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早期教育を国が調査


 先日の読売新聞によれば、就学年齢期前の幼児に文字や算数、楽器などの「早期教育」を受けさせる親が増えているとみられることから、7月に共同研究チームを発足させ、早期教育が子どもの体や心の発育に及ぼす影響について、国として初めて調査する事を決めた、との事。

 2年後をメドに調査結果をまとめ、その後も長期的な追跡調査を続ける方針、とある。

 文部省の国立教育研究所と厚生省が新設する専門の研究班とで、親との面接などを通じて調査を続けていく、との事である。

 さらに、早期教育の効果については「幼いうちから知育に偏ると、心が育たない」とし「心の教育」の観点から逆効果とする意見もでている、とある。

 これは、幼児の早期教育に携わってきた者としては喜ばしい。十数年前に、塾で働いている私に、高校の先輩で小学校の教師をしている人から「あんたみたいなところは“社会悪”やからなあ」と言われて、返す言葉を持たなかった頃からすると隔世の感がある。

 今でも教室に通ってこられるお母さんの大多数は“近所には内緒”で来られている。異口同音に「お勉強に行かせてるなんて分かると、それこそなんて言われるか考えるだけでも恐ろしいです」と言われる。

 早期教育に対しての効果、人々の嫉妬心、さらには親の虚栄心など色々な事が2年後、更にその後はどういうふうに変っているか。

 楽しみなところではある。

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