国産・本土ヒラタクワガタ (Dorcus titanus pilifer)

日本には数種類のヒラタクワガタが住んでいます。サキシマヒラタ、ツシマヒラタは有名ですね!九州以南の離島に住んでいる多くの種類は亜種として別けられています。今回紹介するのは、関東以南に多く見られる本土ヒラタです。
オオクワガタほどの耐寒能力が無いため、温暖な低地を好みます。性格はヒラタらしく凶暴ですが東南アジアのオオヒラタほど大きくなりません(最大でも70mm位)ので、親近感がもてます。値段も手頃で、もちろん採集も可能です。
飼育は容易ですが、気性がやや激しいのでメス殺しには気をつけましょう。室内飼育なら問題なく越冬もします。
写真は内歯のギザギザが無い不思議な個体。



飼育日記
2003年
6月15日

またまたクワカブランドで衝動買いをしてしまいました。今度は本土ヒラタです!理由はラベルに「西東京市産」と書いてあったからです。コクワはよく飛んできますが、ヒラタは子供の頃から貴重品でした。西東京市にもまだヒラタがいるんですね!
オマケにこのヒラタには内歯のギザギザがありません。大きな突起以外はツルリとしています。まるでピペリオン?店主の方の話では、兄弟も同じだったそうです。面白いですね!
サイズは小型で、♂55mm、♀33mmです。
8月13日
西東京市産ヒラタクワガタのペアを産卵セットに入れました。このペアは4月生まれだそうです。「生後3−4ヶ月では早いかも??」という意見もありますが、小型であること(♂55mm・♀33mm)、餌をよく食べていることから、チャレンジしてみることになりました。
小ケースにZAKUのアンテマット、産卵木は夏菌皮むき材です。保管場所は温室ではなく一階の和室(常温)です。
10月29日
8月にセットした、西東京市産ヒラタクワガタのペアは、どうやら産卵の様子がないようです。特に最近は、オス、メスともにマットに潜ったきりで、餌も減っていません。掘り出してみると想像通り眠っていました。産卵木に削った痕はなく、マットにも産卵していませんでした。残念ながら、今年は諦めるしかなさそうです。
仕方なく、越冬セットに入れました。仲良く冬眠していましたが、「虫の仲良し」は信じられません。ちょっとしたきっかけで、殺し合います。そこで、コバエシャッターのミニケースに仕切りを入れ別々に入れ、越冬させることにします。

2004年
4月2日

飼育ケースを観察していたところ、西東京市産ヒラタクワガタのペアが冬眠から目覚めているのを発見しました。このペアは昨春羽化したペアです。昨年はペアリングは成功したものの、全く産卵しませんでした。今年こそは、きっと産卵してくれるでしょう!期待を込めて餌を新品に取り替えました。越冬明けですので、しばらくは餌を十分に食べさせようと思います。

5月20日

残念!!「西東京市産ヒラタクワガタをブリードしよう!」と産卵ケースをセットしました。ところがメスを移そうとしたところ・・・胸部と腹部の間が「ダラリ」としています。まさか・・・!そのまさかでした。元気なオス(分離飼育)と対照的にメスはピクリとも動きません。間違いなく死亡しています。まだ、ブリードもしていないのに・・・。「何でオスが元気なんだ!反対だったらブリードできたのに・・・」とフトドキナ事まで考えてしまいました。とにかく残念な結末でした。
さて、セットしたケースはどうしましょう?えーい!大サービスでコクワに使おう!と・・・コクワのケースを暴いてみると、何と、こちらは、オスが死亡していました。


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