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こどもを理解する方法


 乱暴で困る子や、落ち着きの無い子の多くは、大体において自分の気持をきちんと受け取ってもらったという経験の無い子が多い。自分の子どもに対してこんな不安をお持ちのおかあさんは、まず、その子の言葉をオオム返しに返してほしい。なんでもいい。例えばこんなふうに。

 おかあさん「ごはんたべよか?」

 子ども「いや!」

 おかあさん「ああそう。ご飯食べたくないの?」

(この言葉は「ごはんを食べたくない」と言っている子どもの気持ちを受け止めるという行為であって、けっして《ごはんを食べなくてもいい》と言っている訳ではない。)

と言って子どもの次の言葉を待つ。そして出てきた次の言葉をまたそのままオオム返しで返す。例えば

 子ども「僕は、今ジュースが飲みたいねん」と言えば、

 おかあさん「ああそう、今、ジュースが飲みたいと思ってんの?それやったらご飯はいややわねえ。」と言った調子で、親は少し我慢をして子どもの言う事にとにかく「同意」の姿勢を貫く。

 決してご飯を止めてジュースを与えるのではない。感情的になったら負け。ここはまさしく我慢一発とにかくオオム返しでとことんいく。そうすると何処かの時点でポッと子どもが自分の気持を言う時がくる。全然違う事でお母さんに不満を持っていたりする事も多い。あれっと思う事もある。

 これが所謂「親業」の基礎。この会話のやり方を会得すると、どんな人とも人間関係が良くなる事請け合いだ。

 お母さん、だまされたと思って一回やってみて下さい。

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