クワガタ・メスの比較

クワガタのメスの判別(種類)はとても難しいですね!特に近縁な種類のメスの判別は不可能に近いかもしれません。しかし、ちょっと種が離れれば、簡単に見分けることも可能です。そこで、DeepBlueでは、飼育経験のある種類のメスの特徴について、考察していきたいと思います。実は、このカテゴリーは私にとって最も苦手な分野です。間違った記述があった場合は是非、ご指導願いたいと思います。

色々なクワガタのメス

岐阜養老町産
オオクワガタ

F2

前胸背板の光沢が強い。

上翅に艶があり、明らかに深い筋状の点刻がある。

アンテのメスに比べると、丸っこい体型。

ホーペ、グランディス、台湾オオと見分けるのは至難の業。
台湾、グランディスは上翅の点刻がやや薄い傾向にある。前胸背板の前方の形状で見分ける方法もあるが、個体差も大きく、断定は困難。飼育管理を徹底して混ざらないようにしましょう!
台湾
オオクワガタ
南投懸産

CBF1

前胸背板の光沢が強い。

上翅に艶があり、筋状のしっかりとした点刻がある。国産オオクワガタのメスと比べると点刻はやや薄い個体が多く、光沢も強いように感じる。グランディスオオクワガタのメスと酷似。判別は不可能と思われる。

体型による分類は近縁種との差異よりも、同種間の個体差の方が大きいため、不可能に近い。
ラオス産
グランディス
オオクワガタ

F3

前胸背板の光沢が強い。

上翅に艶があり、筋状のしっかりとした点刻がある。国産オオクワガタのメスと比べると点刻はやや薄い個体が多く光沢も強いように感じる。しかし、混ざってしまったら分類するのは危険である。

体型も個体差が大きく、丸めの個体もいれば、細長い個体もいる。

(写真の個体は頭部に水滴が付着しています。お見苦しい画像で申し訳ありません)

ブータン産
クルビデンス
オオクワガタ

F2

前胸背板の光沢が強い。

上翅に国産オオクワガタより明らかに深く、鮮明な溝がある。

国産オオクワガタと比べると、フセツがやや細い。

国産オオクワガタやホーペ、グランディスのメスと見分けるのはやや容易ではあるが、クルビデンスの中での各産地(インド、ミャンマー、タイなど)を判別するのは不可能に近いようだ。
マレー産
アンタエウス
オオクワガタ

F3


全体的に、艶消し気味の光沢。上翅も艶消しで、細かい点刻が見られる。

国産オオに比べ、体型はスリムで、脚が長いように感じる。

前胸背板のサイド・下部のラインが丸みを帯びている。
リアウ産
スマトラヒラタ
クワガタ

WF1

前胸背板の光沢は国産オオクワガタよりやや弱く、上翅には、スジブトヒラタのようなデザインの、薄い点刻模様がある。

体型の割りに、頭幅が大きいように感じる。

性格はオスと同様、凶暴。

脚が短い。

ダイオウヒラタのメスも同様だと思います。オオヒラタのメスを分類するのは難しいでしょう。混じったらアウト!!??
ミンダナオ
ヒラタクワガタ

WF1

上記、スマトラヒラタクワガタのメスと殆ど同じ特徴。

やはり、オオヒラタのメスを判別するのは困難だと思います。

多少の差異は個体差の範囲と思われます。交雑も簡単にしてしまいますので、管理はくれぐれも慎重にしましょう!
ベンクール産
アルキデス
ヒラタクワガタ

WF1

東南アジアのオオヒラタの中では、メスに特徴があり、他のオオヒラタのメスと容易に区別できる。

前胸背板、上翅ともに光沢が強い。他のオオヒラタのメスは上翅に明確な筋状の点刻があり、艶消しのようになっている。アルキデスは点刻が非常に薄く、光沢が強い。

同じスマトラ島に生息するスマトラヒラタとの交雑防止のためでしょうか?
栃木県産
ミヤマクワガタ

WILD

夏、高原のキャンプ場などでお目にかかる機会が多いのがミヤマクワガタです。

体色は、ややこげ茶色系です。鈍い光沢があります。

体型はやや細長いひょうたん型。メスの割りには大アゴが大きいのも特徴です。手脚が長く、樹上生活に適していると思われます。腹部に金色の産毛のようなものがあります。
番外・俺は男だ!!
ラオス
グランディス
オオクワガタ
36mm

この個体は超小型のオス(36mm)です。ここまで、小さいオスは珍しいかも知れません。

メスと同様、上翅に筋状のはっきりとした点刻が見られます。大型のオスには見られない特徴です。

メスと最も異なるのは胸部です。メスは全体的に丸い体型で、前胸が丸々としています。しかし、このオスの前胸はズンドウな印象です。

大アゴはメスに比べると曲線的です。


国産オオクワガタ・メスと、中国ホーペ・メスの見分け方

「クワカブランド」の木下店長と、「ホーペ」と「国産オオ」に決定的な違いはないか?という話をしました。オスの前胸背板の特徴である程度は判別できる事はわかりました。しかし、メスはどうでしょう?店内の幾つかのメスを比較していると「ある事」に気付きました。前胸背板前方、人間で言う肩の部分に明らかな差異があるというのです。早速、我が家のクワ達で検証してみましたが、どうやら「当たり」のようです。

上の写真が国産オオクワガタ、下の写真が中国ホーペです。個体差もありますので、2個体ずつ写真を撮りました。肩が頭部にくっついているのがホーペ、開いているのが国産オオです。写真撮影時の誤差を無くすために、真上から同じレンズ(60mmマクロ)で撮影しました。いかがでしょうか?必ず真上から見てくださいね!

肩の角度は個体差があります。ホーペBは「いかり肩」です。Aは丸みがありますね。

しかし、これで全ての個体の判別が出来るわけではありません。一つの提案に過ぎません。是非、皆様も検証してみてください。


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