メタリフェルホソアカクワガタ 《Cyclommatus metallifer finae》

ながーい大アゴが特徴のご存知、メタリフェルホソアカクワガタです。体長の半分以上が大アゴなんて、すごいバランスですね!
メタリフェルとは金属的な光沢を持つ美しいボディーが由来です。面白いのは、パプキンほどではありませんが、色のバリエーションがある事です。ブラウン系、グリーン系、ゴールド系、ブルー系などがあり、やはり、ブルー系の人気が高いようです。
インドネシアのスラウェシ島、ペレン島が有名産地ですが周辺の島にも亜種が生息しています。(写真の個体はペレン島亜種)
メタリフェルは飼育、ブリードが難しいとされるキクロマトス属の中で、最も飼育が容易な種類です。しかし温度管理は必要で、他の外国産クワガタの例に漏れず、高温には特に弱いようです。ブリードには18度ー24度程度の気温が適しているといわれています。
寿命はドルクスに比べると短く、半年から1年ですが、メスは産卵を終えると寿命が尽きるのが普通です。
オスの最大個体は9センチに到達しますが、メスは3センチ程度と小型です。


飼育日記
2004年
12月3日

久々にお邪魔した「クワカブランド」で衝動買いでした!以前からメタリックなボディーと長い大アゴに興味はあったのですが、なんとなく敬遠していました。最近ショップで見かけない事も要因でした。
木下店長のお話によると、この個体は過去にブルー色が出たことがある血統だそうです。まだ、後食もなく、ブリードはもう少し先になりそうですが、オスのプロポーションを見るだけでも飽きませんよね!
累代は不明、産地はペレン島です。
12月27日

既に、後食していたメスに続き、オスも後食を開始しました。こうなると我慢できないのが私の性格です。早速、2頭を「愛の小部屋」で同居させました。オスがメスをメートガードするのが観察できたらペアリングは終了です。それまで、じっと我慢の温室管理です。
2005年
1月3日

「愛の小部屋」で飼育していたメタリフェル・ペアの交尾を確認しました。見てしまった以上、もう我慢できません!正月早々、産卵セットに投入しました。セット内容は、小ケースにペーストマット、産卵木は細めの夏菌材1本です。メタリフェルはマット産みですので、底のほうは固めに詰めました。材も9割がた、マットに埋めました。
尚、今回はオスも同居させています。オスがメスの産卵の邪魔をすることが無いと感じたからです。理由はマットに潜ったメスを、オスが追いかける事が出来ないと思えるからです。長ーーい大アゴが邪魔ですから。
2月20日

産卵セットにメタリフェルのペアを入れてから1ヶ月半が経ちました。ところが、そろそろケースの底に観察できるはずの幼虫の姿は見えません。オスはマットの上で元気に餌を食べていますが、メスの姿は全く観察できません。死んでしまったのでしょうか?。
早速掘り出してみると・・・「誰だ!オマエは!?」変な模様の虫が出てきました。もちろんメタリフェルのメスなのですが、よく見ると無数のダニに覆われています。これでは産卵どころではありません。とりあえず、オス・メスとも別ケースに移してダニ駆除の治療に専念させます。
4月6日

メタリフェルのメスを再セットしました。前回のブリードは、ダニが原因?なのか分かりませんが失敗でした。今回は、ダニ駆除の途中でオスが死んでしまったため、背水の陣です。使用するケースは小ケース、マットはフォーテックさんの「Fマット」産卵木は前回使用した夏菌皮剥き材をそのまま使用します。温室が満杯のため、室温で管理します。
5月1日

メタリフェルの産卵セットの横からメスの姿が見えました。「あれ??何をしているのかな?」さらに、小さな虫がセットの中を徘徊しています。「これは、また・・・ダメか?」掘り出してみると、やはり産卵した様子はありませんでした。念のため産卵木も割ってみましたが、とても綺麗な状態でした。そして、再びメスの体がダニに覆われていたことに驚かされました。私の心は諦めモードに突入!今回もブリード失敗です。

5月8日

残念ながら、彼女は天へ召しました。やはり、2度の失敗は致命的でした。各種飼育記録を参考にしましたので、セット自体は問題なかったと思います。しかし、ダニという思いもよらない伏兵の前に返り討ちにあってしまいました。他の種類のブリードがありますので、暫くの間メタリフェルはお休みしたいと思います。


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