられた例

既に遣り方(やり方)はばらされた状態ですが、貫板の状態を見ると3面に遣り方(やり方)を付けられて施工されたのが見て取れます。 杭も見られますが、杭は普通は90センチから1メートルくらいおきに建てていくのが基本の仕方になっています。現場にあわせてよいのですが、遣り方(やり方)が倒れたり沈んだりしないようにある程度の杭の数は必要になります。


地業材料について

割栗石(玉石)割栗石の大きさは100oあれは良いでしょう。あまり大きいと突締める工具が重くなって困難です。
砕石割栗石が入手困難な場合大きさ40mm位の砕石でも代用可能です。これはDIYセンターで入手できます。
目潰砂利割栗石は凹凸があります。これを突けば地面の土がはみ出て土突きの効果が薄れるので割栗石の空隙に砂利を食い込ませます。 バラスあるいは切り込み砂利の名前で入手できます。
均しモルタル通常コンクリートとはセメント.川砂.川砂利を調合したものをいいます。 モルタルは川砂利を抜いたセメント.川砂で練り合わせたものでセメント1:川砂2の割合で調合します。

基礎(束石)の種類

束石には各いろいろ形があります。その中で良く市販されているのが下記仕様です。
4方形(ピンコロ)束石4方形の四角い(ピンコロ)束石です。各辺150o×150o以上欲しい大きさです。 小さいと土台束がはみ出してしまう事もあるので注意が必要です。この束石の形が一般ベースタイプですし、また充分でもあります。
ハカマ束石下部分が広くなっているタイプです。意匠志向型で見た目の好みといえます。 上の部分で150o×150oの大きさが欲しいでしょう。真ん中に窪みが有るタイプと無いタイプがありますが どちらでもかまいません。入手しやすい方で良いでしょう。
羽子板付きハカマ束石ハカマ束石に羽子板が付いているタイプです。ウッドデッキの4隅部分に使われると 良いと思います。羽子板付きは土台束と羽子板をボルトか釘で固定しますので隙間無いように取り付けます。
ハカマ窪み無し束石これもハカマ束石に羽子板が付いたタイプ。真ん中に窪みが無いものです。

この他に、コンクリート製の平板あるいはブロックなども利用できます。


基礎(束石)について

基礎(束石)工事はそんなに難しい施工工程ではありません。遣り方、根切り、割栗地業、均しモルタル、束石設置と 5工程が大まかな作業です。遣り方の代わりに水平器1本で個々束石水平を測定することも出来ます。 束石一個づつやっていく内に”なんて簡単”という事がお分かりになるでしょう。 本当に簡単ですからチャレンジして見て下さい。

市販されてる袋入骨材について

地業及び束石設置に必要な一般に常備入手可能な袋詰め骨材類を表示します。
この他のも大小いろいろ種類があります。使いやすい物をお選びください。
ポルトランドセメント 一般に使われるポルトランドセメントです。湿気を嫌いますので封を開けたらビニルなどに包んで保管しましょう。
川砂これもDIYセンターなどで入手できます。砂にも種類があります。 モルタルやコンクリートには川砂を使います。他に山砂や悪質な海砂などがありますが山砂は別な用途に海砂は使用できません。
川砂利砂利は地業工事の目潰砂利として使用しますが、これは高級品。もっと安価なバラス(切り込み砂利)でいいでしょう。
砕石割栗石(玉石)が入手困難な場合、代用品として砕石が使われます。@40mm位の大きさは欲しいところです。普通、袋表面に砕石の大きさは表示されています。
インスタントモルタルセメントと砂の割合を調合してある即席モルタルです。ちょっと割高ですが水を入れるだけで簡単に使えます。

割栗石(玉石)あるいは、代用の砕石と目潰砂利、インスタントモルタルがあれば基礎工事としての骨材は揃います。 基礎工事は誰でもできる簡単な作業工程です。作業工具類も土を掘るスコップと水準器となる物の他は 一般家庭にある用具で代用できる事でしょう。


基本形各ウッドデッキタイプ別束石配置図はこちらをご覧ください - ウッドデッキの束石配置図


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